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「組織コンサルティングサービス利用者の声 Vol.1」株式会社T・D・S 常務取締役 樽本様・成熟業界から革新する組織・人事制度構築

日系大手人材会社で組織・人材を学び、MBAを取得され企業経営を行うべく株式会社T・D・Sに入社された樽本様。成熟業界を革新するために組織・人事制度を構築するため、CAREARの組織コンサルティングサービスを利用した感想・評価をお伺いした。

<登場人物>
・樽本様:クライアント(株式会社T・D・S 常務取締役)
・橋本:組織コンサルタント(CAREARの代表)
・古田:インタビュアー(CAREARの社員)


クライアントプロフィール

株式会社T・D・S

本社:香川県高松市(創業65年目)
従業員:97名
事業内容:自動車学校事業・健康推進事業(2024年に新規事業として開始)
県内の入校生徒No.1である高松自動車学校と丸亀自動車学校を運営。
沿革:自動車修理・ディーラーから、交通ルールが整備されたことに伴い許認可事業である自動車学校事業を開始。

常務取締役 樽本様

オムロン株式会社 経営企画、神戸大学大学院 経営学研究科 (MBA)、株式会社リクルート コンサルタントを経て、責任を持って事業運営したいと考え親族が経営する株式会社T・D・Sに入社。経営と現場を繋ぐ結節点を役割を担いたいと未来推進課を新設し課長としてスタートし、現在は常務取締役。

サービス導入前の課題

古田:
本日は弊社インタビューにご協力くださりありがとうございます。どうぞよろしくお願いします。

樽本様:
はい、よろしくお願いします。

古田:
まず、サービス導入前の状況・課題についてお聞かせいただけますか?

樽本様:
はい、株式会社T・D・Sに入社後まずは現状を把握するため市場や競合を調査しました。そして自動車学校事業は紛れもなく

「成熟業界である」

ということでした。

下図のとおり、年齢層別人口を見ると15~64歳の層は、2000年初期のころは85,000人いましたが、2020年代には75,000人まで減少し、さらに50年後には半分まで減少することが予想されています。

平成14年には1500か所ほどあった自動車教習所の数は、令和3年には1300か所を下回り、日本の人口減少に伴い免許取得のメイン層も減少予測で自動車教習業界においては厳しい状況が予想されます。

自動車学校事業は、許認可事業であるため、積極的な営業活動を行わなくても自然と顧客を獲得できる特徴がある一方で、全体の市場は少子化で減少傾向、さらに価格も決まっているため、市場そのものを拡大するような打ち手はありません。

将来を見越した、既存事業の収益性改善、新規事業立ち上げによる新たな売上の獲得が必要な状況でした。


古田:

既存事業の将来性に懸念があったんですね‥ 

自動車学校事業という地域交通インフラの提供者として、新規事業で「健康推進事業」を新たに立ち上げたのですね。

自動車学校を運営する貴社がなぜ健康推進事業なのか、以下のとおり前回お伺いさせていただきましたね。

「老化に伴う体力や認知機能の衰えから、高齢ドライバーの事故は後を耐えません。今後の高齢者人口の増加を考えれば、事故件数も増加する可能性はあります。

だからといって免許を返納してしまえば、交通の便が十分ではない為、日々の生活さえ成り立たなくなることさえある。

そこで、少しでも長く、安心・安全に自動車を運転できるように、健康面まで支援することで、ドライバーの運転寿命を伸ばすことを自社のミッションと捉え直した」

一方、既存事業の改善は難易度が高そうですね。


樽本様:

そうなんです。既存事業の改善に向けて自社の状況を捉えにいきました。
経営側の数値状況、現場側の問題点や人間関係など、徹底的に現状を把握しにいきました。そして

「経営と現場の乖離」

という深刻な問題を発見しました。
経営は「トップダウン」の構造で、事業特性上もともと職人気質の社員が多かったため、ある種このトップダウンが上手く機能していました。

しかし5年前に定年退職者が複数名出たことで、組織の若返りを図ろうと若手の社員を多く採用したのです。若手から改善を起案してもらうにもトップダウンで一蹴されたり、社長が承認しても中小企業ならではの人間関係が理由で頓挫することが多くありました。

結果、若手社員たちの中にはモチベーションを失い、惰性で働いている雰囲気さえありました。

古田:
中小企業では良く伺いそうなお話ですが、いざ伺うと辛いですね。。

樽本様:
そうですね。結果的に無気力で物を言わぬ・思考を止めてしまう社員が多くなってしまい、このままでは改善も難しそうだと感じました。

成熟業界ゆえに、高い給与で会社に対してロイヤリティを持ってもらうことは検討できなかったので、経営・現場が同じ方向を向けるよう、全員が理解しやすいビジョン・ミッション・バリューの策定からやり直そうと思い着手しました。

