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事実ファースト 〜映画『ペンギンが教えてくれたこと』から学ぶ、事実と感情は混ぜるな危険〜

こんにちは。1日1本映画を観るため、定時退社を宣言しているQAZです。映画をヒントに、仕事や生活をちょっと良くしようというnoteをぽつぽつ書いています。

今回は、Netflixオリジナル映画『ペンギンが教えてくれたこと』から「事実と感情は分けたほうがいい」と考えた話を。

暖かい家族の幸せな時間は唐突に終わりを告げることになる。不慮の事故により明るさを失ってしまったひとりの母親。 自分の体は思うように動けなくなり、子どもとの距離はどんどん離れ、孤立を深めていく。 家からも出ることない日々を変えたのは意外な存在。 怪我をした小さな鳥との触れ合いを通して、生きる希望を取り戻していくことに…。

最初に注意が1点。本作にはペンギンは影も形もでてきません!「ペンギン」と名付けたカササギフエガラスを飼育することで、母親と家族が前向きに歩みだす姿を描いていきます。

ナオミ・ワッツ演じる主人公「サム・ブルーム」は実在の人物で、後にパラサーフィンの国際大会で優勝するほど活躍されるそうですが、実話の劇的な部分に至る手前で映画を終えている点にも好感を持ちます。

決めたのは私で、あなたじゃない

画像引用:Netflix

私たちの家は、私が覚えていたものと全く違っていました。赤ちゃんだった息子たちのために、私が築いた大切な居心地のよい「巣」ではなくなっていたのです。車椅子から見ると、かつては見慣れていた愛と安らぎの場所が、今は障害物がちらばった異世界のようでした。何もしっくりとはこない…自分が場違いだと感じました。(2017年TIME誌のインタビューより)

母親サムは、寝たきりと車椅子の生活で「自分は用なし」と自虐の日々を送り、長男は事故の原因を作ったのは自分だと、事故以降、自身を責め続けていました。

終盤に二人がずっと言えなかった思いをぶつけあうシーンで、今回ポイントにした「事実と感情は分けたほうがいい」を感じました。

息子)塔に登ろうと言ったのは僕だ。

   僕のせいで骨折した。


   いま、幸せ?

母親)いいえ、違うわね。

   幸せとは無縁になったとしても、あなたのせいじゃない。

   なぜ、あんな場所に行ったのか後悔してる。

   でも、決めたのは私で、あなたじゃない。あなたは何も悪くない。
   
   たまたま柵(の木材)が腐っていただけ。

本来なら感動する場面なのでしょうが、「あっ、やっぱり事実の確認が大事だ」と、そちらが気になったのは職業病でしょうか。

事実と意見を分けて説明できるか

面接官をはじめて担当したとき、同席した人事部の部長に「何を注視しているのか」を尋ねた。その答えが「事実と意見を分けて説明しているか」でした。

その理由は、なにかの判断に迫られた時に、事実のみの情報収集に集中することが大事だから。人それぞれの意見(主観)は物事を複雑にしてしまい、重要な「問題」を見過ごすことになりかねないから、と。

画像引用:Netflix

意見ではなく事実に注目する → コントロールできる事実に行動を起こす

主観や感情が持つ力は思っているより大きい。特にネガティブな感情にいったん支配されてしまうと、思考や行動が止まってしまう経験に心当たりがあります。この映画のサムとノアのように、後悔を背負うことや怒りを抱えることは不可避だったとしても、どうにか折り合える方法があるとすれば、それは事実と感情を分けることなのかもしれません。

ただ、他人に事実を確認するときは柔らかく伝えないと、感情を忘れた人と囁かれるので注意してください(体験談)。

ブルーム家と「ペンギン」の暮らしを記録したノンフィクション本が出版されています。映画のエンディングでも使われていた写真は、サムの夫で写真家のキャメロン・ブルーム氏が撮影しているのだとか。

では、また。

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