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【相剣】デッキレシピと大会レビュー

1.大会参加の経緯

TCSでその名を轟かせている伝説の遊戯王の担い手「Tetsu」さん
直接ご縁があった訳ではありませんが、一緒に大会運営をされている「倉坂」さんからご紹介頂き今回参加致しました。

7/18での開催ということで、前日に[ BURST OF DESTINY ]を4箱購入し、「相剣」がうまく揃ったためその日に夜なべしてデッキを組み参加しました。

2.使用デッキ

相剣デッキ

デッキとしてはほぼ純構築の「相剣」デッキになります。
各カードの採用理由、採用枚数について解説します。

白の聖女エクレシア
先攻では莫邪に繋がる初動として、後攻では①の特殊召喚効果を使うことで手札誘発や妨害を乗り越えるための1枚として活用することができるため3枚採用としております。
エクレシアの②効果はリリースがコスト+誘発即時効果のため、《エフェクト・ヴェーラー》が効きません。ただし、エクレシアでの特殊召喚先に《エフェクト・ヴェーラー》を打たれてしまうと動きが止まります。
また、本構築ではエクレシアの③の効果により複数回活用できるよう構築しております。

相剣師-莫邪
【相剣】の初動カードになります。
エクレシアでリクルートするカード筆頭です。
このカード1枚+手札の「相剣」カード(または幻竜族カード)を見せることで《相剣大師-赤霄》をシンクロ召喚できます。
以下、【相剣】の基本ムーブです。

①《相剣師-莫邪》の効果で手札の「相剣」カードを見せて相剣トークンを特殊召喚
②《相剣師-莫邪》と相剣トークンで《相剣大師-赤霄》を特殊召喚
③《相剣大師-赤霄》をチェーン1、《相剣師-莫邪》をチェーン2で発動

《相剣大師-赤霄》をチェーン1、《相剣師-莫邪》をチェーン2で発動することで《相剣大師-赤霄》の「相剣」カードサーチ効果を《灰流うらら》から守ることができます。
また、ここまでの動きでは3回までしか召喚・特殊召喚を行っていないため、《白の聖女エクレシア》込みでも《原始生命態ニビル》を躱すこともできます。

相剣師-泰阿
墓地の「相剣」カード(または幻竜族カード)を除外することで相剣トークンを特殊召喚することができます。
墓地にカードが必要なためサーチカードの《龍相剣現》が絡まないと効果を発動できないため、適宜サーチして使用するカードと思い1枚採用としております。
ただし、墓地にカードが存在すればこのカード1枚でシンクロ召喚を行うことができるため、手数確保、「相剣」の枚数確保のため2枚採用でも良いと感じました。
また、《龍相剣現》と《大霊峰相剣門》の2枚で《真竜皇V.F.D.》を出すことができます(最近何でも《真竜皇V.F.D.》に繋げようとする風潮ありますよね)。

①《龍相剣現》で《相剣師-泰阿》をサーチ
②《相剣師-泰阿》を召喚、墓地の《龍相剣現》を除外し相剣トークンを特殊召喚
③《龍相剣現》の効果で《相剣師-泰阿》のレベルを1つ上げる(☆4→☆5)
④《相剣師-泰阿》と相剣トークンで《電脳堺狐-仙々》をシンクロ召喚
⑤シンクロ素材として墓地に送られた《相剣師-泰阿》の効果により☆9幻竜族モンスターを墓地へ送る
⑥《大霊峰相剣門》を発動、☆9幻竜族を蘇生
⑦《電脳堺狐-仙々》と☆9幻竜族の2体で《真竜皇V.F.D.》をエクシーズ召喚

《真竜皇V.F.D.》による強力な制圧効果を取り入れることができる上、デッキ内に引きたくないカードを入れる必要がない(☆9幻竜族も「相剣」のコストにできるため)のでメインデッキ、EXデッキを圧迫することなく強い動きを採用することができます。

