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LT会の自走と継続のコツを、エンジニア組織のMVPが語る

こんにちは、広報PRの三浦です。
バイセルのエンジニア組織、テクノロジー戦略本部(以下テック)では、四半期ごとに組織に貢献したMVPが選ばれます!
今回、2022年度第2四半期(4-6月)のMVPは、CTO室の渡邊直人さんが選出されました👏

テックのために採用業務からPMサポートまであらゆる面で奔走したことが選定理由とのことですが、その中でもLT会をはじめとする、インプット・アウトプットの取り組み改善についてお話いただきました。 「エンジニアの人数が増えてきた中で、活発に学び続ける組織を作りたい」という方の参考になれば嬉しいです!

渡邊直人(わたなべ・なおと)
テクノロジー戦略本部 CTO室
ソーシャルゲーム業界、ペット系スタートアップ、FinTech企業を経て、2021年12月バイセル入社。
趣味:息子との自撮り

◆組織の強みを伸ばすことから

ーーまずは、MVPの受賞おめでとうございます!率直な感想をお聞かせ頂けますか?

有難うございます!2つの意味でびっくりしました。
まずは僕自身がMVP候補者の調整役として、わざわざ各マネージャー陣と1on1で「どうですか?いい人いますか?」って声かけしてまわってたんですが、皆さん「いや〜いないですね〜」って反応されてたんです。なので最初に聞いた時は「MVPいたんだよかった〜」と思いました(笑)。

ーー誕生日の主役へのサプライズみたいですね(笑)

はい。あたたかい組織です。もうひとつは、僕が担当しているエンジニア組織づくりの活動がビジネスに直結しているかというと、正直まだ成果は見えにくいと思っています。それでも評価して頂けたというところは嬉しかったですし、働きぶりを見てくれているんだと感じました。

ーー以前のnoteでも「落ちてるボールを拾いに行く」とお話しされていましたが、受賞理由も採用活動の強化や評価制度の整備、新卒研修、開発PMサポートなど多岐にわたった活動が評価されたと伺っています。

組織づくりの大前提をお話しておくと、課題として「これだ!」というピンポイントなものは基本的にはありません。
採用も、研修も、本部内の勉強会も、それぞれ複数の課題を抱えていたり、課題同士が繋がっていたりするので、何かひとつをすればOKというケースは少ないです。

テックカンパニーとして組織を成長させるため、結果として多岐にわたって取り組むことになるんですが、大切にしていることは「いまある強みをより伸ばすところから」ということです。
そうして組織を見渡した時に、まず以前からきちんと運営できていてより良くできそうだったもののひとつが、LT(ライトニングトーク)会でした。

◆LT会のブラッシュアップの取り組み

ーーどういったところからブラッシュアップしたんでしょうか?

LT会はコロナ前からコミュニケーションの活性化を目的に、3〜5分程度で趣味でも何でも自由なテーマで発表する会として実施されていましたが、以下のような点が課題にあがっていました。

  • 挙手制で登壇者が集まりづらい

  • 発表内容のクオリティにばらつきがある

  • 登壇するメリットが明確でない

  • 外部での認知獲得には活かせていない

LT会をより良いものにするために、2段階に分けて施策を打ちました。

①目的を整理する

いきなり課題に向き合うのではなく、「そもそもなぜやるのか?」を考えます。
LT会の目的としては、アウトプットによって自分の理解を深めたり、仲間で学び合ったり、また将来的には社外勉強会ができるようになったり、カンファレンスで登壇できる人を増やしたり…そういった理想を考えて、目的を3つ定めました。

  • 準備〜発表を通じて、知識を確かなものにする(学習)

  • 技術や知見を発表することで発表者のパーソナリティを理解してもらう(社内でのコミュニケーション・知見共有)

  • 外部勉強会や大規模カンファレンスでの登壇の練習の場とする(社外でのプレゼンス向上)

②仕組みを作る

次に、設定した目的を達成できるように仕組みを整えていきます。先程あげた課題に対しても以下のような方針を打ち出しました。

  • 挙手制で登壇者が集まりづらい
    →1年以内に最低1回は登壇するようにするアナウンスをして、年間での登壇者のリストを先に作成する。

  • 発表内容のクオリティにばらつきがある
    →発表者ごとに運営チームのメンバーがサポーターとして担当につき、発表前から発表後までサポートする。

  • 登壇するメリットが明確でない
    →評価対象とする。(これには別途新評価制度の整備の取り組みも関係します)

  • 外部での認知獲得には活かせていない
    →テーマを絞り、エンジニアとして学びのある内容にする。資料も外部公開する。

外部にも出せるクオリティを目指すとなると、尺も3〜5分から15分ほどに伸びました。そこでLT会の名称も「BuySell Tech Talk(バイセルテックトーク)」へと変更して、再スタートを切りました。

ーーサポーター役は、どんな点でサポートするのでしょうか?

