映画『サバイバルファミリー』を観る
こんにちは、東京スタジオのヤマケイです。
2017年に公開された映画、『サバイバルファミリー』がAmazonプライム・ビデオに入っていたので、観てみました。
「ある日突然、電気を必要とするものだけでなく車や電池なども含め、すべてがストップしてしまった」という設定の映画です。
原因は震災や事件などではなく、理由は最後に「太陽フレアの影響ではないか」とテレビのアナウンサーが言っている程度です。
突然「火(油)を電気代わりに使っていた時代」にまで遡るようなことしか出来なくなった人々の苦労が浮き彫りになって面白かったです。
ただ、一番深刻になるであろう病院などを描写するのではなく、あくまでも「とある一家」の様子を追いかけています。
ほとんどのものが使えなくなるのですが、目覚まし時計や、充電していたはずの携帯電話まで使えなくなります。
ガスも、メーターが電池で動いるとかで止まってしまい、水道も貯水槽に水はあるものの、汲み上げるポンプが動かなくなってしまったり。
車もバッテリーが原因なのか軒並みエンジンがかからず、電車も動きません。
最初は「すぐに復旧するのでは」と思っていた家族でしたが、1週間経っても改善される様子がない。
移動も自転車がメインとなり、お金や物よりも食料の価値が高くなっていきます。
3.11後の映画ですが、この家族が住んでいるのは東京ということもあってか、サバイバル能力が皆無です。
それでも水道・電気・ガスが全て絶たれている状態ではマンションに残っていても先細りになるだけのため、意を決して嫁の父親がいる鹿児島に行こうとします。
車や電車が動いていないのに「飛行機は飛ぶかも」と思ってしまうところや、「大阪には電気があるらしい」と噂を聞いて楽観的になるところなどは「無理だと思うよ」と思う反面、「あるある」と改めて思わされます。
それでも、「一緒なら、遠くまで行ける」という感じが良かったです。
小日向文世さんのお父さんと、深津絵里さんのお母さんが「居そう!」と思わせる演技のため、引き込まれます。
観ていて、「16日目、22日目、43日目、67日目…」と日が経つにつれて、「1日とか数日のサバイバルものかと思っていたけど、全然戻らないな」という状態がコロナ禍の現状と重なりました。
「元通りになるまでは暮らし方自体を変えたままでいる」「インフラを整えてくれている人たちや、助けてくれようとする人、食料を育てている人たちを大事にする」ということの大切さを改めて感じる映画でした。
ニイザト
ヤマケイ