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『悪役令嬢は隣国の王太子に溺愛される』を読む

こんにちは、東京スタジオのヤマケイです。


以前、「作者が異なる、悪役令嬢シリーズというものがある」というのを聞いていたのを思い出して検索したところ、『悪役令嬢は隣国の王太子に溺愛される』があったので、読んでみました。

もともとは、「小説家になろう」のサイトで連載されている小説が原作で、オーディオドラマにもなっている作品です。

原作はぷにちゃんさん、キャラクター原案は成瀬あけのさん、漫画執筆はほしなさんとなっています。


主人公の少女は、急死したあと転生した先がゲームのキャラクター、しかも悪役令嬢だったという設定です。

「ゲーム終盤にパーティー会場で王子から婚約破棄を言い渡され、国外追放される」という設定の悪役令嬢に転生してしまった主人公でしたが、ゲームのヒロインが世界観に合わない行動を取っていたため、それを諫めることで嫌われているだけの正論キャラであり、その様子を見ていた隣国の王太子からその場でプロポーズされます。

さらに、婚約破棄を言い渡したはずの王子も「きつい物言いや注意されたということにだけ執着して、言われた内容について全く覚えていないヒロイン」に対して次第に冷静になり、悪役令嬢について「あれから会っていないが、もっと彼女の話を聞くべきだった、謝りたい。」と想うようになります。

ちょっとずつゲームの世界が変わってしまっている中、ゲームのヒロインが「悪役令嬢が本編の後も関わってくるなんて」とつぶやきます。

な、なんだってー!?

…という風に、かなり気になる展開になっています。


ちなみに、『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』という作品もあり、こちらも同じく小説投稿サイト『小説家になろう』からの発祥で、現在アニメ化もされています。

同じような設定ですが、こちらの作者は山口悟さんです。

探してみると他にも結構あって、「不良が学校になじんでいく話」「おっちょこちょいの少女がアイドルに見初められる話」のような感じで、「転生先が悪役令嬢」というテンプレートが出来ていました…。


女性向け漫画をちゃんと読むのは、小学生のころに雑誌の「りぼん」を読んでいたとき以来だったので、「恋愛漫画とかでリハビリしてから読んだ方がいいのでは?」と思いましたが、杞憂でした。


ただ、やはりこういったシリーズを読んでいて気になるのは「転生したことになっているが、本当に現実では死んでいるのか?」というところです。

転生先が異世界や未来ならまだしも、ゲームの中となると夢オチの可能性も考えてしまうのですが、最近はこの作品に限らずゲームの強いキャラクターに転生してそのまま話が進んでいる作品が多いように思います。

「帰らなくちゃ」「帰りたい」「生きてる間にこれができていれば…」ということをにおわせる演出がほとんどないので、「それで…いいのかい…」と心配になります。


先日、「メカウデMECHA-UDE」さんのYoutubeチャンネルで5月25日(月)に配信された「ゼロから作るアニメ企画会議」にて、ファンタジーについての話の際に異世界転生ものについても触れる話がありました。

「海外に一週間いただけでも帰りたくなる」「『秩序が乱されるから、転生してきた人にはすみやかに帰っていただきたい』と思っている係の人の話やりたい」などなど、興味深い話がたくさんあります。

松山社長も出演しています!

もしまだ観ていない方がいましたら、こちらもぜひ観てみてください。


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ニイザト

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ヤマケイ