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採用マーケットは常に変化している

2010年代の新卒マーケット

昔は3年生10月広報開始、翌年4月から選考ということで、大学の授業やゼミを休んで、会社説明会や選考に参加をしていた時期が懐かしいと思う今日このごろです。

終身雇用、年功序列が廃止され、完全実力主義に舵をきった日本企業ですが、イマイチしっくりとフィットしていないのが、能力主義や実力主義である。

会社に貢献をしてくれる人であれば、年収が今の株価の様に右肩上がりになるでしょう。
会社に貢献をしてくれない人であれば、最低賃金のまま横ばいになるでしょう。

最近の新卒マーケットの傾向として顕著に現れているのが、大手企業への就職を中心に考える学生が増えているということ。
学歴フィルターがあることを知らずに、ほとんどの学生が大手思考である。

学歴フィルターについては一度話をしていますが、出身の大学、学部によって説明会に呼びこむ、特進ステップ組など、企業によって欲しい大学の学生を中心に最初は採用活動をするということ。

偏差値が高い大学が優位であり、中堅レベルになると、ほとんどの大手企業は最初のうちは相手にしないのが定石である。
そのため、いい大学に入ることが就職活動を優位にススメることができる。

また、最近のトレンドとして大手企業に入ることが1つのステータスになっている。
合コンでモテたい、生涯賃金が高くなるから、住宅ローンなど借りやすくなるからなど、いろいろな理由があるが、その他に両親に安心をしてもらいたいということがある。

ブラック企業という定義は!?

ブラック企業ということがニュースになり、自分の子供を危ない会社に入れたくないという親が増えているのは事実である。
集合研修で軍隊式にやると、両親がそんな会社じゃなくていいから、もう一度就職活動をしなさいということもよくある。

インターネットの普及、ソーシャルネットの普及に伴い、玉砕混合の情報を目にすることができる。
企業名 ブラックとか、企業名 2CHとでてくる企業は避けたいという。

自ら情報発信をしていない

また、中小企業、ベンチャー企業にとっては、大手の広告媒体や新卒専門の人材紹介会社に依頼をして新卒採用をしている。
ソーシャルネットやインターネットでの情報発信はしていない。

理由はそういう専門家がいないということが1つ。
もう1つは人員が割けないというのが理由である。
少数精鋭で仕事をしているため、余剰人員を抱えるほど余裕がないというところである。

そのため、人材の確保ができないということを言っている。
改善するということは、アグリゲーターを採用するか、採用のプロを採用するしか方法はないだろう。
忙しいとか、他の業務との兼ね合いで出来ないという人事は、本気で採用を考えていないということを露呈している。
言い訳をするぐらいであれば、行動をしてみてほしい。

中小企業が差別化できるチャンスはある

私もよく聞くことですが、高校、専門学校、大学、大学院との接点を持っていない企業が非常に多くある。
人事が外回りをして、強力なパイプ作りをする必要を忘れている。

以前にキャリアセンターの人から聞いたことは、学内セミナーをやらせてほしいという企業は多いけど、結局のところ、会社の宣伝に利用されるケースが多くなった。

まだまだ、中小企業やベンチャー企業が入り込む隙はある。
中小企業やベンチャー企業のメリットは社長をうまく活用することである。
今の学生、学校のトレンドは「長期安定思考」「長期で勤務できる会社」だから。

高校、専門学校、大学、大学院によってアプローチの仕方は異なる。
高校の場合は大きなルールとして、1社のみしか受験出来ないというルールがある。

大学のキャリアセンターも求人票はFAXやmailで送られてくるが、
担当者からヒアリングをしたり、関係構築をしようとすることはあまりない。

そのためには営業活動が必要になるんです。
法人営業と一緒という感覚が私にはありますが、地道に顔を出しながら、先生方とのパイプを強化していく。

先生方に「○○の人事である××さんがいるから、是非とを推薦したい」と思ってもらえるように、give&giveを繰り返す必要があるだろう。
takeはすぐに貰えるかどうかわからないが草の根運動が実を結ぶことになる。
これができていない企業が非常に多くなっているのがもったいない。

また、俯瞰的に見た時に会社がある立地であったり、他の会社にはない差別化できるポイントを見つけることができるでしょう。

例えば、横浜、新宿、渋谷などは交通の便がよく、アクセスしやすい。
また、繁華街が近くにあるため、アフター5も充実していることもあります。

ノー残業デーがある企業であれば、例えば毎週水曜日はノー残業デーということで、就業時間が終わると全員すぐに退社をして、仲間と飲みに行ったり、習い事をしたりなど、自分なりに時間に投資をすることが出来る環境があるんです。など、ちょっとしたことでも差別化につながる。

そして、日本橋や品川については再開発があるので、古い町並みの中にある個性的なオフィスであったり、本気で差別化をしようとする点を見つけることが大切なんです。

認知をされたあとそれを広めていくことが必要ですが、それは中長期的に考えないといけないことなんです。

大学生の視点はどうだろう

インターネットで企業名を入れれば、ホームページや採用ページを見つけることができる。

それ意外にも、転職者の声や評判についても一緒にでてくる時代です。
企業名 ブラックとか、企業名 2CHとでない企業は情報が少ないと認識をされてしまう。

とある経営者さんから、企業名 ブラックってでないんですけど、大丈夫ですか?と相談を受けたことがある。

私は、なぜそんなことを気にするのですか?出ないほうが印象がいいと思いませんか?

そうですね〜、ほとんどの企業が企業名 ブラックって出ているから不安なんです。

ブラック企業というレッテルを貼られると採用しにくくなるのに、どうしてですか?

学生とその両親から、企業名 ブラックて出てこないから、心配なんですと言われたことが原因らしい。
ブラック企業出ないことを証明するために、ご両親に来社して頂いて見学してもらってもいいじゃないですか。

こういうようにインターネット上、ソーシャルネット上には真偽がわからない情報が、右から左へといろいろな情報が流れているのが実情である。

大学のキャリアセンターというフィルターを通すことによって、安心する要素になります。

そういうお墨付きを貰いたいと思う企業がこぞって、学内セミナーや合同説明会に参加をしたいと考える。

しかしキャリアセンター側も学生にとっていい就職先かどうかということを、いろいろなデータや情報を元に調べているのが現状である。

いい就職先というのは現在のところ、画一的な基準があるかどうかといえばまだない。

2010年以降、働き方について細分化をしており、女性の活用を推進している企業、自分のキャリアを築ける会社であること、離職率が低い会社であること、自分の付加価値をつけられる会社であること、自己成長ができる会社であることなど、いろいろな個人の価値感に合わせていくことができるというところが基準になっていることもあります。

長く働けるという企業は風通しがいいとか、20代で管理職になるチャンスがあるとかではない。

経営者と人事がきっちりとスクラムを組んで、中長期的にしっかりと人材育成をしていることや、公正で透明性が保たれる評価制度であるため、従業員の仕事に対する評価についても満足度が高いことがいえる。


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