【※無料公開】クイーンステークス 2022 出走予定馬:ウォーターナビレラ&武豊騎手想定

第70回 クイーンステークス(GIII)出走予定馬展望

日程:2022年7月31日(日)
コース:札幌芝1800m

クイーンステークス2022の予想用・出走予定馬一覧

ウォーターナビレラ(武豊騎手想定)

 3歳世代からは桜花賞2着の実力馬ウォーターナビレラが武豊とのコンビでクイーンステークスに出走予定だ。前走のオークスでは2400mで13着と惨敗。距離への不安は残したまま。1800mと一気に距離短縮、秋華賞に向けて最低限この距離は克服しておきたい。

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 オークスはゲートも微妙で控えてとこの馬らしい競馬にならなかった面もあるにせよ、完敗。基本的に基礎スピードを活かす形で良さが出ている部分はあるので、それをコントロールして後半のロングスプリントを求められるような形は現時点では微妙だろう。札幌1800だとある程度ペースが上がれば全体の競馬になるしその点は良いと思うし、桜花賞の感じならコントロールは出来ているからね。対応はできるはず。

桜花賞(GI)2着

阪神芝外1600m良 18頭3枠6番
風向き:南南西3.3m/s(豊中市15:40)
1:32.9(+0.0) 46.8-46.1 M
12.4 - 10.8 - 11.4 - 12.2 - 12.0 - 11.1 - 11.5 - 11.5

 まずは2走前の桜花賞2着から振り返りたい。阪神マイルでペースは平均だが中盤で12.2-12.0と結構緩んだ。そこからのL3最速で4角地点が最速となっている。ラストまでそこまで落ちない中で番手からしっかりと総合的に良さを引き出してきたというところだと思う。風は南南西からなので4角地点が完全向かい風。

 6番枠から好発を切ってそこから様子を見つつ内のカフジテトラゴンを行かせながら番手で折り合わせて進める。3角辺りでペースが落ち着いたが番手でしっかりと折り合って進めて仕掛けを待つ。4角で外から各馬がじわっと来たので軽めに仕掛けつつカフジテトラゴンの外から追走して3/4差で直線左手前。序盤でここから鞭が入ってすっと伸びてくるが内からナムラクレアに一瞬並ばれる。L1でこれをしっかりと振り切ってというところに外から捌いてきたスターズオンアースにハナ差でかわされ涙を呑んだ。

 この桜花賞ではしっかりとコントロールして流れに入れていたというのはある。ポンと出てポジションを番手外に決めてからは壁を作るタイミングも無かったが3角の緩みで12.2の地点でも余裕を持ってコントロール。逃げ馬に対して突っかかることもなかったし、4角で動きたいタイミングで軽く仕掛けつつくらいついて直線でという競馬ができている。基本的にウォーターナビレラはレースラップに近いラップでまとめていると判断していいはずだし、この競馬でしっかりとラスト3Fをここまでまとめてきているように、前半の基礎スピードと後半の一足のバランスで良さが出たと見て良いだろうと。ただし、スターズオンアースには結局ロングスプリント性能で差があったということになるのかな。

オークス(GI)13着

東京芝2400m良 17頭1枠1番
風向き:北北東1.8m/s(府中市15:40)
2:26.1(+2.2) 60.6-58.5 S^2
12.4 - 11.0 - 11.9 - 12.6 - 12.7 - 12.5 - 12.3 - 12.1 - 11.6 - 11.3 - 11.7 - 11.8

 前走のオークスでは13着と大敗を喫してしまっている。ペースはかなりのスローで中団での競馬では後半特化。L3最速で11.3だがL4でも11.6と早めの仕掛けで典型的なロングスプリント特化戦となっている。正直この競馬でダメなら基本的にもって中距離までの馬だと思う。風は北北東からなので3角地点が完全向かい風になる。

 1番枠から五分には出ていたが少し出足が悪かったのとスタニングローズが想像以上に速くて中団にという感じ。道中も中団の内内で進めるがペースも遅く各馬も追走に余裕という中で折り合いに専念せざるを得ない。3~4角でも中団の内内を通しながらだが直線で追われて右手前。そこからの伸びもなく後方に下がってしまって13着と惨敗。

