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お察しの通り、ここはど田舎。
一番近いバス通りの村まで2.7km、映画館まで15km。
Arkadiaのある半径1km内の定住者は5軒(多分)。人よりも牛が多いお土地柄。まだ家の敷地を囲む塀がないので、牛も入りたい放題。夜になるとコヨーテだっているんだから。もちろん、こんな田舎だから不用心だろう、と狙ってくる悪い輩もいる。ので、近隣は皆犬を飼っている。私たちも犬を飼おうと言うことに。当然、シェルターや里親募集のところから探す。

 私たちの家にはもともと、真っ白い雄猫大ちゃんが居る。
大ちゃんは真っ白な猫の9割型がそうのように、聴覚障害を先天的に持っており、耳がほとんど聞こえない。でも特に私たちの生活に不都合は感じられない。現在8歳、落ち着き払った大先生的な貫禄もある。

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大ちゃんより3歳若いのが雌のピッコリーナ。ピッコは私の家の庭で生まれた。ピッコを避妊手術のために捕まえて家で療養させていたが、そのままうちの子になった。外にいる頃から大ちゃんのことが大好きで仕方がない。すぐに太りやすい体質。

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ビビリなくせに大胆なことをするピッコ。

大ちゃんとピッコの二匹は、現住所のお引っ越しが済むまではそこにいてもらう。「家につく猫」と言うように、引っ越して連れて行かれた先に自分の匂いのする家財が一切なかったらそりゃ驚くだろう。なので、家具と一緒に彼らはお引っ越しの予定。


ピッコのお母さんはこの辺りを牛耳っているミヨちゃん。柴咲コウ似のミヨちゃんのはっきりとした年齢はわからないが、2015年初めにはすでに成猫だった。いつも窓から大ちゃんに会っているし、家が袋小路にあって車の通りもないことから、ミヨちゃんは大抵家のガレージすみで寝ていた。彼女は私の知る限り3回、家の庭で出産をしており、その中で生き残ったのがピッコともう一匹(滅多に姿を見せない)。ピッコを避妊手術させた年、ご近所さんがミヨちゃんのことも手術に連れて行った。

ミヨちゃんはお外の子(というか姐さん)でありながら、うちのクマ夫にとても懐いており、彼がガレージで作業をしている時などいつもそばにいてくれたし、外出から歩いて帰ってくるといつも角まで迎えにきてくれていたし。と言うことで、私たちがArkadiaに移る時にはミヨちゃんも連れて行こうと言うのは決まっていた。

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(これでも)笑ってるようにも見えるミヨちゃん 

さて。いくつかのシェルター情報を見て、一匹目のデイジーに問い合わせをする。クマ夫曰く、雌犬の方が防護反応が強いので番犬には良いのだ、とのこと。「閉店セール」と同じ手法なのか、デイジーには「今週決まらないと殺処分」と悲しい一言が書かれている。連絡を取ると、飼い主の娘さんは明日にでもデイジーに会わせてくれる、という。クマ夫は18年連れ添った愛犬マキを昨年亡くしたばかり。私は子供の時から2匹の犬を飼ったことがある。なので、一度会えば大抵その犬と相性がどうこうと言うのはわかると思っている。し、犬はこちらの愛情をしっかり受け止めてくれるから大丈夫。
 会ってすぐ、この子なら大丈夫とわかった。家に連れ帰ってきて、大ちゃんとピッコに会わせても大はしゃぎもしなければ怒りもしない。すぐに寝始める。ちょっと拍子抜け。
 デイジー改めライチに命名。

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うちに来た翌日にもうこの笑顔。超高速パタパタで尻尾が見えません!

 ライチを早速Arkadiaに連れて行く。ここがあなたの新しい、そして最後のお家だ。
その三日後。
 家のガレージに子猫が二匹、捨てられていた。
 うちで猫を飼っていることを知っている近所の子供が置いて行ったのだろう。生後5-6 週間ぐらいの雄と雌。
 ほとんど迷わず、Arkadiaに連れて行こうと決め、その朝のうちに連れて行く。雄はエビ、雌はカニ。おそらく、ミヨちゃんの玄孫とかそのあたり。

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 左がいつも間抜けな雄のエビ、右がキリッと美少女のカニ

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二人と二匹だったのが、突如として二人と六匹の大所帯になった。
 彼らが今後、ものすごい働きを見せてくれることになる。


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