相剣軍師-龍淵
「相剣」カードまたは幻竜族カードの手札コストが必要なため、1枚では使えず消費が激しいカードではありますが、召喚権を使わず☆10シンクロを立てることができます。
手札誘発やパーミッションによる妨害を踏み越えることができる上、☆10シンクロは強力なカードが揃っているため積極的に引きたいカードということで3枚採用としています。

真竜皇アグニマズドV
《相剣師-泰阿》で紹介した《真竜皇V.F.D.》を特殊召喚するために採用した☆9幻竜族枠です。
ただし、《真竜皇アグニマズドV》とした理由は《真竜皇バハルストスF》を私が所持していなかったからです。
《真竜皇バハルストスF》を所持している場合はそちらの方が《相剣師-莫邪》や相剣トークンを破壊して特殊召喚できる可能性があるためより有用だと思います。
ただし、《真竜皇アグニマズドV》は攻撃力が2900あり、これから見るであろう《相剣大師-赤霄》や最近よく見る《電脳堺狐-仙々》を戦闘で破壊することができ、それが活きることもありました。
あまり無いと思いますが、効果で破壊された場合、墓地から《相剣師-莫邪》《相剣師-泰阿》を回収することもできます。《真竜皇バハルストスF》も《相剣師-泰阿》《相剣軍師-龍淵》をデッキからリクルートできます。

灰流うらら》《増殖するG
汎用の手札誘発枠として採用しました。
《増殖するG》は後続確保や持久力に難のある「相剣」の弱点を補ってくれるため、非常に相性が良いですが「ふわんだりぃず」には一切刺さらないのが気になるところです。

龍相剣現
「相剣」のサーチカードのため、3枚必須のカードです。
初手でダブっても《相剣師-莫邪》の見せるカードに使えるため問題ありません。

大霊峰相剣門
《相剣師-泰阿》で紹介した《真竜皇V.F.D.》を特殊召喚する動きに使える他、蘇生効果も強力です。
シンクロモンスターをよく場に出すため、幻竜族蘇生効果も活用できます。
ただし、初手に《龍相剣現》をセットで引けなかった場合や、初手にダブった場合にとても悲しくなるため2枚採用としました。
なお、2枚採用と3枚採用の初手でダブる確率は
・2枚採用:1.92%
・3枚採用:5.16%
のため3枚採用だとダブることがないことはないということで採用枚数を調整しています。(確率の参考

抹殺の指名者》《墓穴の指名者
手札誘発を躱すためにフル採用です。
また《相剣大公-承影》の効果③を起動するカードとしても使えるため、デュエル後半になっても腐ることはありません。

ハーピィの羽根帚
汎用枠としての採用です。
【エルドリッチ】等のセットカードを多用するデッキを意識しました。

強欲で貪欲な壺
個人的に【相剣】の弱点は後続確保の難しさ、手数の少なさだと考えています。
そのため、2枚ドローで後続確保や《相剣軍師-龍淵》のコスト確保ができるこのカードは相性が良いです。
また「相剣」はカード単体で完結しているため、デッキ内に残っていないといけないカードがほぼない(☆9幻竜族のみ)こともあり《強欲で貪欲な壺》は採用しやすいカードだと思います。
ただし、1度使った後の2枚目の《強欲で貪欲な壺》は残りデッキ枚数的に使用できない可能性があるため2枚採用としております。

簡素融合》《簡易融合
《白の聖女エクレシア》の効果③を活用しつつ、動きの幅を増やすためにフル採用しました。
《白の聖女エクレシア》+《簡素融合》(または《簡易融合》)で


①《簡素融合》で《無の畢竟 オールヴェイン》を特殊召喚
②《白の聖女エクレシア》召喚、効果で《相剣師-莫邪》を特殊召喚
③《相剣師-莫邪》効果で手札の「相剣」カード(または幻竜族カード)を見せて相剣トークン特殊召喚
④《相剣師-莫邪》と《無の畢竟 オールヴェイン》で《スターダスト・チャージ・ウォリアー》を特殊召喚、《相剣師-莫邪》と《スターダスト・チャージ・ウォリアー》の効果で計2枚ドロー
⑤《スターダスト・チャージ・ウォリアー》と相剣トークンで☆10シンクロモンスターをシンクロ召喚

