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「本当の風景」はインスタのどこにあるのか?=2

「消費者目線」からのインスタグラム活用法について、先日、少し書いてみた。自分が本当に欲しいもの(商品)をインスタグラムで見つけるには、どうすればいいのか、という問題設定。ジャンルを旅行に絞って、「本当に行きたい旅行先を捜すには」という設定で考えてみた。

とりあえず言えることは、「作りこんだ写真には気をつけろ」。とりわけ、有名観光地名のハッシュタグ検索をすると上位に作りこんだ写真が並ぶ。作りこんだ写真は、写真をアップする側の商業的な動機ばかりが浮かび上がっている。一旅行者のシンプルな感動や喜びとは別な世界にある、「下心」がたっぷりしみ込んだ写真がそこには集まっている。

そんな「ひも付き」の情報ではなく、人間の独立した感性に基づいて、その場所をもっとリアルにとらえたビジュアル情報が欲しい。そう感じる人は多いと思う。では、どうすればいいか?

1つの手段としては、ハッシュタグ検索の下のほうの写真を見てみる、というものがある。検索上位の写真群とは違い、ある意味無防備な、その観光地のリアルな風景が映っている可能性がある。上にリンクを貼ったエントリーでは、そんな話を書いた。

もう一つ、別なアプローチも思いつく。下にリンクを貼ったエントリーで少し触れたが、有名観光地ではない固有名詞でハッシュタグ検索をしているという方法だ。


ここでは、トルコ・イスタンブールのアジア側にある「ありふれた」カフェの店名で検索する、という例をあげた。

この検索結果と、イスタンブール有数の観光地、グランバザール(#granbazar)でハッシュタグ検索した結果を比べてみると、その違いがはっきりとわかる。

どうだろう? ここから導き出せるリコメンデーションは、次の2点。

・有名観光地をハッシュタグ検索したら、むしろ検索下位の写真に注目してみる。

・有名観光地の固有名詞ドンピシャではなく、その周辺、あるいはもっと知名度の低い場所、店の固有名詞でハッシュタグ検索をしてみる。

これらに留意することで、インスタ上に氾濫している「作りこまれた写真」をある程度、排除できるような気がする。

インスタ上には、膨大な数の「営業」アカウントが存在している。それらのアカウントは、消費者をその気にさせるため、さまざまな「工夫」をこらす。それは別にやましいことでもないし、悪いことでもないだろう。ただ、消費者の側は、そうしたアカウントの意図をしっかりと見極めて、自分の判断材料にしていくという姿勢を持つほうが望ましい。自分が本当に求めている商品を手にするために。




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