母が亡くなったので、記しておこうと思う②

私たちの家族には

女だけのLINEグループがありました。

(母、妹、私)

平均して週に1~2日は動いていました。

そこに土曜日に母からメッセージがありました。


金曜日仕事中体調悪くて、家帰って熱はかったら

39℃台、PCR受けてきた。


熱以外の症状はなかったので

病院ではコロナではなさそうと言われた、

ピークは震えてLINEも打てなかった

とのことでした。

今はPCR検査うける人数も落ち着いているので

結果は1-2日で分かることや

我が家はインフルエンザ耐性が弱いので

コロナじゃなくてインフルエンザかも、等

少しやりとりした後『お大事に』で終わりました。


私普段は平日8時30分-17時で仕事なんですが

まれに土日に仕事が入ることもあります。

この週はたまたま土日どちらも仕事で

月曜日に代わりに休みを取っていました。


月曜日の午前11時頃に叔母から連絡がありました。


仕事のことで日曜日の夜から母に連絡してるけど

電話もでないしLINEも既読にならないけど大丈夫?


こちらからも連絡してみる旨を伝えて

母にLINEを入れましたが既読にならず

お昼から予定があった私は準備してでかけ、

その際に母に電話を入れましたが繋がらず。

そのまま妹に電話しました。


我が家はみんな一人暮らしですが

私が車でも電車でも1時間くらいかかる

県内でも3番手くらいの市に住んでおり

妹と母は都心部、徒歩10分くらいの距離でした。


妹は寝てて、16時から歯医者の予約があるとのこと

私の予定が14時から都心部あたりで1時間~2時間


熱あるって言ってたので

早い方が様子見に行こうということになりました。


結局15時30分頃母の家の近くに私はいました。

コンビニでカットフルーツやおかゆ、

うどんなどを買い込みました。

母は連絡はマメな方ではあるので、

心配はしていました。


家について

インターホンを何度押しても出ません。

スマホならサイレントなら仕方ないですが

寝ていてもインターホンで起きるはずです。

夜中に帰宅した家族の足音で起きるくらいの母です

連打しても何の反応もありませんでした。


16時前でした。

もしかして緊急搬送されて家にいない?等

色々考えました。

アパートの掲示板を探し、管理会社に電話しました

母が家を借りるときの保証人が私だったので

事情を説明し、鍵を借りることにしました。

そこで妹にも連絡して、

歯医者をキャンセルして来てもらうことに。


妹の到着前に、アパートの管理会社から鍵を借りて

戻ってきた私は部屋の鍵をあけました。


U字の内鍵がかかっていてあきません。


部屋は電気がついていますが

物音1つありませんでした。


ここからは

いまでもあまり信じられません。


ロックが掛ってるってことは部屋の中にいる?

こんなにインターホン鳴らしても

なんの反応もなく??


妹が到着してから、警察と消防に電話しました。

鍵を開けてみないとなにも分かりません。


PCR検査を受けていた、ということを伝えると

保健所に確認して結果を聞いて欲しい、とのことで

電話をかけて、母がPCR検査をうけた病院を

調べてもらうことになりました。

消防隊の方も対策をしないと部屋を開けれません。

私の問い合わせは折り返しまち、

消防隊は消防隊の方の持ってるルートでも

確認してみるとのことで電話して調べていました。

そちらの方が早かったみたいで、

検査結果は陰性だったそうです。

U字ロックを外して、部屋にはいった頃

私に折り返しの電話がありました。


消防隊の方が部屋からでてきました。


お母さんは呼吸も止まってます。

脈も止まってます。

死斑というのも出ており、

死亡からしばらく時間もたってるみたいです。


私が電話中でしたので、妹に報告していましたが

電話の内容なんて聞き取れませんでした。


U字ロックがかかっていた時点で

考えないようにはしていたけど

もしかしたら部屋で、とも思っていたのです。

改めて聞いても信じられないけれど

驚きはしませんでした。

ただ、なにも考えられませんでした。


後から冷静に思い返すと

必死に走っていたけど頭はすっごく空回ってて

ボロボロになりながら走っていた感覚でした。


連絡しなきゃ、誰に、、

父、連絡してくれた叔母、母の妹、

母の職場、私の職場...

電話して話すけど、何をどう伝えたか

あまり覚えていません。

取り乱してはいなかったのですが

パニックだったんでしょう。


自分の職場にかけたとき

初めて私の心配をされました。

『本当に?』『大丈夫?』

大丈夫じゃなかった。


『母が亡くなりまして、

詳しいことがわかったらまた連絡します』

それまで心を無にして電話で何ヵ所か伝えました。

たくさん驚かせてきました。

でも、自分の感情を感じないようにしていました。

少し気が緩んだら泣いてしまう。


緩まされました。が、圧し殺して

とりあえず明日からお休みで、

また連絡する、ということだけ伝えて

他の対応に。


母の死亡がわかっても

それが病的なのか

事件性のある死なのか調べるために

警察が許すまでは部屋にはいれませんでした。

また、母は持病もなく

最近の手術や入院もなかったので

死因が分からない場合そのまま司法解剖になるかも

その覚悟をしておいてくれ、と言われました。

覚悟と言われても...


父が保険の資料を持って来てくれました。

それまでずっと部屋の外だったので

近くのカフェに入りました。

20時前でした。

その日1日、肉まん1個食べたきりでした

お腹はすいていたけど、食欲がありませんでした。

暖かいお茶飲んで、少しだけ食事をつまみ

保険の確認をしました。


父には

『あんたたちしっかりしてるね』と言われましたが

私も妹も

どんなに空回っても

そうやって忙しくしていないと、

やっていられなかったのです。


警察から連絡がありました。

部屋を調べさせてもらって、

事件性がないとのことで結果が出ました。

しかし死因が分からないので、

このまま指定の病院に受け渡して

司法解剖になります。

部屋はまだはいれませんし、

今は会っていただかない方が

ご家族のためにも良いと思うので

お控え願います。

解剖は明日の午前で、13時までには結果が出ます。

警察署まで聞きに来てください。


とりあえず何も出来ないことが分かったので

いったん今夜は家に帰ることにしました。


帰りの電車にのっていても

何も信じられませんでした。

家に帰りついても

信じられないけど、

自分の感情とはなかなか向き合えず

通夜とは、葬儀とは、等を調べては

逐一妹と連絡していました。

お互いたぶんほとんど寝ていませんでした。








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