#2015
デザインは自明である/デザイナーは自明ではない(『Graphic Design in Japan 2015』)
2005と2015先日、『アイデア』(誠文堂新光社)369号の特集「日本のグラフィックデザイン史1990-2014」の編集を手伝っていたのだが、参考資料としてデザイン年鑑やデザイン誌のバックナンバーを古いほうから順に眺めていた際、ここ10年のあいだに劇的な変化がないことが気になった。たとえば1985年と1995年、1995年と2005年のデザインの違いは、おおよそ誰でも感じ取れるだろう。しかし2005年と2015年のデザインの違いをはたしてどれだけ指摘できるだろうか。むしろ違
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今、マンガのデザインは「燃え/萌え」を、 デザインが増幅させ演出する時代に突入した。(2015年『カルチャーブロス』vol.1)
10月に『まんがの装丁屋さん』(小石川ふに)という四コマの単行本が出て、専門系/職業モノのマンガもついにここまで来たか……と唸ってしまった。編集者や書店員、デザイナーなど出版業界を題材にしたマンガはこれまでにもあった。しかし「まんがの」と限定して成立してしまうほど「マンガのデザイン」の存在感が急上昇中だということを、このマンガは示している。 そう、ここ数年、マンガのデザインには勢いがある。「いやいや、昔からマンガのデザインは目立ってたでしょ」というのも間違いではない。しかし