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子育てに自信がなかったのは正統派を目指していたから

ずっと大丈夫かな?と不安だった

今、長男は23歳の社会人です。この子が生まれてから、中学3年の不登校を経て高校に入学するまでの15年間、わたしは自分の子育てに自信がなくずっと不安な日々でした。

子どもが不登校になったときには、理想の子育てどころか、母親失格のレッテルを自分に貼ることになりました。2人の男の子の不登校を乗り越え、今不登校のカウンセラーをしている身として気づいたことがあります。

子育てのしかたに、正解も正統派もありませんでした。子どもの進路に王道のレールもありませんでした。親子でそれぞれが大事にしていることを話しあって共有し、子どもが自分で考え選び進んでいけるようサポートすることが子育てでした。我が家はこれでいいという軸さえ持てば、自然に子育てはスムーズになり不安が少なくなりました。

わたしがやってきた子育てはこんなにヒドイ


幼稚園では、砂場で一人、砂だんごを極め、遊ぶ友達はいつも同じ男の子だけでした。元気よくみんなと遊び、人懐っこい男の子がうらやましかった…人と交われない子なのか?と不安になり「あっちでみんなで遊んだら?」と言ってみたりしました。

中学校では、定期試験の勉強、テストの点数、提出物をちゃんと出しているかずっとハラハラしていました。「高校は偏差値の高い高専に行って、理系の大学に行って、技術者で大手企業に就職」と、私の理想像になるようにこっそりと仕向けていました。

つまり、わたしがやってきたことは・・・
・周りと合わせよう➡混じっている? 浮いていない? 劣ってない? 
・レールに乗せよう➡高学歴だと、きっと将来は安定安泰!


子どもの気持ち

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中学の話をするとき、長男は今でもニヤニヤしながらイヤミを言います。中学1年最初の定期試験、平均点が低めだったテスト。本人は80点後半でもかなり満足な結果だったのに「90点なかったの」とがっかりした顔をしたらしいです。

あのときの長男は、親はわかってくれていない、がんばっているのに褒めてくれない、もっともっとと課してくる、自分を信頼してない、もうイヤだという気持ちになったんでしょうね。

今になって思うこと

わたしはわたしの不安な気持ち、理想や価値観を長男に押しつけていたんだと思います。ちょっと人嫌い(決めつけていた)でも「勉強ができたらちゃんと仕事について自立できる」という王道のレールを信じていました。

・自分の不安➡コミュニケーションとれない子?➡社会で困る!
・自分の理想➡まじめに勉強して、いい学校、いい会社
・自分の価値観➡王道が一番安心

自分の気持ちばかりで、子どもの”今の表情、今の気持ち”を見ていなかったんだなと思います。ちゃんと、楽しそうか、充実しているか、満足しているかを見てあげればよかったと後になって気づきました。

親はどうしたらいい?

子育てしている親が不安やイライラを感じた時、どうしたらいいのか考えてみました。

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❖些細なことでも、不安を一人で抱えない
 ・ママ友とは「うちも大変よ」感を共有する
 ・夫には適度にグチを吐き出す
 ・カウンセラーに安心して気持ちを話す
❖その子を客観的に見てくれる人を増やそう
 ・自分の見えてない”子どものいいところ”を見つけてくれるかも
 ・カウンセラーや保健室の先生とは情報共有とアドバイスをもらう


子育てで案外むずかしいこと

日常に追われていると、なかなか立ち止まって親子関係を見つめられませんでした。不登校でギスギスした親子関係がだんだんマシになっていったのには、関わり方の秘訣があるように思います。簡単なようで難しいので、何度も気持ちがブレましたが。

1.「自分の不安や理想」と「子ども自身の想い」を分けて考えみる
2.子どものいいところを5つ挙げてみる(案外 挙げられない…)
3.子どもを1人の人として接して、話を聴きいったん意見を尊重してみる
4.その子の個性や可能性を信じてみる(これがなかなか難しい…)


1つだけやってみましょう

上の秘訣の1つ目「自分の不安や理想と子ども自身の想いを分けて考えみる」ができるようになるには、こんな方法があります。気持ち整理ノートに分けて書いてみる。すごくシンプルです。

ノートを開いて、
・左側も右側もそれぞれページを縦半分におります
・左側は①子どものやったこと、言ったこと
    ②その時の子どもの気持ちをイメージ、子どもの表情
・右側は③親のやったこと、言ったこと
    ④その時の気持ち

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こうして視覚化することで、最後にイライラする気持ちだけが残るのではなく、いつも口論のきっかけになるフレーズ(=地雷のことば)を見つけることができたり、忙しいときいつもイライラしてしまうなど、行動や思考のクセに気づくこともできます。(実は子どもが悪くない時もあったり?)

また、ノートに書き出すことで、気持ちのモヤモヤをいったん体の外に出すことになります。漠然としたモヤモヤが不安や焦りを生むことが多くあります。解決はしないまでも、漠然とした不安はなくなり何が気になっているのかを知ることができます。ちょっとすっきりします。ぜひ、気持ち整理ノート試してみてください。



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