サポーターの業務は以下の通りです。

①テーマの壁打ちMTGの実施
発表者の業務内容や興味関心を元にネタのブレストを行い、誰に(Who)・なぜ(Why)・何を伝えるのか(What)・聞き手に取ってほしいアクション(How)を定めます。

②資料に対するFB
設定したメッセージが表現されているか、最初の受け手としてスライドの難しさなどをレビューします。
1スライド1メッセージになっているか、見やすいインデントになっているかなど。

③振り返りMTGの実施
参加者アンケートの結果を元に、発表者と発表内容や運営について1on1で振り返ります。

正直、サポーター制度を設けるかは悩みました。業務外で負担になるものとしてマイナスの影響が出る可能性もありました。
けれども、振り返りの際に運営チームのメンバーから「担当した発表者が良い発表をしてくれるとワクワクした」といった声があがったりと、チームとして人を支えることに魅力を感じる反応が見えたので、バイセルには合っていたなと感じています。

テックトーク中の様子。画面上にコメントが飛び交います。

◆仕組みを継続させるには?

ーー仕組みを整えた後、これを継続させていくことが一番難しいことかと思いますが、工夫されたことはありますか?

そうですね。重要だと思っているポイントは2つあって、まずは「自分がリーダーシップを発揮すること」です。

オペレーションやマニュアルを渡して「やってください」だけでは、実際なかなか動いてくれません。まずは自分がいちばんの熱量を持って、目的や大義をきちんと言語化して、意識してメンバーとすり合わせる必要があると思っています。
運営メンバーたちとは、1ヶ月くらいかけて「なぜ我々はこれをやるのか」「どうすれば成功と言えるのか」の議論を重ねて、全員が納得して進められる状態にしました。

ーー運営チームの目的が「毎月1本配信すること」や「毎月3人の登壇者を集めること」などでは持続可能じゃないということですね。

それはいちばん最悪なケースですね(笑)。
もう一つ工夫した点としては「フィードバックのサイクルを作る」ことです。

前述したように、現在は振り返りの材料がアンケートの回収・発表者とサポーターの反省会・運営メンバーの反省会と3つありますが、以前はアンケートを取っていませんでした。
良い点や改善点のフィードバックがあれば運営としても改良を重ねていけますし、登壇者としても参加者から「勉強になった」という声を可視化して得られるのはシンプルに嬉しいですし、得られるものも大きい状況になります。
何度も繰り返し発表者として参加してくれている人は、内容もスライドのクオリティもどんどん上がってきていて、フィードバックの効果が出てきているなと感じています。

ーーテックトーク、今後はどうしていきたいですか?

改善して進めてみたら、以前は登壇者の確保に苦戦していたのに、実際は皆さん発表できる内容を持っていることが見えてきました。組織の中でそういった知見が共有されるのはとても有意義だと思っています。
今後は当初の目標でもある外部発表の取り組みを強化したいですね。

テックの評価軸のひとつに「インターネットに貢献する」を新設したことに合わせて、テックトーク以外にもブログやラジオなどのインプット・アウトプットを行うワーキンググループ(WG)を4つ立ち上げました。
これらのWGを踏み台に、採用や開発の面でもより大きな成果が上がってくるといいなと思っています。

ーー今後もこういった取り組みが強化されていくんですね!

与えられている業務以外の活動も自分たちで主体的にコミットメントしていくことは、テックカンパニーには重要なポイントです。
こういう活動に興味のある方は、バイセルでも楽しく成長できるんじゃないかなと思うので、ぜひ一緒により良い組織にしていきましょう!


エンジニア組織やアウトプットの取り組みでなくとも、何かしら施策を整えて継続させるためには「大義」が効果を発揮するようです!
バイセルのエンジニア組織、これからより良く・より大きくなっていきます!
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