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なぜ今RPCノードプロバイダなのか。そしてブロックチェーン(Web3)のマスアダプションはどのようにして実現するのか

2024年7月3日は記念すべきサービスのティザーサイトローンチ日となりました。Cabinet株式会社は創業は2021年ですが、そこから様々なWeb3アプリケーションの開発にも携わらせていただき、ある課題が見えてきたところからこの日の物語は始まります。

日本に拠点を置く会社として、そして私自身日本に数十年お世話になってきた身として日本のWeb3シーンが盛り上がることを願っています。だからこそWeb3の事業開発に関わる様々なティップスや、今自分自身が課題に思っていること、そしてこんなことが実現出来たらいいなというアイデアなどを発信し続けてきました。

確かに、日本でも事業体の大小を問わず様々なアプリケーションが開発され、スタートアップも多く生み出され、AstarやOasysのようにプロトコルレイヤーに挑戦するプロジェクトも出てきました。

しかし、そうやって日本でWeb3が盛り上がっていく様子を見ながら、あることに気が付いたのです。それは「ノードプロバイダ」の存在です。かれらは主に北米に本拠地を持ち、存在感を大きくしています。おそらくトップ5はすでに時価総額1,000億円を超え、一番著名なAlchemy社は約8,000億円の時価総額となっていることが様々な情報ソースから見て取れます。

しかし、そのような巨大企業が多く誕生している分野の中で、日本の影、もっと言うとアジアの影が薄いということにすごく違和感を感じていました。

図解するとこの「実際にノードを動かす」という部分が日本のWeb3事業から抜け落ちているのではないかという危機感がありました。日本でも暗号資産交換業さんを中心にそのバックエンドを担っていらっしゃるGincoさんという先輩がいますが、彼らに聞いても同じようなノードプロバイダの存在はあまり認知していないということでした。

ノードプロバイダはブロックチェーンを実際に動かす役割

数多くのアプリが頑張っていて、いくつかのL1やL2などのプロトコルも頑張っている日本において、ノードの接続先だけがアメリカになっている・・・
これは、かつて見たように結局は米国の大きな傘の下で事業を推進するといったことの繰り返しになるのではないか。という危機感が芽生えてきたのです。

だからこそ、ここで誰かがもっと頑張らなければ、ブロックチェーンの地理的な分散化も果たせないし、アジア地域の存在感も示せないのではないかという思いが募ってきたのです。

そこで一念発起して、開発のための資金調達も行い、ノードプロバイダとしての一歩を踏み出す決意をしました。今まで数々のブロックチェーン関連プロダクトを開発してきたベトナムのチーム、そして優秀な取締役陣と共に、安定して使いやすい、開発者のためのノードプロバイダの開発に着手したのです。

サービスの概要は以下の動画も御覧ください。

でも今から参入して間に合うの?

そう思ったかもしれません。しかし、クリプトの人口はまだ入り口に入ったばかりです。下の図を見ても分かる通り、現在はインターネットの人口と比べると2000年頃です。

では、2000年ころに何が起こったのか?幸い?私は、1998年に社会人になって、しかもWebサイト制作の仕事をしていたというのもあり、その頃を体験している一人でもありました。

2000年より以前は、まだインターネットはマニアックなテック好きな若者のおもちゃという感じだったように思います。95年にWindows95が出てきて、より多くの一般の人たちがPCを購入するようになったばかりというタイミングです。

その時に、マスアダプションに役立ったサービスというのは何かというのを考えた時、私にとってそれは家入一真さん率いる株式会社paperboy&coが提供するロリポップというレンタルサーバーでした。

Webサーバーを自前で立ち上げるほど私もインフラには強くなかったのですが、このサービスのおかげで、一般企業のWebサイトの制作を無理なく請け負うことができるようになり、それで自活できたという経験があります。

これによって、あらゆる企業がホームページを持つことができるようになったとも言えるでしょう。そう考えると、マスアダプションに必要なものというのは実はインフラの使いやすさなのではないか?と思うのです。

マスアダプションに必要な事業とは?

実際に2000年前後に創業したインフラ事業の会社は現在も主要なインターネット企業としてその存在感が色あせることはありません。私たちはまさに、この領域こそが、Web3の核心なのではないかと考えているのです。

ブロックチェーン産業はかならず縮小する

ブロックチェーン産業というのは縮小する運命にあります。それは、あらゆる産業にブロックチェーンが使われた時、もはやそれはその産業であるからです。ゲームにブロックチェーンが使われていてもそれはゲーム産業であり、流通にブロックチェーンが使われていてもそれは流通産業なのです。

今、ホームページを持つ企業のことを「インターネット産業」と呼ぶでしょうか。私たちはもはやそう呼ばない時代にいるでしょう。私はブロックチェーン技術が好きでずっとこの分野でやっていきたいという思いもあり、小さくなっても最後まで残る「ブロックチェーン産業」の真ん中にいたいと思い、ノードプロバイダという事業に魅力を感じている一人でもあります。

もし、同じような考えでいつまでもブロックチェーン技術を探求していきたいとお考えの方がいらっしゃればぜひお話お聞かせください!一緒にブロックチェーン産業の礎を築いていきましょう。

RPCノードとは?

RPCノードとは、マイニングやステーキングをしているノードと基本的には同じものですが、例えばウォレットの送信先や、様々なWeb3アプリケーションの送受信先の受け入れ口としてのノードを指します。

本来は、アプリケーション側が自身で用意しなければならないものではあるのですが、ノードの運用はそれ自体がアプリにとってのコアな業務ではないというのもあり、そこにエンジニアのリソースも含め多くを割くことを考えると、我々のようなサービス事業者が稼働を保証するサービスを利用する方がコスト的にも、事業継続の面からも安心という判断になります。

ノードプロバイダがAPIを提供することによって、アプリケーションの事業者は、自身のアプリに全リソースを集中させることができます。それはかつて、私自身がWebサーバーを立ち上げることなく、Webサイト制作を行うことができるようになったようにです。

私たちの使命

私たちの究極の使命は、信頼性の高いブロックチェーンインフラの提供を通じ、金融・流通・医療・エンタメ等、あらゆる産業でクリエイティブかつ革新的なコミュニティやサービスが生み出され、より多くの人が新しいチャンスを掴める社会をつくることです。私たちはその重要な役割を担い、そのことを誇りに思う集団でありたいと考えています。

サービスのローンチ時期

β版のサービスローンチは8月の中旬を予定しています。ETHTokyoで実際にデベロッパーの皆さんにご利用いただけるよう準備を進めています。

サービスローンチにあたり、事前メール登録をいただくと、様々なご案内も差し上げることができますので、ぜひ以下のサービスサイトよりご登録をお願いします。

IVS Crypto 2024 参加します!

IVS Crypto 2024 (京都)もシルバーパートナーとしてブース参加しますので、ぜひS44へお立ち寄りください。当日は暑いと思うので、うちわをご用意してお待ちしております。

Cabinetうちわ


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