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企業研究者になりたいですか?

 お越しいただきありがとうございます。カルフです。時が経つのは早いもので、私が入社し、研究の部署に任命されてから1か月が過ぎました。同部署の同期の顔触れや人柄がつかめてきたので、今回は今の時点、つまり配属の時点でどんな人が研究職に就けているのかを述べていこうと思います。理系の学生で「将来、企業研究者になりたいな」と少しでも考えたことがある人は、ぜひご一読ください!先に内容をまとめると、

・高学歴の集まり
・博士ばかりではない
・熱く語れる話題を持っている
・コミュニケーション能力に長けている

となります。それでは1つずつ見ていきましょう!

高学歴の集まり

 正直、配属が決まって同期と顔を合わせるまでに覚悟はしていました。そして、顔合わせで自己紹介を聞くと、「やっぱりか~」という事態になったのです。本当に皆さん高学歴でした。具体的にいうと、東大・京大をはじめとする旧帝大と東工大で9割を占めていました。よって、私は残りの1割に入っていたことになります(ゆーて、その1割の僕以外も偏差値60ありましたけどね…)。これを聞いて、「やっぱ自分に研究者は無理か~」と思った低偏差値大の学生さんがいらっしゃるかもしれませんね。しかし、あまり悲観的にならないでほしいと思います。私がいる会社は業界でも最大手の部類ですので、そこで研究者になろうと思ったら、それなりの学歴が必要という話なのです。最大手でなくとも、年収1000万に届く優良企業はたくさんあります。私が所属していた低偏差値大にある研究室の修士の先輩・同期・後輩の中で、そういった企業で研究に携わっている人を何人も知っています。ただし、彼らは押しなべて大学時代から優秀でした。よって、偏差値に関係なく、大学での研究に真剣に取り組み、成果を出していた人が企業でも研究者になれる、ということになりますね。研究者になりたいのであれば、大学時代に研究遂行能力を高め、面接時にそれを実証できる業績を出しましょう。

博士ばかりではない

 ここは少し意外な点でした。配属前には「研究の部署は博士の巣窟なのでは?」と思っていたのですが、そうでもありませんでした。研究の部署における博士の割合は3~4割くらいだと思います。つまり半分以上は修士でした。内定式や全体研修の際に、博士の同期をもっと見ていたので、「彼らは研究以外の部署を希望していたのだろうか?」と疑問に思ってしまいます。ただし、覚えておいてほしいことがあります。それは、博士の研究配属者で学振、もしくはそれに準ずる奨学金獲得者でない者は1人もいなかった、ことです。そして、学振DC1を獲得していたのにも関わらず、研究に配属されなかった同期もいたので、博士卒で業界最大手の企業研究者になりたい場合、

・学振の獲得は企業研究者になるための十分条件ではなく、必要条件

であることを認識しておくべきでしょう。絶対研究者以外なりたくない、と考えている博士学生の方は、初めから研究者枠として採用してくれる企業を探すべきですね。私の場合は、面接時に「博士卒なのでもちろん第一希望は研究開発ですが、研究・営業なんでもやります!」と答えていたので、DC1の人たちを差し置いて自分が研究に配属されたことについては、すこしだけ驚いています。

熱く語れる話題を持っている

 これは配属後の顔合わせで気付いたことです。改めて考えてみると、納得がいくことかもしれませんね。私は研究者の端くれですが、他人に対しても好奇心が旺盛(?)なので、雑談中に他の人にいくつも質問をします。すると、一見静かそうだった1人の修士が大学時代に打ち込んでいたサークル活動について熱く語り始めました。あの時の熱量は相当なものでした。「バイトは?」と聞いても「サークルに熱中していたから、そんなもんに割く時間はなかった」と言っていました(笑)。スゲーわ。敵いません。他にも、自身の研究について無限に話が出てくる人や、趣味への愛が尽きない人がいました。やはり研究者たる者は、

・とにかく何かに熱中できる人

なんだな~と感じました。私の場合は、自身の研究内容とドラクエに関しては、無限に話ができる自信があります(笑)。会社の人事は、面接時にこういうところも見抜いているのでしょうか?もしくは、にじみ出ているのかもしれませんね。

コミュニケーション能力に長けている

 ここまでお読みいただいた方の中には、「研究者は、研究室にこもって実験しかしてこなかった、やべー奴なのでは?」と思っている人がいるかもしれません(笑)。ご安心ください。そんなことはありません。むしろ、研究者にはコミュニケーション能力に長けた人が多い印象です。私なりに分析すると、研究こそ1人でできることに限りがあり、研究を遂行する上で他の人とコミュニケーションを円滑にとれることが求められる、のだと思います。そして、そもそも論になってしまうのですが、大手企業に採用される時点で、コミュニケーションに難のある学生は少ないはずです。そんな人間を面接時に省いても、他に優秀な人間がたくさん応募してくるでしょうからね。研究者に限らず、大手に採用されたいのであれば、研究室在籍時から組織の一員として働く意識を持ち、周囲と適切な距離感で研究を遂行できるようにしておきましょう!実はコレ、私の恩師が年度の始めに毎回言っていたことなんです。さすが、元企業研究者の我らがおっさん、分かってますね~(笑)。素直に感謝です!


 いかがでしたでしょうか?今回も最後までお読みいただきありがとうございます!「こうすれば企業研究者になれる」といった確固たるテクニックはなく、研究者になれる確率が高くなる努力をコツコツしていくしかないと思います。私もまだ配属されたばかりですし、数年後には研究部門を外されているかもしれません(笑)。研究を希望して通らなかった人や、生産技術を希望していたのに研究に配属された人もいるので、正直運もあるでしょう。Twitterを覗いていると、希望を会社に出し続ければ研究に行けるという話もありましたので、最初がどんな配属だったとしても、前向きに自身の業務を遂行することが重要なんだと思います。私も早く現場で活躍してみたいです!何かご意見・ご要望がございましたら、お気軽にコメントしてください!お待ちしてます!ではでは~。

最後までお読みいただきありがとうございます。私の記事で少しでも多くの方を勇気づけられたらなと思います。