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DIY空き家活用

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不動産市場に出ていない個人住宅の空き家を活用する。
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空き家活用でまちの価値を上げる

空き家活用でまちの価値を上げる

空き家を取り巻く状況の変化と背景2014年4月にマチノヨハクを書き始めてからこの間、2015年5月に空き家対策特別措置法が全面施行され、国や自治体による空き家対策が進められたり、民間事業者による空き家の活用や流通に向けたサービスが増えるなど、空き家を取り巻く状況は大きく変化しています。

しかし、全国の空き家の数は増え続け、2018年住宅土地統計調査によると8,488,600戸に上り、過去最高とな

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まちの人たちのために空き家を利活用してみませんか?

まちの人たちのために空き家を利活用してみませんか?

本屋とレンタルスペース「イノイチブックス」を運営しています空き家を利活用して新しい価値をつくる研究と実践に取り組んでいるマチノヨハクこと舟橋拓です。空き家に関する本ブログを2014年4月から書き始め、都庁職員として15年ほど働いた後、2021年5月からは三鷹市井の頭で本屋とレンタルスペース「イノイチブックス」を運営しています。

物件のオーナーとの信頼関係と片付けや掃除、残置物の処分イノイチブック

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まちの余白を活用して新しい価値をつくる〈接触編〉

まちの余白を活用して新しい価値をつくる〈接触編〉

空き家を俯瞰してみる
ここ数年「空き家活用」や「空き家問題」といったワードをインターネット上はもとより、自治体主催による空き家フォーラムや空き家相談会など実社会においてもよく見かけるようになってきました。総務省により5年に1度行われる住宅・土地統計調査においても全国の空き家数は846万戸、空き家率は13.6%といずれも過去最高となっています。

また、野村総研のレポートによると「空き家特措法施行後

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地域のことは地域の人にきいてみる その2

地域のことは地域の人にきいてみる その2

市民の集いの場 三鷹台に住んで約10年ですが、おそらく初めて(!)地域住民の方々の集まりに顔を出してきました。三鷹台駅前周辺地区のまちづくりや治水や防災にまつわること、町会活動に男性の参加者が少ない件など、リアルなお話をすることができました。チラシを配らせていただき空き家についても色々お話しすることができました。
 ずっと空き家になっている住宅が数件あることを教えていただいたので、近日中にポスト投

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地域のことは地域の人にきいてみる

地域のことは地域の人にきいてみる

町会活動の発表会 今日は「がんばる地域応援プロジェクト 発表会・交流会」に行って来ました。三鷹市内に住んで約10年になりますが賃貸住まいであり、町会や自治会とのつながりは皆無でした。しかし、実際に空き家活用を進めていくにあたって地域のことは地域の人にきいてみるしかないと最近は特にそう思うようになっています。
 各町会のプレゼンからは「子ども」や「防災」、「多世代交流」といったキーワードがたくさん聞

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空き家活用の意義を理解している人

空き家活用の意義を理解している人

「大事なこと」 私が住んでいる町内会長さんと電話でやりとりしました。くださった昨年1年分の町会だよりには「子どもは街の宝」というフレーズをよく目にしました。なんでもファミリー世帯が増えているそうで(確かに分譲住宅が増えている)、高齢者だけではなく、子どもや子育て世帯など若い世代との多世代交流を志向していることはわかりました。
 空き家を活用した子どもや若者、子育て世帯にとって有益な場所づくりに取り

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不動産市場に出ていない個人住宅の空き家

不動産市場に出ていない個人住宅の空き家

2020年は他者にも頼ってみる 不動産市場に出ていない個人住宅の空き家活用に向けて、2019年はお手紙のポスト投函や不動産登記情報を調べて所有者宛に郵送というアプローチをメインとしてきました。しかし、なかなか埒が明かないため、空き家活用している人の話を聴きに行ったり、空き家相談窓口に電話してみたり、たまに行くコワーキングスペースの店長に話しかけてみたり、2020年に入ってからの一ヶ月は他者と積極的

