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髪を切るって、あぁジョン・レノンか。

きのう、髪を切った。思い切り、ばっさりと。

伸びたね、伸びたよね、伸びすぎだったよ。

ふつうはじぶんがこういう髪型にしたいって、オーダー
するんだろうけれど。いつもお世話になっている最寄り
駅近くの「ニアロ」では、美容師のМさんのリクエストに
わたしが、乗っかるっていう感じ。

ショートにしてねっていうところだけが、わたしの
マストで。後は彼の自由に切ってもらう。
こういうニュアンスのやりとりが、いつからか続いていて、
とても心地いい。

小気味いいハサミの音が耳の側で聞こえる。
ちょっとだけ過去に、なやんだ時間と共に過ごした
髪が、ばっさばさと床におちてゆく。

おちつかない獣の尾っぽが、しだいにおちついて
ゆくような。
あたらしくうまれかわったような。

ようなじゃなくて、生まれかわってるよ。
きっと。ニアロに行くといつもそう確信できる。

昔から喋りたいときに喋って、わたしも愛想笑いとか
じゃなくて、ちゃんと笑ってる。
今年は、マスク越しの笑顔だけれど。
リラックスっていうけれど、これって、もしかしたら
信頼だよね。って思う。

そのことばのなかには、リスペクトが含まれていて、
その専門のスキルなどに対して、ぜったいの信頼度が
濃い濃度でもって内包されているときに、リラックス
できるのかなって。

美容室からの帰り。なんとなく前をゆっくりと歩いてい
る人のもっていたデニムのトートバッグをみるともなく
みていた。

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かわいい書体の英文字で、ざっと読んでいたら

たった一度きりの人生はあまりにも短いんだよ。
世界はこんなにも広いのに。
だからあなたが、わらっていれば、
すべてうまくゆくよ

みたいなワードがいろんな書体で綴られていて。
ぜんぶは読めなかったけれど、それをみたときに、
なんだか、この数か月ぐらいのわたしのこころの
どこかに、まっすぐに響いてくることばで。

ぜんぜん笑えない日々もあったからこそ、いま笑っとこう
って思う。笑ったからうまくいくわけじゃないことは
わかっているけれど。
でも、その文字を目で追いながらあぁ、わかったって
思ったことは笑った後に、動き出せばいいんだよね、
ぽつりぽつりでいいからって。

<人生は短い>っていつかどこかで聞いたことある
デ・ジャヴュ感たっぷりなのに。

こうやって、出会い頭で出会うとちゃんと届きましたよ、
そのメッセージっていう気持ちになる。

トートバッグやTシャツの言葉って、いろいろだけど、
道行く誰かに宛てた言葉でもあるのかもしれない。

それと。髪を切るって、ひとにとって大事な車線変更の
ひとつなんだなと。特に、今年の今はそんな思いで、
いっぱいになったりして。

ジョンレノンじゃないけど ♪スターティングオーバーが、
さっきまで耳元で聞いていた、ハサミの音の代わりに、
耳のどこか奥の方で鳴っているそんなきぶん。


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