ハントマン・ヴァーサス・マンハント(邦題:吸血貴族どものゲーム)第7わ「死の顎」

承前

死にたくない。吸血鬼どものゲーム───、率直に言えば人間狩りに巻き込まれたのだ。そう遠くない未来、「さっさと死んだ方がマシだった」と思うような酷い目に遭わされるかもしれないが……少なくとも今は、まだ死にたくはない。すると溜息とともに両腕が離れる。

「……わかりました。及第点の回答と言ったところですね。ちなみに私たちハントマンがパートナーである人間の血を強引に吸うようなことは致しませんのでご安心ください。ルール違反で、マナー違反でもありますので」

それを聞いて少し安心した。それでも相棒のハントマンが空腹で倒れれば早晩、俺はマンハントの餌食になるだろうけど。それにしても❝ゲーム❞に勝ち残るには手始めに何をすればいい?夜の街を歩いて、昨夜のように遭遇したマンハントを仕留めればいいのか?

「基本的にはその認識で問題ありません。マンハントを仕留めて点数を稼ぎましょう。」

点数。……それは誰と競う点数なんだ?

続く

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