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作詞のアイディアを(3)

続きです。
今回は、Bメロの詞をつくってみます。

その前に、これまでのまとめを……

作詞のアイディアを(1)のまとめ

●ニュースの見出しからピンとくる言葉を拾い、詞をつくることもできる。

●拾った言葉を変形し、ストーリーをイメージした上で言葉を補足し、詞を組み立てる。気に入った部分は、繰り返す。

●日本語は五音や七音のリズムと非常に相性がよい。積極的に活用したい。

作詞のアイディアを(2)のまとめ

●サビは「湧き上がってくる感情」。

●AメロやBメロでは、その感情に至るまでの「事実」をできるだけ淡々と言う。

●理屈っぽくならないように注意する。

●Aメロは「歌の世界への導入」や「物語の発端」。

●Bメロは「Aメロをうけての展開、サビへの準備」や「何かが変化する出来事」。

◆Bメロをつくる

★基本のスタンスを保ちながらも、柔軟に

サビとAメロで使わなかった言葉は、次の三つ。

・はじめての
(使用済み:マスクをつけた)
(使用済み:かぎりない)
(使用済み:学校を、休んだ朝は)
(使用済み:この家に)
・ぼくはどうして
・人気者

Bメロでは、「人気者」を使ってみます。
(「はじめての」と「ぼくはどうして」は、2番で使おうかと考えています)

BメロとAメロをどう区別するかについては、いろいろな考え方があります。

私としては、(Aメロをうけての)展開、サビへ向けた準備」や「何かが変化する出来事」をBメロに書く……ということを基本にしています。

しかし、作っているうちに基本通りにはいかなくなり、それがかえって自然だったり効果的だったりするケースも……

ですから、柔軟な姿勢でいることも大事だと思います。

★何度も音読し、さらにイメージをふくらませる

これまでに作ってきた「Aメロ」と「サビ」の詞を何度も音読します。

……だんだんとイメージがふくらみ、「マスクをつけた君」の顔がクローズアップされてきました。

マスクをつけているんだから、ふだんよりも「君」の眼は強調されてみえるはずです。

「ぼく」は「君」のことが気になっているんだから、なおさら魅力的に感じるかもしれません。

その眼は、光ってみえるかもしれません。

「君」はクラスの人気者なのでしょう。みんなが具合の悪そうな「君」のことを気にかけている。

でも「君」の眼は、誰かひとりを見つめているのかもしれません。

……うん、Aメロをうけての展開として、ちょうどいい。この方向でいきましょう!

例によって、五音か七音の言葉で補足していきます(「人気者」以外は全て補足です)。

君はクラスの(七)
人気者(五)
だけどその眼(め)(七)
誰か一人を(七)
追いかけながら(七)
きらめいている(七)

◆サビを修正する

それでは、これまで作った詞の全体を眺めてみましょう。

(Aメロ)
教室に 咳をしながら
マスクをつけた君がいる
「だいじょうぶ?」って ぼくが聞いても
黙って首を振っただけ

(Bメロ)
君はクラスの人気者
だけどその眼は誰か一人を
追いかけながら きらめいている

(サビ)
学校を休んだ朝は
かぎりない空の向こうへ 飛べるんだ
この家に ぼくの世界はあるのかな
大空に ぼくの世界はあるのかな

……よい感じではありますが、ここで「おやっ?」と思います。

そう、Bメロとサビのつながりが分かりにくいのです。

でも大丈夫。ひと言だけ修正すれば、この問題は解決できます。


(Bメロ)
君はクラスの人気者
だけどその眼は誰か一人を
追いかけながら きらめいている

(サビを修正)
学校を休んだ朝は
かぎりない空の向こうへ 飛べるんだ
この家に ぼくの世界はあるのかな
君の眼に ぼくの世界はあるのかな

……「つきすぎず、はなれすぎず」といったところで、ちょうどよいですね。

★修正前のサビを「頭サビ」に

せっかくだから、修正前のサビを冒頭にもっていきましょう!

「頭(あたま)サビ」とか「サビはじまり」とかいうパターンです。

------------
(サビはじまり)
学校を休んだ朝は
かぎりない空の向こうへ 飛べるんだ
この家に ぼくの世界はあるのかな
大空に ぼくの世界はあるのかな

(1番のAメロ)
教室に 咳をしながら
マスクをつけた君がいる
「だいじょうぶ?」って ぼくが聞いても
黙って首を振っただけ

(1番のBメロ)
君はクラスの人気者
だけどその眼は誰か一人を
追いかけながら きらめいている

(1番のサビ)
学校を休んだ朝は
かぎりない空の向こうへ 飛べるんだ
この家に ぼくの世界はあるのかな
君の眼に ぼくの世界はあるのかな
------------

次回は、2番をつくりましょう。 また、後日!

どうもありがとうございます!!嬉しいです♪
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ことばや音楽が好き。「雑記帳」として、思いついたことをその都度メモしていきます。平日は事務職。休日は詩歌や歌詞、エッセイなどの創作を楽しんでいます。

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ことばを拾って歌詞の素材に(作詞のアイディアその1)

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