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麻酔への知的アプローチ

おすすめ度:⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
レベル:⭐️⭐️⭐️☆☆(対象:初期研修〜麻酔科専門医研修初期)

誰がいつ読んでもいい感じの名著

 麻酔科領域では言わずと知れた稲田先生の名著ですね!いわゆるマニュアル系ではなく読み物系.麻酔分野をざーっとさらうにはとても良い本.
 内容も研修医〜麻酔科専門医研修初期に目を通して把握しておくと丁度良いです.
 初版はなんと1990年で私がまだ中学生の頃👦.数年ごとに版を重ね2024年9月現在で12版.歴史を感じます.値段もこの分量にしては高くなく,総じてコスパも良いと思います.

専門的な話も多いが,説明は平易

 内容的には専門的なことも多く硬派な印象です.
 しかし語り口は平易でわかりやすく興味を示しやすいです.専門医を取得した後に何度も読み直すことはあまりないとは思いますが,研修医や看護師さんに説明するときなどに持ち出して改めて読むと,色々再発見があったりして面白いです.

内容は基本的なことから専門的なものまで多岐にわたる

 内容も研修医に語りかけるようなものから,専門医が読んでも新たな発見があるレベルまで様々.内容も即臨床に活かせるものから呼吸循環生理の基礎の再確認ができるものまで多岐に渡ります.
 下手をすると焦点がボケてごちゃ混ぜになるリスクもあると思いますが,いいバランスを保って読めます.

唯一の難点は・・分厚い・・

 素晴らしい教科書で,目を通しておくと丁度良いと書いたものの,一度に読破するのはなかなかしんどい量です.版が若いころは1〜1.5横指くらいの厚さだったと思うのですが,今では太めの2横指(細い指だと3横指)を超えるくらいです笑.
 まずは目次を見て興味があるところから読んだり,明日明後日の手術に関係しそうなところを読んだりして最終的に全て目を通すようにしましょう!


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