二郎系ラーメンの好きなポイントを再認識した

ご存知の通り、わたしは二郎系ラーメンが好きです。二郎系と書いてはいるけれど、基本的には本家二郎が好きです。

とはいえ、インスパイアの中にも好きな店舗はいくつかあります。だから、本家とかインスパイアとか関係なく、美味しそうな二郎系ラーメンがあればあまり選り好みせず食べてみたいなとは常日頃思っています。

例えば、山次郎は好きです。そもそも初めて食べた二郎系ラーメンがこれです。非乳化ながらシャープすぎないスープ、細めで食べやすい上に小麦粉の味がちゃんとする麺、テュルテュルの甘いアブラ、細めのもやし、生姜ダレ、お手頃価格、、、二郎系の導入としてはこの上ないスペックでした。何なら、このスペックがそのまま「わたしの好きな二郎」に反映されているような気すらします。

これは大学院の修了式の日に食べたやまじ。

山次郎はわたしが大学時代に住んでいた家のすぐ近くにあり、度々足を運んでいました。ニャンチュウに似た店員さんに認知されていて、「今日はマシマシじゃなくていいんですか？」なんて言われたこともありました。卒業シーズンには毎年写真を撮ってもらっていました。今はもうニャンチュウはいなくて、昔と味が変わってしまったなんていう話も聞きました。悲しい限りです。

九州にある二郎インスパイアチェーンの太一商店も、違うジャンルではありますが好きなお店です。麺はひばじのような味しみザクザク系、やさしめ乳化スープ、シャキシャキヤサイ。何より期間限定フレーバーが充実しており、担々麺風になったりカレーがかかっていたり、二郎系の体を保ちつつ新しい味と融合していてとても楽しめました。こんなものとも馴染めてしまうのか！という二郎系の懐の深さを感じさせました。インスパイアだとこういう遊びを楽しめるのも良いですね。本家にはない強みだと思いました。

「遊び」で言えば、やはり火の豚はハズせないインスパイアですよね。かつて本家二郎で修行したらしい店主が生み出す「本家二郎らしい二郎」に、中本を再現した麻婆豆腐がかかっている「フュージョン」というメニュー。ジロリアンが中本に行ったときに感じずにはいられない「この麻婆豆腐を二郎にかけたら絶対美味いだろうな…」という夢を叶えてくれるお店です。二郎部分単体だけ見ても、ムチムチ麺にカエシの効いた乳化スープと完成度が高い味をしているのに、麻婆豆腐をかけてもなお味が喧嘩せずまとまりのある味をしていてすごい。二郎のカエシと麻婆豆腐が合わさったら絶対くどいだろうに、このまとまりはどういうことなんだと頭が混乱した思い出があります。皆さんも是非この混乱を体感してみてください。

そんなこんなで、先日また別のインスパイア系を食べてみました。とても忙しそうな店内だったので完成度にブレがあるのは仕方ないよなと思いつつ啜ってみたそれは、物足りなさを禁じ得ない作品でした。そして、物足りないラーメンを食べて、改めて自分が二郎系に求めるポイントを再認識したのでした。

1. 味がする麺

やっぱり二郎系って、麺にスープの味がしみてナンボなんですよ。麺はムチムチ系でもザクザク系でもよくて、とにかくあの太麺に味がしみていてほしい。そして小麦粉の味がちゃんとしてほしい。小麦粉を練ったカタマリに、カエシの味がしみていてほしい。やっぱりラーメンの可食部の本体は麺だから。麺は大事なんですよ。わたしたちがすするのは麺なんですよ。

2. テュルテュルのアブラ

ブリブリのアブラなら、自分でも作れちゃうんですよね、ぶっちゃけ。豚角煮の脂身を細かくしたようなアブラなら自分でも作れてしまう。お店に食べに行くんだから、わたしはやっぱりお店ならではの火力で成し遂げたテュルテュルのアブラを食べたい。チャッチャしてごまかさないでほしい。ブリブリの背脂をガチガチの火力で煮込みまくって、テュルテュルにしてほしい。そしてそれをヤサイに絡めて食べたいんです。よろしくお願いします。

3. カラメ瓶

味がしない二郎ほどつらいものはないです…バカ濃い味は普通につらいですけどね。やはりアブラを増したりヤサイを増したりするものだから、それを受け止めるためにある程度味の濃さは必要だと思うのです。これまでは味の濃さに殺されることが多かったので、自らカラメコールはなかなかできなかったのですが、味の薄い二郎を食べてみて初めてそのしんどさを知りました。カウンターに置いてあるカラメ瓶って本当に有難い存在なんですね。ましてや魚粉とか唐辛子とかの味チェンアイテムなんて、菩薩ですよ菩薩。拝み倒しながら味チェンしようって思いました。

これに懲りずにこれからも二郎を食べていきたいです。やはり二郎を食べると生きる力が湧いてきますからね。

※ ヘッダーは自作二郎のアブラでした。

つづく