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【部下を推す話】①はじめに

僭越ながら、わたしには部下が居る。

何年か社会人をやっていて、部下が就くようになった。
その後道を分かった人も居るが、嬉しいことに今も慕ってくれている人も居る。みんな大事でとても可愛がっていたし、今も大切に思っている。そんな元部下、現部下、そして同僚たちに支えられて今のわたしが居る。
ありがたいことだ。


何年も働いている中で心掛けるようになったのは【適切な距離】だった。
年下でも年上でも同年代でも、どんなに大事にしていても、余り距離が近くなり過ぎないように。
時には雑談も混じえながら、付かず離れずで適切な距離を保ちつつ過ごす日々。
元より「他者に過度な期待はしない」をモットーとしていたので、敏感な人などは「この人なかなか心開かないなー」くらいは思っていた人も居るかも知れない。
自分のモットーは他人には話さないがらも、常に裏表なくニコニコ笑いながら仕事しているつもりなのだけれども。

ただ、冒頭で言ったように、部下たちはみんな可愛い。同僚たちのことは大好きだ。
わたしが、その感情を露わにし過ぎないように心掛けているだけで。

理由は簡単だ。自分でもびっくりする程デレッデレになってしまうから。
引くほど猫っ可愛がりしてしまうのである。
しかしそれは良くない。
部下たちだって、常にデレッデレの上司よりはピシッとした上司から信頼されていることが伝わる方が良かろう。
だから、わたしは部下たちを可愛がりつつも一線を引いているのである。

そして、これからもそんな日常を続けていくつもりだった。


ところがどっこい、現在わたしは割とデレつつある。
デレつつある、どころじゃない。恐らくデレッデレだ。猫が大好きな人を前にして、グルグルと喉を鳴らしながらへそ天でゴロンゴロンするような感じに近いのではなかろうか。
これはいかん。やばい。非常によろしくない。わたしが目指していたピシッとした上司は一体全体何処に行ってしまったのか。

なんとかギリギリ体裁は保ちたい。
保ちたいが、部下たちの可愛さが止まらない。

心優しい親友に日々聞いてもらってなんとか抑えていたのに、とうとうそれでも抑えがきかなくなってきた。

そう。王様の秘密を見てしまった床屋よろしく、わたしはここにその尊さを吐き出しにきたのである。
わたしの部下たちの尊さと可愛さ、とくと聞いていただきたい。

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