【無料公開対象】チャレンジカップ 2021 出走予定馬:アルジャンナ&武豊騎手

第72回 チャレンジカップ(GIII)出走予定馬展望

日程:2021年12月4日(土)
コース:阪神芝内2000m

予想用・出走予定馬一覧

アルジャンナ(武豊騎手想定)

 マイラーズカップで2着と健闘しつつもなかなか重賞を勝てない1勝馬アルジャンナが武豊とのコンビでチャレンジカップに出走予定だ。前走の富士ステークスではいつもの伸びを見せられずに不甲斐ない結果に終わった。得意の阪神だが今回は内回り、克服して悲願の重賞制覇となるか。

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 タイプとしてはやはりワンターンでのトップスピード戦向きで、正直あまり有酸素運動的な形になったときに期待しない方が良いかなと。1周コースの阪神内2000だと評価を下げたい一頭。まして馬場も重めだからねえ。

マイラーズC(GII)2着

阪神芝外1600m良 15頭3枠6番
風向き:北北西9.7m/s(豊中市15:40)
1:31.6(+0.2) 44.5-46.9 H^2
12.5 - 10.2 - 10.6 - 11.2 - 11.3 - 11.2 - 12.3 - 12.1

 マイラーズC2着から振り返りたい。阪神マイルでかなりの高速馬場状態。ペースはかなりのハイで進んでいて、道中よどみなくという流れになっている。ある程度離れた位置で進めていて、後半ロングスプリントを引き出して差し込んでの2着という感じ。風は北北西から強く吹いていて、3角地点が完全追い風。

 6番枠から出負けして後方からの競馬となってしまう。道中も促しつつ追走していくが縦長の流れで後方の内内でエアスピネルの後ろぐらいで3角へ。3~4角でもまだ縦長で後方内内で脚を温存しつつ、4角で中目に誘導しながら直線。序盤でそと目を狙うがまだジリジリで中団ぐらい。ラストで先に伸びていたケイデンスコールの後ろを通しながら2着争いを拾った形。

 最後は良い伸びを見せてきたんだけど、それでも内容的にはケイデンスコールの方が明確に上だったと思う。直線も含めて多少窮屈なところはあったが明確にロングスプリントの形で出し切る競馬になったと思うし、3~4角ではロスを最小限に立ち回れたからね。また後方とはいえ2.4でかなりのハイペース。前の馬はしんどい展開で最後は下がってきていたからね。ラップ的にも明確に減速して12秒台をレースラップでL2-1という中で温存できていた分がラストで弾けた要素になると思う。その点では3~4角でロスがあったケイデンスコールに対してラストでもう少し差を詰めてほしい部分ではあったかな。相手関係を見ても悪くはないんだけど、そこそこ噛み合ったという意識は必要かなと。

富士S(GII)9着

東京芝1600m良 17頭5枠10番
風向き:北2.3m/s(府中市15:50)
1:34.1(+0.9) 47.0-46.2 S^1
12.0 - 11.2 - 12.1 - 11.7 - 11.7 - 11.3 - 11.5 - 11.7

  前走の富士Sでは9着とマイル戦で完敗。この時は良馬場だったが標準よりちょっと重いか?ぐらいの感じだった。その中でペースはややスロー、淀みなく進んで後半はロングスプリント的だが最速でもL3の11.3という程度。風は北からなので3~4角中間地点が完全向かい風。

 10番枠からやや出負け、そこから促しつつ追走していたが、なかなか進まずに後方からの競馬となる。道中も中団馬群の後ろぐらいで取り付いてはいるがスペースも無くという感じで我慢しながら3角。3~4角でも後方馬群の中目で包まれて直線。序盤で進路を外目に誘導しつつだがなかなか進路が作れず。L2で置かれて前とのスペースが空いたという感じでそこからの伸びも地味で9着完敗。