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家主様へお手紙を出した その2

家主様へお手紙を出した その2

あまり使われていなさそうな住宅はなぜ生まれるのか あまり使われていなさそうな住宅の所有者あてのお手紙を7月に作成して投函して以来、全くリアクションがありませんでした。そもそもお手紙が郵便ポストにそのまま残っているというのもあります。限りなく使われていなさそうな住宅をそのまま放置していれば当然、劣化は進行します。吉祥寺周辺ですので住宅や土地を売って黒字にする見込みは高いと思います。仮に住宅はもう老朽

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吉祥寺駅周辺でも明らかな空き家(廃屋)がある件

吉祥寺駅周辺でも明らかな空き家(廃屋)がある件

養生テープが貼られた郵便ポスト マイペースに吉祥駅周辺の使われていなさそうな建物を探している。すると10軒に1軒くらいは見つかる。昼間なのに雨戸が閉まっていたり、庭の植栽が伸びまくっていたり、郵便ポストにチラシなどが溜まっていたり、かなりの確率で活発に使われていなさそうな建物は点在している。もちろん見込み違いもある。夜に通りかかったら玄関に明かりがついていたなんてことはよくある。
 最近よく見かけ

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近隣の空き家事情

近隣の空き家事情

 約3年前くらいに家の近くを回って調べた空き家たちがほとんど建て替えや解体されて駐車場になっていた。中にはそのままの状態だったり、新しく見つけたものもある。建物の状態や立地的に活用できたら面白そうな物件を見つけた。早速、登記情報をオンライン申請してみた。歩いて空き家を探す→登記情報を取得する→所有者にお手紙出す。この繰り返しだ。

 空き家の所有者の住所に手紙を出したら「あて所に尋ねあたりません」

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家主様へお手紙を出した

家主様へお手紙を出した

お手紙をポストへ投函 これまで気になる推定空き家を見つけ、住宅所有者情報を調べ、地域の不動産屋さんにもお話を聞いたりしてきた。そこで出た暫定的な結論は、住宅所有者へ向けてお手紙を出すというアナログな方法だった。
 昨日は有休を取り、家主様あてに住宅を活用して地域の課題解決や街の魅力向上へとつなげる場所をつくりたい旨を書いて、3通を直接ポストへ投函しに行った。2軒はポストに入れられた。しかしもう1軒

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財務省への「物納」の土地(と建物)を借りるには

財務省への「物納」の土地(と建物)を借りるには

「所有者 財務省」 前回は不動産屋さんを回って推定空き家の所有者や管理状況について聞いたりしてきた。暫定的な結論としては推定空き家の所有者へ直接訪ねたり、手紙を投函するなどの直接的なアプローチが非効率なようで現時点の社会制度やサービス状況では相対的に有効、と導いた。私が取得した推定空き家の土地または建物の全部事項証明書を見ると権利者はほとんど個人であったが一件だけ「所有者 財務省」とあった。「原因

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市場に出ていない空き家を借りるために出来ること

市場に出ていない空き家を借りるために出来ること

 まだ5月なのに30度近い気温の中、吉祥寺駅、井の頭公園駅、三鷹台駅周辺にある以前から気になっていた5軒の推定空き家について、近隣の不動産屋さんにお話を聞くなど情報収集をしてきた。

どんな活用をすれば街に価値をもたらすか 吉祥寺駅から徒歩5分圏内でもここ10年くらい使われていないような推定空き家はある。大きな道路に面した推定空き家Aは木造2階建ての大型物件だ。全体が蔦で覆われている。2階の玄関へ

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家屋番号を調べて「建物」の登記事項証明書を交付請求する

家屋番号を調べて「建物」の登記事項証明書を交付請求する

東京法務局府中市局へ電話してみた 前回は「土地」の登記事項証明書だけしか交付請求していなかったため、今回は「建物」の登記事項証明書を交付請求しようと考えた。登記・供託オンライン申請システム>かんたん証明書請求>登記事項証明書(土地・建物)/地図・図面証明書>オンライン物件検索を使う>所在指定、で最初は検索しようにもエラーとなってしまった。

「土地」は地番は、「建物」は「家屋番号」が必要になってく

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