上記により、2枚消費に対して2枚ドロー+☆10シンクロ+《白の聖女エクレシア》を墓地から回収することができ非常に強力です。
先攻なら《フルール・ド・バロネス》、後攻で戦闘に強く出たいなら《相剣大公-承影》を選択できます。
相剣トークンが存在する場合は《簡素融合》《簡易融合》どちらも発動できないため注意が必要です(1度プレミしました)

相剣暗転
幻竜族版《ゴッドバードアタック》、フリーチェーンで相手の場のカードを2枚破壊できるのは説明不要な威力です。
《相剣大師-赤霄》でサーチすることができるため、《相剣大師-赤霄》のモンスター効果無効で1妨害、《相剣暗転》で1妨害の計2妨害を《灰流うらら》《原始生命態ニビル》を躱しながら構えることができるのは【相剣】の強みだと思います。
積極的に引きたいカードであり、《強欲で貪欲な壺》で除外されることも考慮して3枚採用としています。

無限泡影
汎用妨害枠としての採用です。
【相剣】は少ないカードで動きが纏まっているため、このような汎用枠を積みやすいのも大きな利点です。

EXデッキについて(上記で説明したものは省きます)

カオス・ウィザード》《バロックス
《簡素融合》《簡易融合》から出すカードとして採用しました。
正直どのカードがどの程度活きるか分からないため、試験的採用したというのはあります。
《カオス・ウィザード》は《月の書》や《幽鬼うさぎ》等を相手が使ってきた際のリカバリーとして活きる場合がありました。
ただし、その際はランク4エクシーズモンスターを1枚でも採用することをオススメします。
《バロックス》は1回も出しませんでした。
抜けるカード筆頭です。

飢鰐竜アーケティス
☆9シンクロ枠としての採用です。
しかし、《相剣師-泰阿》を1枚しか採用していなかったため、あまり出す機会がありませんでした。
ドロー効果もあり後続確保にも役立つためこのカードは採用継続と考えています。

魔救の奇跡-ドラガイト
☆8シンクロ枠としての採用です。
《相剣師-莫邪》が水属性のため効果②はすぐに使用することができます。
また、《魔救の奇跡-ドラガイト》の競合先として《ヴァレルロード・S・ドラゴン》がよく挙げられますが、このデッキではリンクモンスターを採用しにくいこともあり差別化ができています。
ターンを跨げば何度でも効果②が使えるのもいいですね。

炎斬機ファイナルシグマ
《簡素融合》《簡易融合》を絡めたり《相剣師-泰阿》で《相剣暗転》を除外した際に出せるため採用しました。
しかし、あまり出す機会がなかったため、今のところ抜けるカード候補です。

甲纏竜ガイアーム
《簡素融合》《簡易融合》の2枚目で出す☆6シンクロ枠として採用しました。(あと、パックで《甲纏竜ガイアーム》をアホほど当てたため、せめて1枚使いたいなと思い採用しました)
☆10シンクロの過程で墓地に送り、☆10シンクロに装備することで攻撃時に1ドローできるため継続的なリソース確保ができるのではと思い採用しました。
出す機会はありませんでしたが、可能性を感じているため継続して採用を続けたいと考えております。

デッキ名を【即席相剣】としました。
1夜漬けでデッキを作ったということと、即席食品カードをフル投入しているところからデッキ名を付けました。

3.大会結果ハイライト

1試合目【アメイズメント】〇ET〇
《魔救の奇跡-ドラガイト》がよく刺さり全体的にデュエルを有利に進めることができました。
A・∀・HH》での妨害がこちらにはよく刺さっていたため、シンクロ主体デッキの弱点であるチューナー+非チューナーの並びを崩されることの辛さがありました。

