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今日から使える救外テク①〜帰してはいけない患者の特徴6選〜

なんでもないか

なんでもないかです。もう4月も終わってしましました。

研修医の方々は初めての当直待ちorちょうど終わったぐらいでしょうか。
まだまだ経験も少なく、なんでもなさそうな主訴で(無症状の血圧高値、歩くことができるめまい、微熱だけなど)帰宅で大丈夫だと思っても

「怖い病気だったらどうしよう」
「あとで訴えられないといいな」

おっかなびっくりICしている方も多いでしょう。

患者の主訴を正確に把握して、適切な鑑別疾患をあげ、必要十分な検査をして重症度を判定する。

、、、、、、とても働きたての研修医ができる仕事量ではありません。

そこでぜひ知っておいて欲しいのが、帰してはいけない病歴(red flag)です。

本来は主訴ごとにred flagな病歴があるのですが(失神なら「前触れなく突然意識を失った」、咽頭痛なら「唾が飲めない」など)、それは各論で解説するとして

実は危ない患者の病歴6選


食欲がない


食欲は健康のバロメーターです。
微熱とか SpO2が保たれている呼吸苦とか、いかにも軽症そうですが「食事が食べれなくて」ってキーワードは、怖い。


みなさんも風邪や胃腸炎にかかったことはあると思いますが、軽症なら普通にお腹が減ります(胃腸炎も日を跨げばだんだん食欲出てきますよね?)。食欲がないのは検査対象です。


というか、食事食べれない時点で入院適応ですね笑。食欲の有無は必須の問診事項です。



、、、、、もちろん「食欲があるから疾患はない」と即断するのは暴論ですが、食欲がしっかりあれば次の朝まではバイタルを崩さずに待てる可能性が高いです。
救急外来の最低目標は「次の日の朝までもてばいい」ので疾患が特定できなくてもいいわけです。

無責任に聞こえるかもしれませんが、例えば食欲があるしびれや(寒気がない)ふるえで夜間来られても、それに対応する検査は夜間実施できないことがほとんどです。そう言う意味でも「日中来ていただければ精密検査ができますので、受診をお願いします」とICしましょう。



家族が「おかしい」と言ったから受診した


意思疎通ができない患者や「私はなんともない」という患者の時に役立つパールなのですが、一番ともに過ごしている家族が「おかしい」と言ったら、やっぱり何かが起こっていると判断した方がいいです。




急に症状が出てきた


いわゆる「突然発症」というやつです。特にsudden onsetという「ある瞬間に症状が出現した」ことを示唆している場合は基本入院適応だと判断した方がいいです。
「階段を降りようとした時に頭痛」など、症状出現した時に何をしていたかが具体的に説明できる場合はsudden onsetと見做してしっかり話を聞きましょう。

2、3分かけて症状が出現してきた場合はacute onsetといって少し重症度は下がりますが、「急に」という発言には敏感になりましょう。




ここ数日で調子が悪くなっている


いわゆる「増悪」傾向というやつです。例えば胃腸炎や風邪など、治療介入せず経過観察可能な疾患は、基本3日見てれば症状のピークがすぎます。

数日たっても良くならない場合、短期間に複数回受診している場合は精査対象です。



こんな症状は初めて


いわゆる「初発」「最悪」を示唆するワード。

片頭痛もちの頭痛で来た患者さんとか、すぐ帰宅させたくなる気持ちをぐっと我慢して「こんな頭痛初めてですか?」「人生最悪の頭痛ですか?」と聞いてきましょう。

後者は「いや、そこまででは、、、笑」と失笑されることも多いですが、相手に笑う余裕があるとこちらもホッとします。

まとめて

・食欲
・「初発」「突発」「増悪」「最悪」

の5ワードは毎回問診で聞く癖をつけましょう。


頻脈、頻呼吸



病歴ではないんですけど笑、やっぱり重要なバイタルの話。

呼吸数はここ数年の医療教育で注目するよう指導されているし、重要性も認知されているからよしとして、洞性頻脈の重要性はそこまで重視されていない気がします。


血圧低下を見逃すことってあまりないと思うんですけど、そもそも血圧が下がる前に低下を心拍数で補おうとする代償反応が働くため、理論上下がる前に頻脈になるはずなんですよね。

逆に捉えると、頻脈で止まっているうちに治療介入できれば、ショックになるのを防げるかもしれません。

基準は100以上で頻脈ですが、私は90以上あればなんらかの疾患があると見て精査しています。

あ、もちろんβブロッカー飲んでる人は頻脈になりにくいので注意してください。




こんなところでしょうか。
今日から使える問診テクニック、ぜひ試してみて下さい。

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