
2024/9/29〜10/13の蛸足ターミナル
個人サイト「蛸足ターミナル」で2024/9/29〜10/13の間に書いた日記です。すべてを転記しているわけではないので、興味がある方はぜひサイトも覗きに来てください。こちらは毎日更新です。
9月29日
アオサギを轢きそうになった。
田んぼに挟まれた道を運転しながら「前方にアオサギがいるな〜」とは思っていたのだが、近づいても退く気配がなく、強くブレーキをかけさせられた。もっと積極的に逃げていくものかと思っていたから意表を突かれた。大きくて動きが遅い鳥だから、私が気を遣わなかったら本当に轢いてしまっていただろう。
アオサギは人を嘲るような佇まいがある。以前も雪が降る中を運転していたら、目の前をアオサギが翼を広げて横切っていき、驚かされた。だから『君たちはどう生きるか』のあの描写には納得できる。
9月30日
先日の日記で「マリオサンシャインだと『モンテのむら』が好き」ということを書いたら、複数の方から「自分も好き」というメッセージをいただいた。いいですよね。海が見えない異質さも。
ゲームキューブ作品の「異世界」「隔世」感の要因は、インターネットに接続していないことが多分にあると思う。有に対する無の特徴だから順番は逆になってしまうが。(しかし、ゲームキューブが最新ハードだったときに今のような郷愁を感じていたかというと、どうですか?)
ゲームキューブ以降の任天堂ハードはDSやWiiと続き、その間にソニーのPSPもあったりして、オンライン通信機能が追加されて世界が広がるとともに遊び場の境界があいまいになっていく。テレビ対自分という数畳規模の構図がなくなる。Wii UやSwitchになると本体からのSNS連携機能も搭載される。
個人が1人で過ごす時間が極端に減っていると感じる。夏休み明けの「沖縄行ってたんだ!」「飼ってたハムスター死んじゃったんだ!」みたいな、出来事に対面したタイミングの違いによる当事者と聞き手の温度差が生じる場面が少ない。あの小さな事件感、好きなんだけど。相対的に自分の時間の過ごし方にも輪郭が与えられるような気がして。ブロックチェーン的コミュニケーションが常態化している。
「今日は楽しかったね。じゃあそれぞれの家に帰りましょう」程度の話が成立していないような感覚。ゲームキューブの世界に思いを馳せる人々は、ただ自分の布団で眠りたいだけなんじゃないか。
10月1日
かなり酒を飲んだ。しばらく飲んでいなかったのに2日連続の飲酒だ。そういう潮流だったのだろう。

ノロという名前のアルコール消毒液。意味は知らないが「それでいいのか」と思った。
少し検索してみたら、ノロウイルスの「ノロ」は地名に由来しているらしい。まあ「コロナ」とかにも悪い意味はないしな。
しかし今の社会で人がその単語を見て一般的にどんな印象を受けるか、という話でもある。私はどうでもいい。
10月2日
前日の飲酒によって起床後はかなり限界の状態だったが、朝食を食べたらなんとかなった。福岡からの帰りの飛行機が揺れて乗り物酔いした際も、羽田空港でカレーを食べたら治ったから、食事のリセット力は侮れない。
10月3日
マイナンバーカードはもっと気軽に使いたいから、紛失してもいいようにスペアを2〜3枚ほしい 。
10月4日
唇が乾燥しやすいからリップクリームを常備してるんだけど、会社とか電車とかで塗るたびに「えっちな子だと思われたらどうしよう」と考えている。
10月5日
