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着物類のポテンシャルを発揮する

善は急げ

 「アンティーク日本の心」で長いことたんすの肥やしになってしまっていた着物類を、必要な方へ引き継いでもらいたいという趣旨でこれまで、アップサイクルを構想したりしてきました。しかし、10年以上もたんすに仕舞いっぱなしだと、さすがにカビやシミがあるものも多く、なかなか先に進んでいませんでした。
 一方で、以前いらしてくれた地域の方と、着物類をただ単に譲ったり廃棄する以外にも、アートやデザインなどクリエイティブを入れてアップサイクルにつなげたい、ということを雑談した中で話題になったのが「ワタリス」への寄付です。

WATALISは、箪笥に眠る古い着物地をリメイクし、再び世に送り出す「アップサイクル」に取り組むブランドです。宮城県南部にある亘理町の女性達が着物地の色や柄を活かしながら、ひとつひとつ丁寧に手作りし、長い歴史の中で培われてきた日本の意匠の美しさに新たな命を吹き込んでいます。“ものを最後まで大切に使い切る”という古き良き再生文化を受け継ぎ、縁起の良い文様に込められた人々の幸せを願う心を、沢山の人に伝えていきます。
ワタリス

 そして先週末、再度こちらの方と相談した中で出たのが「たんすに眠っている着物類の虫干しを兼ねた展示会を早速、来週末やってみよう」という話でした。姿見やちょっとしたアクセサリーも置いて、それっぽく。
 いつもお世話になっている井の頭一丁目町会長の竹上さんに相談し、色々調整していただいて実現できたのが「イノイチ古着市」です。

「イノイチ古着市」開催中

 梅雨の貴重な晴れ間の土曜日、11時からのイベント開始のため1時間前に集まって準備しました。この日はなんと、先週末にお客さんとしていらした方が手伝いに来てくれました。
 たんすにある着物類をひたすら袋に詰め込んで、竹上さんの車に乗せて会場である井の頭東部地区公会堂へ。

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 着物類の運搬、ハンガーなど必要備品の調達、イベントの周知、当日の運営など、本当に多くの支援を町会や地域の方々、そして関わってくれる方々にいただいています。
 コルクボードを使ってチラシを掲示しました。井の頭東部地区公会堂は三鷹台児童公園という、住宅街には珍しく大きな敷地の公園の中にあります。

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 こちらが会場である井の頭東部地区公会堂です。

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 会場である2階のお部屋に100着ほどの着物類を展示(&虫干し)すると、壮観でした。

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 柄やデザインもですが、手触りというか絹の質感など、とても魅力的です。

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 ずらっと並べると古着屋さん感が出ますね。

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 着付けの先生もいらっしゃってくれて、状態がわるい着物類を見分けていただきました。明かなカビやシミの物は廃棄しますが、ある程度の物はガーランドやリースなどの飾り付け用として取っておきます。

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 帯類も素敵な色合いですね。お盆に乗せたアクセサリーは、髪飾りや帯留めなどにリメイクできたりするみたいです。ネクタイピンやループタイなど着物類に合います。

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 この日いらしたお客さん層は女性が9割でした。若い世代、子育て世代、シニア世代、わりと満遍なくいらっしゃってくれたように思います。

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 こちらは素敵な色合いの着物です。お世話になっている町会の方がご提供くださいました。

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 こちらの鮮やかな半纏?は木目込み細工に使われるそうです。着る以外にも、着物地のハギレを使って、手作りの小物が作れたりします。
 これは私自身、大きな発見でした。着物地、布のポテンシャルの高さを感じました。
 左端の綺麗な青い布は、花器の敷物として使われるみたいです。

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 こちらの帯は落ち着いた色合い。

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 こちらは花嫁衣装です。キラキラした装飾が散りばめられていて、とても素敵な着物です。非常に大きく、畳むのが大変でした。

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 着物としては着れないけれど、捨てるほど汚れてもいない着物は、ハサミで切ってガーランドやリースの材料として有効活用しました。
 皆さんでおしゃべりしながら手作業しました。いろいろなお話ができて楽しかったです。ガーランドやリースの作り方は動画記事を参考にしました。
 リースたちです。久しぶり?初めて?の手芸体験でした。真ん中のリースは、大胆なリボンが素敵です。

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 入口もガーランドとリースで彩っています。

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 殺風景なトイレが、なんだかちょっと楽しげな雰囲気になります。着物地を使った掲示ですね。

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 皆さんでこれだけたくさん作りました。イベント終了後は、アンティーク日本の心で引き続き飾っていきます。

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本日が最終日です

 まだ着物類、残っていますので、もしお時間ある方はぜひお気軽にいらしてみてください!

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