 まあ騎乗面での不満はあるが、豊自身が距離を怖がっていたというのも結果から見ればまあ仕方ないというか、後半のロングスプリント性能が足りないなというのはどうしても出てくる問題かなと思う。スローで折り合わせて余力そのものは残せていたはずの状況で引き出せなかった以上、距離が長かったと考えるべきだと思うし、もちろん基礎スピードが武器の馬なので2400でもある程度前半で流れを作らないと話にならないというのはあるが現実的には難しいと言うことだろう。オークスはちょっと難しかったというのは確かだと思う。こうなると2400は明確に長い。

阪神JF(GI)3着

阪神芝外1600m良 18頭7枠13番
風向き:西南西4.0m/s(豊中市15:40)
1:34.0(+0.2) 46.4-47.4 H^1
12.2 - 10.4 - 11.5 - 12.3 - 12.6 - 12.1 - 10.9 - 11.8

 4走前の阪神JFではややハイでも中盤で極端な緩みが生じてのL2最速ギアチェンジ戦という特殊な競馬。かなりギアの上げ下げが求められたが、これで外から対応できているように基本的にコントロール自体はしやすい馬なんだろうなという印象やね。風は西南西からなので4角地点が完全向かい風、HSも向かい風に近い。

 13番枠から好発を切ってそこからある程度促しつつだが外からダークペイジが主張してきて窮屈になりつつもコントロールしての3番手。3~4角でも中弛みの状況で離れた3列目の内から仕掛けを待ちつつ、4角で外から勢いをつけてきた各馬に対して仕掛けを待って直線で追い出す。序盤で左手前ですっと反応してここで一気に1馬身近く出る。L1で外からサークルオブライフ、内からラブリイユアアイズに差されて半馬身+半馬身での3着。

 負けはしたけど、この流れで前が極端に緩めてとなる場合は流れに乗って仕掛けを待つ形になる方がしんどかったとは今でも思っている。サークルオブライフが結構評価の難しい馬で何とも言い難いが、この時点ではサークルよりウォーターナビレラの方をマイル戦では高く評価していた。チューリップ賞であれっ?てなった分もあるが、叩き台だったというところだと思う。基礎スピード面は持っているのと、それをコントロールするのが苦にならない。出して行って何かを行かせて番手でというのが結構やれているし、12秒台前半~半ばまで落ちてもコントロールできているので、個人的にはそこまで気にならないかな。少なくとも1800mまではクリアできる範囲だと思う。秋華賞は正直怪しいと思うが。

クイーンステークス2022への展望

 まあ1800は許容範囲かなとは思っている。基本的に息を入れて戦える馬だし、JFでも自身で34秒台の入りから12半ばぐらいまで落ちてもコントロールができていた。割と折り合い面では戦えているなというのが印象で、器用にギアの上げ下げができるのが強み。それと基礎スピードも強めに持っている。個人的には1400~1600辺りの方が力が発揮しやすいタイプだとは思っているけど、1周コースの1800までなら…という感覚かな。秋華賞は阪神2000になるしどうしても3~4角からのロングスプリント性能を求められる可能性が高くなる。

 そうなると微妙かなとみているが、まあクイーンSなら札幌だしコーナーが長く緩くて基礎スピードを活かす形に持ち込みやすいからね。今回はローザノワールが引っ張る形になると思うが、これがスローで運ぶことも少なくないので、前走みたいに引っ張ってくれるかどうか。機動力はあるしスローでもL2最速の形なら対応はできるが、後半の素材は一瞬の鋭さだけになるので余力を各馬が持っていると甘くなるリスクは高くなるだろうと。やはりイメージ的には47-47ぐらいの流れを作ってほしい。先週を見ても雨の影響があったとはいえかなり時計が掛かっていた印象。力のいる馬場が合うかどうか、という点でもちょっと読めない所があるのでその辺をどう判断するかやね。ファンタジーSが時計が掛かっている中で1400とは言え強かった。馬場はそこまで気にしなくても良いかな。できればペースは平均前後で極端でない形が望ましいと思うのでその辺だけ。対抗~連下ぐらいでとりあえず。本命を打つ可能性もあるけど、逃げ馬候補と枠の並び次第、そして豊がどの位置を取るつもりなのかやね。番手を取るつもりがあれば問題ないけど、ひとまず良い位置を取ってほしい。

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