人間の最大の能力は想像力である

2014年9月25日



予報に反して、雲は多いながら青空が見えた。
爽気に満ちた季節である。
しかし…。

電線が邪魔だ。

都知事はオリンピックまでに、この電線を地下化させるつもりのようだ。
ところがやはり財源不足とかで、計画はどこまで実行できるか不明。
電柱を立て、電線を張り巡らせるより10倍もの予算が必要らしい。

都知事の頭の中はオリンピック一色のようで、とにかく、外国から訪れる観光客たちへの「見てくれ」しか考えていないように思える。
防災面では悪いことではないが、結局、都心の一部分でしか実現しないのではないか。
それでも空は広い方が良い。

上にばかり気を取られていたので、足元を見ると、道路はマンホールだらけ。
それもよく見ると、マンホールには「汚水」や「雨水」や「下水」とあり、それぞれ別物であることが分かる。
分かるといっても、その区別が分からない。

雨水は河川に流れ込むことは分かる。
都心では、たまに河川の氾濫も起こる。
だから一時貯水のため、莫大な税金を投入して巨大な地下空間が造られていることも承知している。

それよりも、透水性のあるアスファルト舗装の話はどうなったのだろう。
もう何年も前にニュースで見たことがあるし、高速道路の一部では、実際にそのような舗装が施されているやにも聞く。
別役実さんは「雨が空から降れば、思い出は地面に沁み込む」と書き、小室等さんも歌っている。
雨が空から降れば、雨水は地面に沁み込むのだ。
よって、河川の氾濫の多くが防げるし、地下水汲み上げによる地盤沈下も無くなるという、まことに理に叶った自然界の循環が行われる。

「雨水」は何となく分かった。
だが、「汚水」と「下水」はどう違うのだろう。
家事や風呂やトイレなどの生活排水はどっちだ?
百歩譲って、雨水の氾濫は耐えるとしても、生活排水で床上浸水した、などは想像するだけで悲惨だ。
ここは水道局に訊いてみなければ答えは出ない。

地下にはさまざまなライフラインが通じていて、下水だか汚水はガスや上水道よりも深いところに埋設されているらしい。
これは素人にも納得できるもっともなことで、管が破損した場合、上水道の上に下水道があるというのは、やはり困るし、すこぶる不衛生である。
他にもケーブルTVや電話線なども埋設されているらしいし、場所によっては貴重な古代遺跡や遺物もあるだろうし、不発弾などの物騒な物も、まだ確実に埋まっている。

地下鉄や地下道などもある。
深深度、という地下深くは、地上の権利に関係なく使用できる。
だから新しい地下鉄や道路などは、どんどん地中深くに造られることになる。
騒がしくて、地底人もびっくりしていることだろう。
(書きたいこともなく書いているので、かなり退屈して来た、早く着地点を決めなければ…)

アスファルトは日中の熱を溜め、上昇気流によって局地的な異常気象をもたらす。
湾岸エリアでは高層ビルが乱立し、東京湾からの海風を遮って、ヒートアイランド現象に拍車をかける。
オリンピック後の東京は、体裁を繕っただけの後始末に追われるような危うさも孕んでいる。
潤沢な積立準備金を、後世に禍根を残すことのないよう、適切に使って貰いたい。
潤沢だからといって、無理に使い切ろうとする輩が多いのが大きな不安だが、余剰金が出れば、アスファルトを引っぺがして透水性舗装をしてほしいものだ。

話を空に戻すが、この電線が無ければ、どれほどの解放感だろうと想像する。
レノンのイマジンの世界観には及びもつかないが、個人の想像力は無限であることに気づく。
すると、少しだけ自然との一体感のような感情が芽生えるから、精神衛生上すこぶるよろしい。
しかし、スズメなどは困るだろうな、という、締めにもならない締めくくりでおしまい。

退屈な話題ですまぬ。


追記
想像力は正しく使わなければいけない。
妄想と想像力は異質なものである。
だから、透明人間になって、銭湯や銀行に入ってみたい、などと考えてはいけないのですよ。
わかりましたね。


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