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【読書コラム】社会の総オンライン化に伴う”マーケティング新時代”を考える5冊

リモートワークによって急加速した社会の総オンライン化に伴って、企業と顧客を繫げるマーケティングの役割にも大きな変化が生じはじめている。

店舗やオフィスを訪れることなく企業やサービスについての情報を収集し、さらに比較して検討を行い、さらに深い情報を得るためにはカスタマーサポートを通じて気軽に企業へとオンラインでアクセスするようになる。

もちろん既にインターネットの登場以来ずっと、このような流れは少しずつ強まってきていたのだが、今後はさらに加速することになるだろう。

こんなリモートワークがもたらした社会の総オンライン化によるマーケティング新時代を生き抜くべく、参考になる書籍を紹介する。

余談と感謝】
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顧客に勝たせるカスタマーサクセス

日本では、マーケティングとは「顧客獲得」を意味することが多いのだが、すでにそんな時代は終わりを告げている。

では、現在の世界のマーケティングの主流が何かと言えば、顧客獲得ではなく、顧客への販売そのものでもなく、会社やサービスに対する顧客の信頼や愛着度の向上にある。これを「顧客ロイヤリティ」という。

いきなり難しい専門書を読むと大変なので、最初に読むならこの本。

カスタマーサクセス、つまりは「顧客の成功」こそがマーケティングの目的となるのだ。

勝ち続ける顧客はずっと商品やサービスを利用し続けるし、勝ち続けている顧客は商品やサービスを拡散してくれるので、新たな顧客の獲得に繋がる。

顧客ロイヤルティを測る方法

ただし、顧客の信頼や愛着度(顧客ロイヤルティ)を数値化することは非常に難しい。来店客数や販売数などのこれまでの経営で用いられてきた数字とは、全く種類が異なるのだ。

顧客ロイヤルティについて権威となっているのは、この書籍だ。

NPSという指標を用いて、いかに顧客ロイヤリティを数値化するのかについて、その論理的な背景から事細かに解説している。マーケティング担当者であれば、この書籍を熟読すべきである。

もう少し優しく理解でき、さらに実用性が高いのは、こちらかもしれない。

顧客ロイヤリティのうち、顧客の心理的なロイヤルティのみを抽出して、いかに「心の満足」と「頭の満足」を高める施策を行うべきかを、その数値化から社内でのアプローチまでを解説している。

まずは「心理ロイヤルティマーケティング」を読んでから、上の「ネットプロモーター経営」へと進む方が理解が進むと思われる。

マーケティングを再構築する

顧客ロイヤルティを重視した顧客獲得から商品販売、そして顧客との継続した交流というプロセスを考慮しつつ、マーケティング戦略を構築していく必要がある。

ここで重要なキーワードとなるのが「カスタマージャーニー」だ。

顧客と自社との接点をジャーニー、つまりは旅程に見立てて、どのようにして顧客への体験を提供していくのかを考えるのである。

ここまでに紹介した書籍の中にも「カスタマージャーニー」という言葉が登場するが、具体的な事例なども交えながら詳しく解説している書籍を手に、オリジナルのカスタマージャーニーマップを構築したい。

ちなみに、この読者コラムを書いている当社は、ジョージアという国で不動産などの投資商品を販売する会社であり、もちろんコラムの読者から投資家へと発展していただくカスタマージャーニーを設定している。早い話が、ビジネスで儲けて、不動産を買ってくれということだ。(半分は冗談だが、半分は本気である)

徹底的に学ぶならコトラーも

マーケティングの最高権威と言えば、やはりコトラーである。

コトラーといえば、もう歴史上の人物であるかのような認識があるが、この「コトラーのマーケティング4.0」では”スマートフォン時代の究極法則”と題して、顧客ロイヤルティやカスタマーサクセスに繋がる考え方を提示している。

今さら、1.0、2.0と読み進む必要性があるかどうかは疑問だが、マーケティングについて土台から固めたい人は、この4.0を読んでみよう。ただし、生半可な気持ちで手に取ると、絶対に挫折するので注意が必要だ。

これから起業を考えている方には、こちらのコラムも合わせて読んで欲しい。

あなたに最適な書籍をおすすめします!

当コラムでは、大きな時代の変化に対応すべく新たな知識を身につけたい皆さんに対して、最適な本をご紹介することを目的として更新を行っています。

毎日のニュースを常に追い続けるよりも、1冊の本から得られる知識の方が重要だと考えているからです。

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