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知らないとヤバい⁉大手企業出身者がはまってしまう5つの罠とは⁉


大手企業出身者がはまりやすい罠がある

環境適応能力という言葉に集約をされてしまうことが多いのですが、大手企業出身者が転職をしてきた際にはまりやすい罠が5つある。

昔、人事として入社をしていた会社でもよくあったことです。
試用期間が3カ月から6ヵ月に延長されて、能力不足ということで雇止めになる現場に立ち会ったことが多数あった。

降格、減給処分で残すのか、雇止めにするのか、経営陣と人事での話し合いが何度も持たれるようになり、評価についても現場のチームメンバーや上司たちに聞きまわっていたことが多くあった。

採用後に「まじか~っ!こんなはずじゃなかった~」「やっべ~っ!高っかい買い物をしちゃったなぁ~」といっても、採用をしてしまうと明確な理由がない限り、解雇をすることができないから厄介なのだ、

別名「大手企業病」ともいわれており、企業規模が変わればやり方も変わるし、一人で何役もやらなきゃいけないことが多くある。

スタートアップ企業の場合は特に戦力としてプレイングマネージャーとして動き回ることも多いので、大手企業のやり方が全く通用しない。

1つ目:職域の幅の格差にびっくり!

昔、人材紹介の営業をやっていたころ、アウトプレスメントでグローバル企業の経営企画スタッフ(40代)がいらっしゃったときのことでした。

その人は7年間経営企画としてマクロ経済分析から中長期の事業計画書の策定をおこない、関係部署との交渉を担当し、10名の部下を管理して実績をあげてきた。

不況のあおりを受けて、バックオフィスのリストラがおこなわれることになり、アウトプレスメントで転職市場に出てきた人でした。

私が推薦をさせていただいたスタートアップ企業で経営企画の幹部候補として採用していただいたのですが、入社をしてみてびっくりされていました。

その部署は3名の部下がいて、1名は40代の営業部長を兼務している人、残りの2名は新卒2年目の営業職で成績が上がらなかった配置換えの社員という構成。

入社して1週間経ったときに、相談の電話があった。
「聞いていたから心の準備ができていたけど、ここまで整っていないとは驚いた」という電話がかかってきた。

実際にあって話をしてみると、経営企画スタッフとしての業務内容については一致していたけど、新卒レベルがおこなっていた基礎データ取りであったり、コピーをとったり、中堅クラスがやっていたアクセスを駆使して、資料を作成したり、事前のヒアリングなども担当をしなければならず、自分の強みであるマクロ経済分析をすることは全くなかった。

ひとことで職種が一緒だと思っていても、中身はこんなに違うし、自分の強みを伸ばして、組織に貢献をすることができないのであれば、そこでトン!として新たに転職先を探したいということだった。

クライアントへのヒアリングをしていくと、何役もやることになるし、新人レベルからの仕事まで入っていることは説明をされていた。
しかし、マクロ経済分析については使えるかどうかはわからないと面接中にいっていた。

働きっぷりも中の下の評価であり、新卒2年目の若手社員からはすごく評判が悪かった。
自分たちの手柄をまるで自分の手柄のようにしていたことや、こんなこともできないのかという態度での接し方など、塵積って山となって不満が爆発していた。

そこから学んだのは、環境が変われば、その環境に合わせること。過去の栄光や実績は関係ない。チームメンバーに早く馴染んで、結果を出すことが求めらえるにもかかわらず、無意識にマウントをとってしまった結果であるということ。

当たり前のことをばかにせず、ちゃんとできることが求められる。

2つ目:同質性の罠

これは求人票に書かれている内容だけでは見抜くことができずに、はまってしまうことが多い罠の1つ。

大手企業の場合については、人事部の人員も予算もあるのはもちろんですが、新卒採用についてはノウハウが蓄積されており、言語化されているケースがほとんどです。

教育環境ももちろんですが、ありとあらゆるものが標準装備されており、それがあって当たり前だという感覚に陥ってしまう。

中小企業やスタートアップ企業の場合については、人員も予算もノウハウもないから、言語化することができない。

教育環境もないため、現場任せのOJTに任せてしまうため、個人の能力にばらつきが出てしまうことになる。

この問題は構造的な問題であるにもかかわらず、「あいつはやり方がわかってない」とか「このやり方だといつまでかかるかわからない」などと他責にする傾向が顕著に表れる。

入社後に気づいたとしても時すでに遅し。
こうならないためには、事前にできるだけ質問をして聞いておくことが必要になるけど、本音ベースでどこまで話をしてくれるかどうかはわからない。