 前のソングラインがそこまですぐに伸びなかったのも進路を迷ったところではあるが、直線に入ってのスペースが足りなかったので余裕なく外に外にとなってしまった感じやね。そこから伸びたわけでもないので判断が難しいけど、ルメールにしては下手だったなというのが印象的な競馬ではあった。基本的にはロングスプリントで出し切って良さが出るので坂の登りまで進路を作れずに加速に手間取ってしまったのはかわいそうな要素ではあったと思う。まあ噛み合わなかった面はあった一方で、ラストがイマイチだったのでそこは気になるけどね。ゲートも二の足も遅くここも含めて。

エプソムC(GIII)10着

東京芝1800m良 18頭4枠8番
風向き:南2.8m/s(府中市15:50)
1:46.4(+1.3) 47.0-46.3 M
12.6 - 11.3 - 11.4 - 11.7 - 11.8 - 11.4 - 11.1 - 11.4 - 12.4

 2走前のエプソムCが負け過ぎなのは気になる所やね。少し前半から前を取り過ぎたかもしれないけど、ペース自体はそこまで速くなかったからねえ。平均からのL3最速11.1。L4でも11.4と速く、後半は典型的なロングスプリント戦。風は南からなので3~4角中間地点が完全追い風。

 8番枠から五分のスタート、そこから促されてじわっと好位のスペースを拾っていく感じで進めていく。道中も前にアトミックフォースを見ながら少しスペースを確保しつつ3角に。3~4角でロングスプリント的に仕掛けが強くなる中で上手くアトミックフォースの後ろを通し切って食らいついて2列目に押し上げる。序盤でそこから追われているが、ここでちょっと甘くなってジリジリ後退。L2の減速ラップでそれ以上に甘くなって中団。ラストも諦めてじわっと下がっての10着完敗。

 ルメール的には上手く3~4角でロスも小さくしつつ馬場の良いところも選択して直線に入ってこれたと思うんだけど。そこからが全く伸びなかったのは気になる所やね。前半がそこそこ速い中で好位を取っていったというのが、後半の末脚を引き出せないレベルになってしまったのかもしれんなと。この感じからもあまり前半に足を使って運べるタイプの馬では無いと思うし、個人的には有酸素運動で分散していいタイプの馬では無いように感じるんだよね。ダービーもそうだけど…。

チャレンジカップ2021への展望

 正直ここは上位人気勢が手ごわいと思っているので、アルジャンナはパフォーマンス的にも適性的にも狙いたくないなという評価になる。まず前提としてやはりゲート・二の足が遅いので2000mに延びたときにしっかりと位置を取れるかどうかはある。そのうえでドスローで後半は無酸素運動的な競馬ならいいけど…というところで可能性は考えている。ただ、少なくとも既にゲートを安定して出ていて多少なら流れても構わないソーヴァリアントが強敵だし、同じような位置関係でとなればロングスプリントの素材面で面白いジェラルディーナに対しては見劣るかなと思っている。また、有酸素運動なら?と言えるほどのパフォーマンスは残念ながら見せていないと。

 もともときさらぎ賞や毎日杯の感じからも出し切ってこそだなと思っていた馬で、実際ワンターンで余力を残せれば後半ロングスプリントで準無酸素運動を維持するような競馬なら面白い。マイラーズCもなかなか良かったからね。ただ、ダービーなんかでも61.7-58.4と超スローでも11.8 - 12.2 - 12.3 - 11.8 - 11.3 - 11.3 - 11.7と2段階加速で中盤にポテンシャルを求められてとなったときに中団内から直線スムーズだったにもかかわらずL2の地点でもう失速していたからね。この辺を踏まえても有酸素運動で分散しちゃうと脆くなるリスクは考えないといけない。そうなると阪神内2000でとなると簡単ではない、というのが正直な適性面での評価になる。また相手関係で考えても高いパフォーマンスを見せている馬がそれぞれいるからね。ここは消したいと思っている一頭。

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