新社会人の皆さまへ
まずは、ご卒業おめでとうございます。
学業に励んだ方も、一生懸命遊んだ方も、アルバイトに精を出した方も。学生生活は人生の中でもかげがえのない時間です。そこで得たものは、誰に否定されるものでもありません。本当におめでとうございます。
そして、明日から新社会人として活躍するであろう皆さまへ、社会人の先輩として僭越ながら少しばかりアドバイスを述べさせてもらおうと思います。(コロナの影響で入社がズレてしまった方もいらっしゃるでしょうが・・・)
おっさんの世迷言と思われるかもしれませんが、多少は心に留めておいていただければ幸いです。
失敗を恐れるな
どんな人間も失敗します。どれだけ頭がいい人でも、どれだけ社会的な地位がある人でも間違いはあります。
あなたの指導係になっている先輩も、偉そうに講釈垂れてくる上司も皆失敗します。
その「失敗」をただの「ミス」で終わらせるか、次に繋げる材料にするのかは自分次第です。世の中、失敗をバネにして発展してきました。
もちろん、失敗しない方がいいに決まっています。しかし、人間は機械ではありません。必ず失敗します。
だから、最初は沢山失敗しましょう。そして、なぜその失敗が起こったのかを考えましょう。どうすればその失敗が起こらなかったのか反省もしましょう。原因を探して反省できたら、次はどうしたらいいか対策を考えましょう。
失敗するというのは貴重な経験です。
そして、失敗を材料に変換できる人はもっと貴重です。
社会人として伸びる人は、失敗をバネにしています。
まずは体当たりでトライしてみて、失敗してもいいんです。でも、「あ~失敗しちゃったな~」で終わらせないように工夫してみてください。
偉そうに言ってますが、筆者もよく失敗しています。案外、そんなもんです。
変革者たれ
これから働くにあたって「なぜこうなっているんだろう」という出来事に沢山出会うことと思います。
その「なぜ」というのも貴重な財産です。
私が上司なら、そのフレッシュな感性で発せられた「なぜ」は財産だと思います。
組織には、『慣習的』に行っている業務や方法が少なくありません。このような『慣習』は本来見直されるべきものです。
しかし、一度ルーチンワークと化したものに対してはなかなか見直そうというきっかけが掴めなかったりもします。そのようなものが積もり積もって組織の『常識』が出来上がります。
でも、常識=正しいとは限りません。平安時代の『常識』が現代社会とは別であるように、時代や社会的背景など様々な要因のもとで『常識』は成立します。
『常識』は変容するものです。問題は、それに気づけるか否かです。
「なぜこんなことをやっているのか」「なぜこの方法でやるのか」など色んな角度から考えてみてください。
ただし、「なぜ」に対しての答えを一度自分なりに仮説を立ててみましょう。その上で、先輩や上司に聞いてみましょう。
聞き方も重要です。いきなり「こんなことやっても意味ないっすよ!」みたいな聞き方をすれば当然煙たがられます。
TPOは結構大事です。でも、最初は失敗してみるのも貴重な経験かもしれません。
「会社人」ではなく「社会人」になろう
一字違いで大違い。しかし、これを理解できている人は案外少数派です。
これからは、会社というフィルターを通して社会に関わることになります。
この会社というフィルターが実は結構くせ者です。
本来、皆さんは「社会人」として活動しなければいけません。しかし、会社というフィルターがあるせい(おかげ)でその自覚はなかなか芽生えません。
よく居酒屋なんかでおじさんが大きな声で偉そうに語っていたりします。なぜか店員に横柄な態度で接したりもします。会社では偉い人なのかも知れませんが、社会を構成する一人の人間であるという自覚はあまりなさそうです。こういうつまらない人間にならないで欲しいのです。
そして、その「会社」でしか通用しないような人間にもならないでください。真の社会人であれば、どこで何をしていても生きていけます。
社会を取り巻く環境は非常に不安定です。その上で、「会社」という看板がなくなった時、自分の手元にあるものが本当の財産です。
とは言え、会社はその活動を通じて社会貢献しています。その延長線上に「社会」があります。だから、会社に貢献することは間違いではありません。問題は、「会社」の先にある「社会」を見ているか否かです。
一人ひとりのお客様にきちんと向き合うこと。まずはこれが「社会」と向き合うことのスタートです。
会社に貢献すること以上に、社会に貢献する人材になって欲しいと思います。
『知識』は必ず助けてくれる
自分を助けてくれるのは、基本的には自分自身です。
社会で大きく羽ばたくためにも、最低限の自衛としても『知識』はどんどん吸収していきましょう。
仕事に関連する書籍でも何でもいいです。とにかく読書の習慣はつけておいた方がいい。
20代の内に吸収した知識は30代の自分を助けます。30代の内に吸収した知識は40代の自分を助けます。
必ずしも即効性はないかもしれませんが、必ずいつか役に立つのが『知識』というものです。
最近は電子書籍も豊富です。通勤の合間などを有効活用していきましょう。
また、新聞やニュースにも積極的に触れていきましょう。社会で何が起きているのか。どういう問題があるのか。それを知っているだけでも全然違います。
さらに、書籍にせよ新聞やニュースにせよ、ただ得るだけでなく自分なりの『感想』を持つようにしましょう。
この繰り返しが将来の自分を作っていきます。地道ですが、その反復しかありません。
会社は守ってくれない
そして、これが一番重要なことです。
残念ながら、会社というのは皆さんを守ってくれるようなものではありません。
最近の情勢を見ていたらわかるかも知れませんが、社会的な不安感が高まっているときは特に、です。
セクハラやパワハラも未だに横行しています。これだけ「ダメ」という風潮が高まっているにも関わらずです。
入社する前までは「人を大切にする会社です」などと言っていても、いざ入社してみると全く違うなんてことはザラです。
とにかく、会社というのは狡猾です。いきなり非情になることもあります。
全ての会社がそうであるという訳ではありません。しかし、多くの労働力が搾取されているという現実は確かにあります。
筆者から言えることがあるとすれば、違和感を感じたらとにかく逃げろということだけです。
「いつかは会社側も理解してくれる」「きっと時間が解決してくれる」と思ってどんどん消耗していった人を実際に見てきました。
最悪の場合、自らの命を絶つという手段に出る人もいます。
そんなことになる前に、とにかく逃げましょう。
世の中には会社は沢山あります。そのうちの一つと合わなかったくらい大した問題ではありません。
そして、会社員として働くという以外の選択肢も豊富な世の中です。
自分に合った働き方をじっくり見つければいいのです。
どうしても自分で対処できないことがあれば、いつでもお手伝いしますので申しつけてください。
おわりに
残念ながら、社会には苦しいこと、辛いことも沢山あります。
その一方で、楽しいこと、やりがいのあることも沢山あります。
様々な経験を経て、立派な「社会人」になってください。
これから、社会という大海に飛び込む皆さんが少しでも充実した人生を送れることを祈っています。
そして、少しでも何かあればお気軽に当社までお問合せください!
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