もし可能であれば、内定を承諾する前に、同じようなポジションで中途採用された人から話を聞くなどチャンスを探るしかない。

3:戦略という言葉への思い込み

大企業での戦略と中小企業での戦略では意味が違うことが多くある。
ひとことに戦略とはいっても、視野が変われば意味も異なることについては、誰も教えてくれない。

大企業の戦略とは、マクロかつ中長期的な戦略に基づいて行うことが多い。
超大国の参謀本部のように戦略を考えて実行していくことになる。

中小企業やスタートアップ企業の場合は、ニッチな部分や特殊な部分で一点突破をすることが戦略と思っているところが9割ある。

大手企業の場合で考えると、予算も投下できる兵隊も多いから、一気にシェアを獲得することができるけど、中小企業で同じことをやったら、致命傷になりかねないことも多い。

予算を確保して、人員を採用してみたけど、状況が変化をしてしまって失敗したら、リストラの嵐が吹き荒むことになる。

一口に戦略といっても、企業規模が小さいところほど、戦況や兵力によって目まぐるしく変わっていくため、理想論やこうあるべき論については通用をしない。

つまりは過去の成功体験が全く通用しないということになってしまうのだ。
大手企業で成功を収めたからといって、中小企業では厄介な存在になってしまうリスクがある。

4:相場の乖離

大手企業の場合については潤沢な資金があるため、年収が高く出やすい傾向があり、ランキングでもわかる通り出世すればするほど年収が倍々ゲームのようになっていく。

40代で1000万円以上の課長職以上というのも当たり前ですし、50代になれば1500万円というかたもいらっしゃいました。

以前にお会いした方が当時49歳で購買部長であった。海外の経験も豊富で、英語、ポルトガル語がべらべらな人手あぅた。
早期退職制度を利用して、退職後にお会いすることがあった。

その時に「現在の年収が1550万円なので、3割ダウンぐらいは覚悟していますが、それ以上になると住宅ローンや教育費などもあるのと、老後の資金も欲しいので下げられないんですよ」といわれていた。

中小企業やスタートアップ企業の場合は、年収800万円ぐらいが限界値あるため、約50%ダウンは確定しており、企業規模によっては600万円が限界になるけーすも多いことを伝えると、『えっ!そんなに違うの⁉早期退職をしなかった方がよかったのかな⁉』と困っていました。

上場企業で同じようなポジションであれば、年収は横滑りする可能性が高くあるけれど、企業規模が小さくなったり、未上場になると、年収は半分ぐらいまで低下するということについては、誰も教えてくれないことである。

上場企業で当たり前だったことが、市場に出てくると全く違う景色が見えてくるので、退職をする前に市場価値、感情価値、商品価値を確かめておく必要があるでしょう。

5:自己信頼が揺らぐと大変

大手企業から自信満々で転職市場に出てきたのはいいけれど、転職の失敗で逆ブレを起こす人がすごく多くいらっしゃいます。

同質の価値観をもつ組織や集団の中で過ごしてしまうと、自分の市場価値、仕事の進め方など安定した中にいた時間が長くなればなるほど、想定外のことが起こりまくってしまうと、混乱をきたしてしまうことになる。

大企業という頑丈なシールドの中にいたということになれば、どんな人にも起こりうることである。

失敗が重なっていくことになると、どんどん失敗が重なっていくことになり、自分自身の基準や判断にも狂いが生じることになっていく。

もし、企業規模で失敗したのか、仕事のやり方で失敗したのか、失敗をした原因を分析して、同じ過ちを犯さないようにしていかないと、成功と失敗のふり幅が大きくなっていくので、気をつけてほしいところです。


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