シャニマスのライブ見た。去年の11月に出たシャニソンというゲームの1周年を記念するような構成でもあり、それがかなりよかった。言ってしまうとユニット歌唱の中で歌割りのシャッフルがありました。そういう機能がシャニソンに実装されているので。
歌割りってアイドルソングの特徴の一つで、その「担ってる感」が私は好きなんだと再認識できた。逆に、AKBや坂道系にいまいち興味が持てなかったのはそこらへんが大いに影響していると思う。人数が多いからパート分けが複数人単位になっていて、常に合唱だから(その小規模なユニットっぽさは楽しみの余地あると思う)。AKB系でも曲単体で好きなのはちょいちょいあるけどね。
凛世センターの夢咲きはライブで見るとぞくぞくする。楽しい異常事態。
10月6日
シャニマスのライブを現地で観覧するのに合わせて、開演前に恐山さんと聖蹟桜ヶ丘に行った。シャニマスの風景のモデルになっている街で、いわゆる「聖地」である。現在はコラボイベントも開催されているので、それを見たりしつつ街を歩いていた。館内放送で櫻木真乃がアナウンスしていたり、そうでないときも館内BGMでシャニマスの通常BGMが流れていたりして面白かった。「知らない人からしたら特にゲームの音楽とは思わないだろうな」という音楽性の再発見など。
小さい川の横を歩きながら虫や鳥やキノコなどを見ていたら、スーッと青い鳥が飛んできて、思わず「カワセミだ!」と叫んだ。珍しい鳥で、私はこれまで6回しか見たことがない。それでも世間の平均からしたら多いぐらい、珍しくて綺麗な鳥である。
飛んできたカワセミは対岸の石垣の枯れ草に止まった。目を凝らしつつカメラのズームなど使って一生懸命見ていたが、視力の低さとカメラの性能の足りなさからよく見えない。すると私のよりも性能の高いスマホカメラを持つ恐山さんが「魚を食べてる!」というので、私はシャニマスのライブのために用意していた双眼鏡を取り出してカワセミを見た。すると、たしかに小魚を咥えていることが分かった。今回で7回目の観測だが、捕食している様子を見るのは初めてだ。
しかしカワセミは小魚を咥えているだけで、なかなか食べない。大きくて食べづらいのか、あるいは魚が弱るのを待っているかのように見えた。
やがて、その魚を咥えたままカワセミは再び飛び立ってしまった。私は双眼鏡を覗いたままカワセミを追い、視界の中央に捉え続けていた。魚は初めて経験するであろう風を受けながらジタバタしている。そのとき、恐山さんが口を開いた。
「もう一羽いる!」
そのただならぬ報告を受け、即座に双眼鏡から目を離した。私が見ていたカワセミの1.5m後方を追走する形でもう一羽のカワセミが飛んでいた。間もなく、2羽は我々の視程から姿を消した。
これまでで最も臨場感のあるカワセミウォッチングだった。
シャニマスのライブも楽しかった。双眼鏡は一度も使わなかった。
10月7日
仕事で北海道に来ている。朝9時ごろで13℃だったが、体感はそれほど寒くない。
やっぱり北海道の土地は広くて気持ちがいい。視野がz軸方向に広くなる感覚。
朝から動きっぱなしでかなり疲れたので、とにかく寝る。
10月8日
北海道取材から帰宅。帰りの飛行機で離陸直前に機体トラブルがあり、座席から動けないまま2時間以上飛ばなかったのだが、そんなことどれだけあるのだろうか。
今年だけで3往復ぶん国内線に乗っていて、計6便すべてで出発に遅延が発生している。今回は行きも40分以上遅れたし。飛行機ってそういうものなのか?
