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'拒食' は健全な給餌管理で完全に解消できる

飼育に関して、旧Twitter(X)で一番多くいただくご質問が '拒食' に関するものです。そして、実は一番わかりやすいご質問事項でもあります。

基本的に我が家では、有難いことに拒食というものをここ20年近く経験していません。

拒食の原因は主に次のうちのどれかです。

1.日常の環境に問題がある
▷通気性、床材、光量、温湿度管理などの問題

2.餌の状態、質、種類に問題がある
▷解凍状態や新鮮さ、ヘビの嗜好に合わない餌などの問題

3.餌のやりすぎでヘビが空腹でない
▷給餌間隔や給餌量の問題

このうち、意外に多いのが「3」の餌のやりすぎです。
大体1年から2年程度、問題なく健全な飼育管理を継続できていれば、そのヘビの1シーズンでの餌の要求量は把握できるはず、なおかつ記録をつけるなどして把握しなければならないと思います。
「餌の要求量」はケージサイズとの比較における運動量とも密接に関連していて、ケージが小さすぎればもちろん運動量は少なくなると同時にストレス負荷も大きくなるので潜在的に拒食の可能性が高まると言えます。

1シーズンの餌の量を把握すると、おそらく感じられることと思いますが、ヘビは驚くほど餌の要求量は少ないと感じられます。
これはむしろ身体が大きくなるボアやニシキヘビの仲間で顕著で、食べた餌の量と比較して驚くほど排泄量は少ないと言えます。それだけ餌から得られるカロリーや栄養分を効率的に利用しているということでしょう。
尤もその分、消化に携わる臓器は懸命に働いているのでしょうから、そこに使う消費エネルギーも大きいと思われます。
これを考えても、餌のやりすぎがヘビの消化器系に与える負担の大きさが推察できると思います。

とにかく飼育下においては餌のやりすぎは長寿の敵である、ということは常に心がけておきたいものです。


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