来るはずのない夏が、変化と共に願う。
力強さが燃える塵に憧れました。上に昇る蛍をかすれる前に捕まえた青春時代を僕は、記憶から葬ったのは、手枷が無くなった自由のむごさを知ったフィルムの、つなぎ合わせが、そんなケミカルを感じた日でした。
よく覚えております。
あの憤りをはじめて手で握りしめましたから。
(無力を知ったのです、力が欲しいと地面だけを見つめていました)
実際首をたれることの意味など考えなくてよかったのです。あの人の背が血でにじんでいた意味が、分かったころにはたぶん遅かった。刀の切れ味は確かめ合うためにあると、それすら空に啼いてしまいましたから。
もうなにもなかったのです、それははじめから。
それでも走り続ける無力を形にしたかった彼らが、残していった書物を、本棚に並べておりました。首に嚙みつかれたあとが爛れて漏れ出してくるのです。蛆が混ざったヘドロと魚の臓物だけが溜まったあぶくが、とめどなく垂れ出て、抑揚のない蠅がかいわるのでした。
虹彩未発達の複数の目玉がそれぞれの景色を楽しそうに映していくのでした。黙って見つめる足だけが分化を望み、叶わず涸れ果てていくのです。
こんなところで、なぁ、けどこれも運命だったんだ
わたしたちは消えていくけど、あんたらは、どうか、どうか、ネ
両手いっぱいの金平糖が天から巡まれたとき、かれらの希望と夢に十字架を整えました。己の心臓に槍を突き立てて、水分の愛情で透明の太陽を探し当てるのでした。
いづれ僕もどこかで死んでしまうとき、どうか遺影くらいと手を合わせていたからです。そんな文字くらい僕が信じていたかったのです。
誰かの祈りだって、天の神様が気づいてくださるようにと瞑りました。
この世界は悪人でいると安心できるシステムになったのです。清らかな善人は裁判にかけられ海に沈められるのでした。茨の冠が薔薇の花を咲かせるのです、その花びらをこぞって見つけては摘むのでした。
黙って裾を握っているぼくも悪いやつだったのです。
確実に言えることは善人になった気がするだけのパッチワークでした。輝きの目が妙な角張を唱えていることに、気づかぬふりをした小鳥がざわめきに乗せられかぐわしい声でお歌を落とすのでした。
どうしてかそれでも見続けろと家主が言うのです
彼の目はずうと遠くを見ていました。それは透き通っていた蒼のいろでした。まだ僕が外で駆け回って居たころの、土の匂いとよく似ていたのです。懐かしいその香りに憧れた僕は、それでもあなたのようにはなれなかったのです。
立派とは、どうしてかあなたのにおいでした。
追い越せない風のような清々しい夏が、髪の音楽を思い出します。
弱さを抱きしめられる強さは成長過程で落っことしてしまったようで、もう得られずとも生み出すことを削りだしています。報告の連絡など、歌詞の1部分のようにあなたがそう願いますので。
見抜けなかった未来を過ごしていますよ。それはたった一つだけのミスでした、信じているの現が見渡せなかった現実ですから、離れたわたしは正しかったとぼやいておるのです。
うつろうというのですから、人はなにかしら変化はするのでした。
その過程を、ただの鉛筆の一筆が、僕にとっては勇気と呼びます。
真夏に雪が降ることを願いました。それが悪いことでもないし、脳みそに留めないのも方法として間違ってはいないのです。秋が来るのを春の芽吹きに願いました。冬の足跡を恋焦がれるのです、それは芋虫の初恋と似たようなものでした。
桜ん坊を齧るのです、ピクニックは願い事で有名な灯台下でした。ヤドカリ集めのお兄さんが木陰で自害が趣味なのです。その血を飲むために口だけが肥大化したピラニアが列を作って群がっておりました。
電波の数字が僕に通達をくれるから、そのたびに縄を括って会いに行くのです。ヤマアラシの棘を砕いてうみにばらまくのでした。
逃げた魚をどこかの人間が網ですくって、僕は2人で夕陽を眺めておりました。なにもないことを望んでいたのでしょうか。変化のない平凡がこのまま続けばいいと思っていたのなら、あとは満潮の水死体と眠るだけだったのです。
夜光虫が美しいならそれでもいいと目を閉じました
それが妥協というならば、僕は多分ヒールを自ら折っていない
(蝶飾りも模倣よりずうと価値のある糸切鋏)
(嫉妬の血を望んでいる、呪いの糸を手繰り寄せて食い散らかすの女郎蜘蛛)
(狐の尾が見えた気がした、掴め捕まん、上を見上げて牙のなか)
汽笛が煙を吐き出すのをやめてしまったのです。それは成り行きにしてはおかしい事象だと、ばらまきの弓矢を一瞬にして手折りました。その一斉とは価値すらないただなんとなくの遺言みたいなものだと感じました。
あおいろのめをおいかけているのです
(エゴの理由で妄想を這いずり回るのでした)
気持ち悪い掃きだめで匍匐前進と可愛げのないうさぎ跳びが、眩暈の原因です。隠れていない堂々とした目論見を、わざわざ地下層の旅人が嘲笑いに階段を登ってくるのです。
泥団子だって卵だって、なんでも許してきました。お金がないぼくですから、神様のチャンスだと感謝をして床に落ちたトマトをはいつくばって食べるのでした。
威圧のない睨みがそれでも役に立たないと知ったのは、怪我の癒し方を教えてくださったあなたも人間だったからです。
青い目だけが煌々と纏う方でした。
「ぼくは朝食にたまごを食べれるようになりました。」
願いは叶わなかったけれど、
夏の匂いで生きていてよかったと優しい気持ちになれるのです。
そういえばもうすぐ七夕ですね。流れた願い事がかないますようにと願えるように、なりましたよ。本当はとても嫌ですが、人間のそういう温かさがあなたと同じ色だから、どうしても呪うことができなかったのです。
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