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顧客体験という言葉が先走りしていると感じている今日この頃

テクノロジーが進化した昨今、顧客とのコミュニケーションを単体チャネルで見るのではなく、複数チャネルを横断して考えなければならなくなりました。そこで生まれたのが『オムニチャネル戦略』。リアルとネットを横断した顧客アプローチ戦略のことですね。

今回読んだ書籍は『世界最先端のマーケティング』。著者はオイシックスドット大地COOの奥谷氏と大広の岩井氏で、主に企業のチャネルシフト戦略について書かれている書籍です。アマゾンやUberといった世界のビジネスモデルを革新している企業がなぜオフラインに出現しているのか/ネット&リアル融合をすることで何を狙っているかなどをフレームワークを使って説明しています。

Amazonはなぜオフラインのチャネルへ投資し、強化しているのか

もはや知らない人はほとんどいないんじゃないかという大巨人Amazon。日本ではECやアマゾンで有名な当社だが、海外ではオフラインの場を強化しています。
アマゾンは2017年に高級スーパー、ホールフーズを137億ドルという高価格で買収しています。また、Amazon Go(店舗入口でログインすれば、その場で精算しないで商品を購入し、後ほどアマゾン口座から引き落とされる店舗)やAmazon Books(アマゾンのランキング上位やレビューの良い本を平置きした店舗)を展開しています。このように、今までとは違ったオフラインでのチャネルを増やしていっています。その店舗の収益がゼロだったとしても。

なぜこれほどオフラインへのチャネルへ投資をしていくのでしょうか。それは、アマゾンがオフラインでの顧客の行動データをも取得し、真のオムニチャネル戦略を考えているからだと考えられます。

チャネルシフト戦略を行うためには、メインチャネルでの強みを活かす

アマゾンはECに強みをもち、顧客の購入商品や閲覧履歴からその顧客のニーズにあった提案をすることが得意です。アマゾンはECでレコメンドやエリアごとの顧客の購買傾向をもとに、Amazon Booksというオフライン店舗も出店しています。この店舗では本屋にしては珍しく全部平置きになっています。

なぜこのようなことができるかというと、そのエリアで人気のある本を取り寄せて、無駄を省いているからです。こういったことができるのもECでしっかりと顧客購買情報を分析し、施策に活かせているからですね。

選択・購入・使用の時系列フェーズとそのフェーズにあった空間の提供が必要

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この本を読んでいて、個人的に一番気に入ったフレームワークが『顧客時間のフレームワーク』。横軸を顧客時間である『選択』『購入』『使用』にわけ、縦軸を空間である『オフライン』と『オンライン』に分けています。

オンラインとオフラインを横断する顧客に対して、各フェーズでネガティブ反応(ストレスや不満)を減らしつつ、ポジティブ反応(利便性)を向上させることが顧客体験を最大化させる鍵になっていくでしょう。

顧客体験の最大化という言葉が一人走りしがちですが、各フェーズでのそれぞれの反応をしっかりと定性調査で可視化し、ISSUEと解の質の両軸が高い部分を修正していくことが重要だと考えております。こういった定性調査は『CX戦略―顧客の心とつながる経験価値経営』や『お客様の心をつかむ心理ロイヤルティマーケティング 「心の満足」と「頭の満足」を測り、科学的にロイヤルティを高める手法』にも記載されているので、役に立てていただければと思います。

企業起点から顧客起点のコミュニケーション戦略へ

今、企業起点で考えるコミュニケーションは通用しなくなり、顧客の行動にそったチャネルをいかに準備できるかという、顧客起点のコミュニケーションを考えなければいけない時代になりました。しかしながら、顧客体験の最大化=便利さを増すという認識のもと、最先端のテクノロジーを導入するだけでは、また企業起点のコミュニケーションに戻ってしまいます。

アプリのクラッシュ率をへらす。日常の・現場の声もしっかりきく。顧客の声を聞く。そういった、地道な対応やヒアリングが顧客体験を向上させる一つの策になります。定性調査やクラッシュ率などを簡単にトラッキングできるようになった今、売上向上をKPIにするだけでなく、そういったデータもKPIとしてトラッキングしていくべきなのではないかと考えています。



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東京にある会社で働く社会人4年目のプランナー。リアルな世界と書物の世界で日々学んだことの忘備録を自由に気軽にまとめてます。
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