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絶対音感

私は一応楽譜が読める。
そしてコードが書いてあれば初見でもちょろっと伴奏ができる。
でも、絶対音感はない。

学生時代のバンド活動の先輩で絶対音感のある人がいた。
とにかく音楽を聞いてすぐに弾いちゃう。
昼休みに音楽を聞きながら、
「ここに1つちょっとコードから外れる音が入ってる。」
と言ったり、
「ミの音から始まってるね。」
と教えてくれたりする。
す、すごい。
ボーカルも音が高くて歌いづらいと、いとも簡単に
「キー、1つ下げて」
と言っていた。
先輩はすぐに下げた音程でイントロを弾き始める。
「1つでいいの?」
とかなんとか言いながら。
すぐに対応なんて私には絶対できない。私の場合は猛練習がいる。

社会人になって今度は絶対音感で苦しむ人に出会った。
才能だと思っていたがしんどくなる人もいるとその時初めて知った。
そう、電車の音や周りの音が全て音階として入ってきて気になって仕方がないとのことだった。
音楽の先生だったのでその分野ではよかったのだろうが、毎日耳栓をされているということを知って複雑な気持ちになった。

そういえば近所の人にも絶対音感のありそうな人がいた。
「こんな風に上がって、最後ポロロンタリランって下がってマイナーな感じで終わったらなんかいい感じ。」
と私が言うとその通りに弾いてくれた。
彼女にも絶対音感があったと思う。

エレクトーンを習っていた時、調音というテストがあった。
聞いたままを弾くテストだ。
私は何度聞いても弾けなくて、先生がイライラしていたのを覚えている。

それでもずっと音楽は大好きで、歌も歌う。

私のように上がったり下がったりがわかる程度が一番楽しめるのかもしれない。


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