全員が理解できる形に置き直したものの、いざ組織へ落とし込もうとした時に、非常に難しさを感じました。そこで色々な方へ相談をし始めたのです。


サービス導入の決め手

古田:
全員が理解できるビジョン・ミッション・バリューを策定し直すも、組織へ落とし込むことが非常に難しい、そこで色々な方へ相談したのですね。

樽本様:
はい、そうなんです。MBA時代の人脈を通じて相談したり、前職の上司へ相談したり、コンサル会社へ相談したりしました。

しかしいずれの方々に相談しても

「大手の理屈で中小企業の実態に即していない」

「絵に描いた餅になりそう(企画・設計はできるが運用は伴わない)」

といったことでさらに難しさを感じました。自分で決めて進めるしかないのかと孤独感とともに覚悟しましたが、その時に橋本さんと話す機会がありました。

橋本さんは、
「大手の部長として事業戦略を描き組織と繋ぐ一連のプロセスを実践されてきた」だけでなく「中小企業の経営者として中小企業の勝手をご存じ」でした。

色々と話を聞いてもらった後、「(組織として仕組み化したいのに)いつまで自分でやるんですか?」とシンプルな問いをいただいた時に「この人にお願いしよう」と決断しました。

「組織戦略・人材要件定義・人事制度の設計・運用」のご支援を依頼しました。


サービス体験プロセス


古田:
大手企業の部長として組織構築・運営経験があって、中小企業の勝手を知っている橋本だからこそご依頼を決断されたのですね。

そこからどのようにスタートされたのですか?

樽本様:
はい、約1年前からスタートさせていただき、月に2回面談を実施してもらっています。

まずは主観を含めて自分が捉えている状況・問題点・やりたきこと等を感情を交えながらとにかく話を聞いてもらいます。

橋本さんはとにかく話を聞いてくださり、質問によってやりたいことを

どんどん引き出してくれます


その上で客観的に整理してくださり、自分のやりたいこと、やれていること、やれていないこと、やるべきこと等がどんどんクリアになっていく感覚があります。あるべき論や正解を強要されるのではなく、

自分がどうしたいか、どうすれば実現できそうか

まで見えてきます。

ときには立ち止まるきっかけも与えてくれます。人事評価制度の設計をしている際に以下の問いをいただいたことが私ならびに弊社にとって大きな転換点となりました。

「この人事評価制度にすることで、事業はどれくらい伸びそうですか」

「樽本さんの組織を変えていきたい、新しい挑戦をしたいという想いがとても伝わる内容でした。一方で、組織は過去からの連続性の上に成り立っています。貴社の基幹事業である教習所事業を支えてきた社員たちは、どのような感情になりそうでしょうか」

ビジョン・ミッション・バリューと事業戦略、組織戦略は繋がっているのか?ということを問われていたのだと理解しています。

またいつも面談の冒頭は雑談からスタートするのですが、この雑談も気づき・アイデアの宝庫になっていて、価値を感じています。自分のやりたきことがステークホルダーの目線から見るとどう見えるのか、巻き込むにはどうすれば良いのか等、アイデアが浮かんできます。

実際に自分が持っていた問題意識を啓蒙しようとテレビ局に企画を持ち込んだところ、無償で放送していただけたこともありました(笑)

古田:
凄いですね。雑談で副次的な効果も感じていただけているのですね。

樽本様:
そうなんです。本当に良き伴走者として寄り添ってくれるので、依頼して本当に良かったと感じています。


サービス導入後の変化・成果

古田:
実際、サービス導入後の変化や成果はいかがですか?

樽本様:
効果を実感しています。

本当に組織が変わってきた

例えば、これまで指導員としてお客様から評判は良かったものの、社内の取組には非協力的な社員がいました。取組を始めようとしても実行できない会社に不満を持っていたからです。

そんな社員が休日にもかかわらず、サービスの改善案を考察して持ち込んでくれたのです。これまで社内の組織に対して無関心だったので、驚きました。

「本当はこれがやりたかったんだ」

そして持ち込んでくれた時に上記の言葉を添えてくれ、私は本当に嬉しく組織が変わってきたと感じました。

今はリーダー向けの研修も実施していますが、各リーダーから「こんなにやりたいことを言っても良いのか」「だったらこんなことがやりたい」「今の組織にはこれが必要だと思う」等、明らかに組織に対して積極的に関わるようになってくれています。

特に「弊社の教習所のサービス品質を世の中の当たり前にしたい」といった言葉を聞いた時は、嬉しさ半分、反省半分でした。前者については、自身の仕事に対するプロフェッショナリズムを感じたことが大変誇らしく、後者についてはその社員のプロフェッショナリズムを理解し、事業・経営に活かすことを考え抜くことができていたのか、ということを自分に問うきっかけとなりました。

古田:
成熟業界で社員が無気力だった状態から、既存事業の改善、新規事業立上げができる組織への進化・変化、そして樽本さん自身も経営者として成長を実感していらっしゃるのですね。

挑戦者に向けて

樽本様:
私と同じような問題を抱える中小企業の社長や責任者は多いのではないかと感じています。正解やあるべき論ではなく、本当にやりたいことは何なのか、どうすれば実現できるのか、突破口を見出したい方は、ぜひ橋本さんに相談してみると良いと思います。


古田:
樽本様、本日はインタビューのご協力ありがとうございました。
樽本様と同じように悩みや課題を抱える挑戦者の方をお待ちしております。

以下のホームページの「お問合せ」よりぜひご相談ください。


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