飛行機は手続きにも手間と時間が掛かるし、飛んでいる間は電波使えなくなるから、新幹線で行ける場所はすべて新幹線で行ったほうがいいんじゃないかという思いが強くなる。福岡とかも全然新幹線でいいです……。
10月9日
取材の疲れが溜まっていたので休んで寝た。
ていうか急に寒くなった。部屋の断熱性の差によって、もはや北海道より寒く感じた。北海道の部屋めっちゃ暖かかくて羨ましい。本州以南もあのレベルの断熱性を標準とした方がいいと思う。夏にも活きるはず。
10月10日
なんか久しぶりに会社行った気分だった。というか曜日感覚が完全になくなってて、今日が月曜だと思ってた。実際は木曜でめっちゃラッキーだったよ☆(大崎甘奈)
声優さんのツイートを見ていると、よく朗読劇というものに出演しているのを見かける。私は朗読劇を見たことがないが、きっと舞台上で朗読をするものなんだろう。
声優にとって朗読劇はどんな仕事なのか気になる。楽なのか、大変なのか。儲かるのか、儲からないのか。
朗読劇はやる側も見る側もどんなモチベーションで関わっているのか、いまいち想像しづらい。ご存じの方がいたら教えてください。
10月11日
パウチに入った少し良いヨーグルトをもらっていた。300g入り。要冷蔵。
それを2週間ほど常温に置いてしまっていた。見つけたときに「うわー」と言った。賞味期限も10日前に切れている。
でも、パウチだし、そもそも発酵食品だから、無理ではないだろうと思って全部食べた。
10月12日
大学の学部の同級生3人と5年ぶりに会った。うち一人は1年から4年までずっと同じ専攻・ゼミだった希少な存在である。私は学部にはほとんど友人がおらず、かなり限られた関係性だったので、今もこうして連絡をくれるのはありがたい。

誰も結婚していなかった。28歳になる世代だが、4人集まって全員未婚というのはなかなか珍しい。
ていうか話を聞くとめちゃくちゃ恋愛しててすごい。付き合って浮気してを繰り返している。そのバイタリティがある限り続けていくのがいいと思った。
私は彼らと大学で話していた頃から全く進展がなかったので、「意識しないとモテすぎちゃうからあえてモテないようにコントロールしてるだけ」と言った。そんなわけはない。
イケメンで愛嬌あって超モテる奴(4年間同じクラスだった)の対面に座っていたため、そいつの視線の動きとかまばたきとか見ながら、モテる奴がどういう話し方をするのかめっちゃ見ていた。やっぱり私は他人のモテに興味がある。ちなみにこいつの父親は私が高校時代から通っているクリニックの副院長という超偶然エピソードがある。
そんなふうに一挙手一投足を見ていたら、こいつが「1年の必修のクラスって結構何人かずつでまとまってつるんだりしてたじゃん。でも鬼谷ってそういう感じじゃなくて、常に一人でいることをよしとしている雰囲気があって、それが好きだったんだよね」的なことを言ってきて、これだからモテる奴は……(照)と思った。普通に友達がいなかっただけだが。

私以外は強めの喫煙者で、吸い殻が山のように積み上がっていた。右上に映り込んでいる。帰るころには60本ぐらいあった。
10月13日

Kアリーナ横浜でAdoのライブを見てきた。全国ツアーの千秋楽。高校の友達がチケット取ってくれて3人で行ってきた。私は2022年のApple Musicでの再生数1位がAdoだったほどには聴いている。チケットを取ってくれた友達もそうだったらしい。
生でAdoを聴くのは初めてだったけど、やっぱりめちゃくちゃ良かった。喉の強さが異常だ。逆光とかルルとかリベリオンとか聴けてよかったし、ウタカタララバイって生で聴けるものなんだと感服したし、ぼっち・ざ・ろっく!の「あのバンド」をギター弾きながら歌ってたのもサプライズ感あって楽しかった。
MCは結構シリアスな感じで、もっと明るい感じでやったほうが絶対いいのに!と思った。それだけ色々背負っているものがあるんだろうけど、笑いながら話してるAdoってかなり愛嬌あるしトークとしてもちゃんと面白くできてるからもったいないと思ってしまう。ラジオとか聴いてる人は絶対その愛嬌に心掴まれてるはず。もし本人としても愛嬌を武器にできることを分かったうえで封印してるんだとしたら、私が浅薄でした。すいません。
いろんな曲を聴きたいからまた次も機会があったらぜひライブ行きたい。
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