よく聞く話。

「出会いの順番って
どうしようもない宿命なんです。」
『知らなくていいコト』で真壁ケイトを演じる吉高由里子さんが言った言葉だ。

 ドラマはフィクションだ。どんなにいい言葉でも現実味のないただのキレイゴト。
そんな言葉を真に受ける僕はやられているのだろか。

 好きな人ができた。一回しか会ってない人。
一目惚れとは違った。
「あ、この人や。」

 出会ったその日から連絡を取った。
もっと知りたい。あわよくば。
好奇心と下心が混ざった感じで。

 そんな上手いこといく訳なくて。
ドラマじゃあるまいし。相手には相手がいて。
喧嘩したって。でも相手のこと好きやって。
でも、なんでか。引かんかったんよな。

 で、ドライブをした。
自分の気持ちを言った。話を聞いた。
悩んでるって。相手のことをとっても好きだって。

 で、今日あのよくある言葉に出会った。
ありふれた言葉。ささるんよな。なんでやろ。
飾られてないからかな。僕みたいにシタゴコロがないからかな。
 
 明日はバレンタインか。あの人なら、お菓子作ってあげるんやろな。クッキーじゃなくて、チョコレート。多分結構ベタなやつ。ただただ相手を想う気持ちだけで作るんやろな。
仲直りして幸せになってほしい。
でも、終わりにして僕を見て欲しい。

 こんな使い古された気持ちは届くだろうか。

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