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物流人(ろじんちゅ)カルタに込めた想い

2022年12月16日、肝いりのプロダクトをドロップした。
その名も「We Are 物流人カルタ」


物流業界の超マニアックでディープな、でも現場では当たり前に飛び交っているフレーズを46の読み札・絵札に落とし込んだカルタだ。リリースを出したら各種メディアで取り上げいただいて、なんとYahoo!ニュースにまでも転載されていてびっくりした。

12/16付のYahoo!ニュースより


自社の販売サイト、メリーロジスティクスでも販売初日から数時間でいきなり10件近くもオーダーいただいて(普段ほそぼそ運営しているからこの量の注文はすごいことなんです)、さらにはラジオで制作秘話を話してもらえないかというオファーまで届くという、物流人カルタムーブメントが弊社の中で起きていた。とても良い出だしとなったこのカルタ、なぜこんなニッチな商品を作ろうと思ったのかについて少しお話させていただこうかなと思う。

きっかけは何気ない雑談の中から

物流人カルタ。この話があがっていたのはもう随分前だと思う。確か1年近く前(2021年末頃)だったように記憶している。物流というコンテンツで何か面白いことできないかなぁ〜と考えて相談している中の1つのアイディアとしてカルタってどうだろうか、というのが挙げられていて。その時やりましょう!という感じにはなったものの、読み札を考えることを始め、時間も金もそこそこ掛かることに圧倒されてしまいそっと蓋をしてしまったのだ。そんなに、暇じゃないしな、とかなんとか言い訳をして。
そうして半分闇に葬られかけたカルタ話だったのだが、全く脈絡のない、お客さんとの対談の機会の合間の雑談の時にカルタ話が再燃。「面白いじゃないですか!CAPESっぽい。是非やってくださいよ」と発破をかけられて、よしやるかと重い腰をあげて制作に取り掛かったのだ。

読み札が思い浮かばん!

カルタの企画やディレクションは普段webコンテンツ作りでお世話になってるsouさんにお願いさせてもらった。「面白そう!」と前向きに受けてもらえて、カルタ制作で目指すことや目的といった部分の整理からどんなテンションに仕上げていくか、だとしたらどんなイラストが良いか、誰にイラストをお願いするか、といった骨格を話しながら決めていった。

その作業と並行しながら自分はあ〜んのいわゆる読み札を考えないといけなかったのだが、これがなっかなか思いつかない。物流用語辞典なんかを散々ググったりはしたのだが、用語辞典で解説されてる言葉とカルタの読み札ってまるで別物で。しかもカルタを通じて現場のあるあるを知ってもらおう!みたいなテーマもあったので、そこまでマニアックなシチュエーションはもう自分の頭の中や会社のメンバーに頼るしかなかったのだ。
早速スプレッドシートにあ〜んの枠を作ってメンバーに、「カルタ作るから読み札考えて!」とチャットをぶん投げた。

皆に協力依頼をしたチャット
みんなで考えた読み札

挙げていくと同じような意味合いになってしまったり、ややブラックでキツイ職場感が漂うようなものが紛れ込んだり、読み札を考えるのも一苦労だった。だけどまぁ苦戦しながらも一通り出し終えてよしこれでイラスト作っていこう!というステージにようやく辿り着いたのだ。

イラストのレビューがむずいぞ、でもあった確信

イラストの制作は今回仲村直さんにお願いさせていただいた。なんとも言えない絶妙なゆるさと可愛さを優しく感じさせるイラストが物流という世界を明るく楽しく彩ってくれるはずだ!と打診させていただいたらこちらも二つ返事で快諾いただけて。物流というイメージの湧きづらい世界のイラストを、しかも46枚も書くって普通ちょい怯むっすよね。それでも受けてくださってほんとに感謝しかないです。そしてデザインは野中愛さんに見てもらって、このカルタで伝えたいことや印象をパッケージや絵札・読み札のデザインに落とし込んでいただいた。

可愛いとしか言いようがない

イラストの制作を進めていただいて、何度かレビューをはさませていただいたのだがこのフィードバックがまたむずかった。微妙にニュアンスが伝えきれてない部分や、現場っぽくないというかちょっとリアリティがない、みたいな部分がほんの僅かにあったりするのをどう伝えるか。「いやここはスーツじゃなくてジャンパー着てるような方が言ってるセリフなんすよね」みたいな事を一枚一枚に対して行っていく作業。これがまた大変だった。でもこの作業は結果としてやってよかったなって思ってて、この作業を通して皆が物流をほんとの意味で理解してくださったことにつながったし、デフォルメはしているけどそこに真実味もちゃんと感じられる着地が実現できたのではないかと勝手に思っている。自分の想像を超えてくる面白い解釈のものなんかは変に自分がリアリティフィードバックをして小さく纏めてしまうのではなく、もうそのままのアイディアを活かさせていただいた。それがとてもおもしろかったし自分自身もそういう解釈もあるのかーと大変勉強になったのであった。

物流とカルチャーの交差点となり橋をかけ双方に流れを起こす

このカルタに込めた期待、それはとても単純で、物流というコンテンツはデザインやアート、カルチャーといった力を借りることができたらポップにキュートに可愛くカッコよく伝えていくことができる!その可能性を証明してくれ!ということに尽きる。物流業界の多くはBtoBのビジネスだからこれまで一般消費者向けの企業ブランディングに力を入れてくることを怠ってた。だから最近も大学生に物流会社知ってるか?という調査で約1000人のうち47%が知らない、と回答している結果があり、知っているのも宅配で家にお届けに来てくれる宅配会社さんだけ。これ、もう明らかでしょ。ブランディングしないといけないんですよね、業界まるごと。そこをほんとにやんないといけない。そのためにはやっぱり繰り返しだけど物流業界の外の力を借りてくる必要があって、それを1つ体現してみたのがこの物流人カルタなのです。今回関わってくれたクリエイターの方との後日談でも、まだまだ物流×カルチャーのクロスの可能性はある!と言ってくれていて、これはもう心強いしやるしかない。

てなわけで、今回の物流人カルタはそういった想いや考えのもとに生み出して、まだ売り出したばっかだけど反応も悪くないからこれからももっと拡散していかないとと使命感に燃えている。ありがたいことに、企業さんからノベルティ的に配布したい、とか、ご挨拶周りの時にお配りしたい、みたいなご相談も頂いていて小売のみならず卸売もちょっと腕まくりしながら鼻息荒くやっていきたい。

いつの日かのどこかの採用面接で、

「物流人カルタで遊んだことがきっかけで物流業界に興味が湧いて仕事したいと思いました」

って、いう光景が生まれることを夢見て。

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