2試合目【クリストロン】ET〇
クリストロンシンクロの破壊された際に後続を確保する効果と相剣の後続確保が苦手な点が変に噛み合い、相剣が攻めれているのに手数が足りず【クリストロン】が見事に攻撃をいなす戦闘が続き、ETまで粘られました。
この試合で〇ET〇が取れていたら優勝もあり得たため、【クリストロン】の粘り強さに感服しました。

3試合目【イビルツイン】✖ET〇
相剣と合わせて[ BURST OF DESTINY ]で新規を得た【イビルツイン】が非常に強力になっており、新規の《Evil★Twin’s トラブル・サニー》に見事に1戦持っていかれました。
先攻の【イビルツイン】の《Live☆Twin リィラ》に《灰流うらら》を投げたのですが、手札から《Live☆Twin キスキル・フロスト》を出され《Evil★Twin’s トラブル・サニー》まで出されました。
フリーチェーンで1枚破壊+1ドローを構えられ、後攻からの動きを止められました。
そのまま返しのターンに《カオス・ソルジャー -開闢の使者-》《Evil★Twin’s トラブル・サニー》でダイレクトアタック、《Evil★Twin’s トラブル・サニー》効果で《Evil★Twin リィラ》《Evil★Twin キスキル》に分裂し追加攻撃で初戦を落としました。
2戦目は先攻で《簡易融合》+《白の聖女エクレシア》を引けたため上振れ展開を狙いましたが、《相剣師-莫邪》を《エフェクト・ヴェーラー》で止められ《スターダスト・チャージ・ウォリアー》を立てて2枚ドローまでとなりました。
手札は潤沢にあり《白の聖女エクレシア》を回収できているためセットカードで妨害を構え、後攻で召喚された《Evil★Twin キスキル》を《無限泡影》で無効にし【イビルツイン】側の動きが止まり、そのまま返しのターンで盤面を有利に持っていきETで勝利しました。

スイスドローの勝利点としては同列1位でしたが、試合数と勝率の兼ね合いで準優勝となりました。

4.デッキ改良案について

メインデッキとしては《相剣師-泰阿》を1枚追加で良いと考えております。
EXデッキは改良の余地がまだまだあり、全然活きていなかった《バロックス》《炎斬機ファイナルシグマ》辺りを2枚目の《相剣大公-承影》やミラー意識の《クリムゾン・ブレーダー》、【ふわんだりぃず】対策の《ブラック・ローズ・ドラゴン》、ランク4エクシーズ等に変えたいなと考えております。

また、今回所持していないという理由で「天威」とのミックスは断念しましたが、「天威」との混ぜ物も動きのバリエーションを増やせるため非常に強いだろうと考えております。

5.【相剣】を使ってみての総評

相剣の利点欠点は以下のように考えております。

【利点】
・《白の聖女エクレシア》《相剣師-莫邪》《龍相剣現》で計9枚初動を採用することによる安定感
・《灰流うらら》《原始生命態ニビル》を躱しながら2妨害構えられる
・《相剣軍師-龍淵》による妨害の踏み越え
・少ない枚数で安定して初動を動けるため、汎用妨害カード、《強欲で貪欲な壺》を入れやすい

【欠点】
・《エフェクト・ヴェーラー》《幽鬼うさぎ》《月の書》等により動きが止まる
・《相剣大師-赤霄》で《相剣暗転》をサーチした場合後続が確保できず、手数が足りない
・除外するカードが少ないため《相剣大公-承影》の効果③を積極的に活用しにくい

今後「相剣」のカードが追加され、後続確保や積極的な除外手段が追加されたら、さらに強くなりそうだと感じました。
エクレシア周りのストーリーも今後どのように展開していくか気になりますね。
これからも「相剣」を愛用しデュエルと物語の展開を楽しんでいこうと思います。

もし記事に書いてない内容で、何か他にも知りたい情報があれば是非教えてください! 記事を更新してお答えしたり、今後の記事に盛り込んだりでお応えします!