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欠点ばかりみつめるなと、言われた気がして。

大げさなことが嫌いな性質だ。

嘘くさいことも嫌いな性質だ。

辛辣なのにやさしさを求めてくる。

やさしくないのは基本的にだめだと思って

いるらしく。

その意見は違うんじゃない? って言うと

シカトされる。

え? って聞くから

ちゃんと答えてあげたのに、答えが気に入らないと

スルーされる。

いちいち、わたしは怒らない。

怒らない術を日々学んでる。

会話に飽きるのか、コールしても

レスポンスはない。

もう一度畳みかけても、よくて

ふーんって言うぐらいだし。

日々、鍛えられてる。

おなじことをわたしがすると、

しつこいぐらいに顔を見て聞こえてる? って

顔でリフレインする。

クイズ番組が好きでアタック25は欠かさず

みているらしい。

東大王も好きで、この間まで光ちゃんが居たのに

今はいないとずっと言い続けてる。

光ちゃんという名前は忘れたことがない。

母がわたしの名前をつけてくれた。

世界遺産のある場所と同じ名前で

必ず初対面の人にはそのことを話題にされて

かなわんのだけど。

あれほど大きなものなら名前負けして当然

なのである意味ありがとう助かってますって

感じだろうか。

音的そして字面的にはとても好きだ。

わたしはこの名前と一緒に年をとってゆくのだ。

この間、母にモレスキンのプレーンノートブックを

2冊もらった。

グリーン系の蛍光色。

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じぶんの買ったノートは、まっしろのページのままって

いうことはないのに。

誰かにもらったものはそのままとっておく形になって

しまって。これってどういうことなんだろうって

思いつつ。

母からもらったそれはまだ使っていない。

紙に何かいつも母は書いている。

文字の揺れというかブレみたいなものを

見てしまった時は、どうしようかって思ったけど。

加齢だなって。

ついにやってきたねって思っておずおずと

字が変わったねって言ったら

そう? って気のない感じでほらこれって

見せたら、あぁこれね途中で飽きたって

言った。

書くのが途中で飽きたって。

そういう人だ。

でもわりと、隅々まで新聞は読んでいるみたいだった。

母が先に読んだ後。

今は連載がお休みになっている折々のことばに

うっすら鉛筆で〇がつけてあることがあった。


欠点を直すことに一生懸命にならない 羽生善治

さすが、勝負事好きとあって勝負の現場で生きて

いらっしゃる羽生善治さんの言葉に〇がついていた。

その連載記事に書いてあったのは、欠点とは

長所の裏返し

だから、

それを無理に矯正すれば「自分のかたちに何か狂いが生じ、
調子が落ちてしまう」と将棋棋士は言う。

これは2018年の11月頃のこと。

その頃、わたしは今以上に仕事のことで悩んでいて

どうしようみたいな感じで。

母に愚痴は言うのだけれど、それを母が聞いた後

わたしにこうしたらいいと思うということは

一切いわなかった。

思えば、いつだってわたし母にアドバイスされたことは

ない。

好きにすればいいって言う。

小さい頃から、助けを求めに行っても手を引っ張って

くれたわけじゃない。

わたしはわたし。

あなたはあなただと。

負けがこんでも、「足りない部分が明らかにされている」
時と考え、自分にしかない「方位磁石」をじっくり磨く
方が大事だと。

その新聞の一面の左の一角に母が〇してある

ところを夜に読んだ。

〇してあったねって言っても、時には〇したこと

忘れていることもあって。

母から娘へ無言のメッセージみたいなことは

隠されていないみたいで。

読みたかったら読んどけばというスタンスだ。

あんなにすべてのことに瞬間的に飽きてしまう。

そんなあの人がわたしを育てることにかけては

飽きなかったことをほんとうに感謝している。

ひとひらの ゆめににている ことばがこぼれる
夕暮れの thank youだけが 耳に届いて





いつも、笑える方向を目指しています! 面白いもの書いてゆきますね😊