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ハントマン・ヴァーサス・マンハント(邦題:吸血貴族どものゲーム)第109わ「チは❝チルド室❞のチ」

(承前)

僕の脳が海綿みたいとは随分な言い種じゃないか。文句の一つでも言ってやろうと思ったが、両手が塞がった相手を一方的に殴りつける方が楽しいので断念した。

「舐めるな!お前の相棒は既に死に体なんだ!お前らの相手なんか片手ずつで十分なんだよ!!」

襤褸切れの魔女は巨大な杭を片手で抑えて、片手で僕の腕を掴んで抵抗する。しかし僕の左腕は自由なままだ。ここで切り札、半裸になっても肌身離さず持っていた銀色に輝く拳銃を取り出した。銃の扱い方は分からないので、銃身を掴んでグリップで思いっきり殴りつける。リンチ続行だ。

「畜生!こうなったら、お前の血を吸って……逆転……」

ついに襤褸切れの魔女の両手が僕の両手で塞がった。そして長い犬歯で僕の首筋に食らいつこうとする。必然的に白木の杭は地面に転がる。息も絶え絶えの……名前は分からないが共通の敵と戦う女の子が……杖のようなものを一振りした。魔女が消えて、魔女の氷像が生まれた。

(続く)

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