私が起業するまで…これは2008年に掲載された記事です③

フードコーディネーター・吉田智美さんのSUCCESS STORY PartⅢ

今、まさに旬な職業として脚光を浴びている「フードコーディネーター」
「食」をいろんな切り口で演出していくプロデューサーとしてマスコミにも引っ張りだこの職業ですが、そのフードコーディネーターとして独立し活躍している「吉田智美さん」の「夢を掴んだストーリー」を4回にわたってご紹介します。

前回は、吉田さんが独立を思い立つきっかけとなった仕事からオンラインショップ設立にむけた準備までについて聞かせていただきました。

第3回目の今回は、オンラインショップのオープンから現在の成功の姿に至る経緯をご紹介したいと思います。


■ ―第1期― 好調なスタート **************

2004年2月、宣言どおりオンラインショップがオープンし、宣伝・口コミの効果もあって、売り上げとしても好調な滑り出しとなりました。

このとき同時に、栄養指導・メニュー提案などを通して食育運動を広めるというフードコンサルタントの仕事も始めています。

「今は何もかもがどんどん便利にファストになっていく時代、コンビニや飲食店など外に食べに行けば困らないですよね、食べるモノなんて容易に手に入る。でもそうなってくると、自分の身体にはまずよくないですよね。そのために、手作りの良さ・旬の素材の良さなど「いいものを食べましょう」「手作りしましょう」ということを伝えていきたいと思っているんです。」

「また食べたいね」と思われるような「心と体に優しい食べ物を」というオンラインショップのコンセプトにもつながる、吉田さんの食に対する想いをひしひしと感じます。

それに対する消費者の共感が、スタートの売れ行きにも表れているのではないでしょうか。


■ ―第2期― クッキングスクールの開講 **************

その後オンラインショップは順調に展開し、7月には自宅でのクッキングスクールを始めることになりました。

「というのも、オープン当初に比べて夏場はオンラインショップでの売り上げが落ちてきて、そんな時、前のクッキングスクールの元生徒さんに『先生、スクールやらないんですか?』と聞かれて。そのひとことがきっかけで料理教室を開くことになりました。」

口コミや、料理教室の登録サイトに登録することで、教室はあっという間に軌道に乗ることになります。

「教室が繁盛してきて、12月ぐらいにはフードコンサルタントの仕事も減らしてもらっていて、2月末にそっちを辞めると同時に今の舞鶴の広い教室に引越しました。」

元生徒さんの口コミから広まったということからも、吉田さんが生徒さんに慕われる、素敵な先生であることが伺えます。


■ ―第3期― 低迷期からの脱出 **************

引越ししたと同時に、広告などを通してきっちりとした宣伝活動を行いました。

コストパフォーマンスなどの面からも、普通は広告に対して消極的になってしまうところ、吉田さんは積極的に投資しているように思われます。

「大手クッキングスクール時代に、広告による手ごたえというものは常に感じていました。また、福岡の市場では大手しか出していないので、個人で参入することによって、他の個人教室と差別化され、より目立つのでは?と考えました。元大手の講師ということも信頼を呼んだ一つの大きな要因かもしれません」

今では90人の生徒を抱えるスクールになり、トントン拍子に進んでいるように見えます。

「確かに大きなアクシデントというのはありませんでしたが、実は今年の夏ごろはオンラインショップをつぶそうかなぁと思っていたんです。やっぱり自分がキツイだけで利益としてあがってこなかったので・・・。」

そんな矢先、吉田さんがテレビで紹介されて、急にオンラインショップの方も忙しくなりました。
「とまどいもありますね。今は価格設定やリニューアルに向けてオンラインショップのあり方について考えているところです。」

現状に甘んじず、常に改善していこうという前向きな考え方が、これからの吉田さんのさらなる成功を予感させます。

次回は、そんな吉田さんのこれからの目標や、起業を目指す人へのメッセージをお伝えします。

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