真に求められるソリューションとは
こんにちは。事業計画研究所です。
本日も「入門 起業の科学」田所雅之(日経BP社)の所感をレポートしていきます。
前回は、「課題(痛み)の検証」というテーマで話を進めていきました。
今回は、「ソリューションの検証」というテーマで話をしていきます。
ソリューションを探る
顧客の姿がはっきりとイメージすることができ、その人たちが抱えている課題(痛み)が存在することが検証できました。
ここからようやく解決策・ソリューションを磨き込む段階に入ります。
プロブレム・ソリューション・フィット
この段階での目指すべき目標は
「想定する課題と解決策が合致する状態」
であり、これをプロブレム・ソリューション・フィットと呼びます。
つまり、「自分達が考えている製品で顧客の抱える痛みは解消できるか」を検証するわけですね。
この検証には2つのステップが存在します。
ソリューションインタビュー
プロトタイプインタビュー
の2ステップです。
このうち、今回はソリューションインタビューについて話していきます。
ソリューションインタビュー
課題の検証から引き続き、インタビューが続きます。
顧客のことを第一に考える以上、顧客との対話に勝る検証方法はありません。
そのためにもエバンジェリストカスタマーの獲得はスタートアップにとって死活問題になるのです。
エバンジェリストカスタマーについてはこちら↓↓↓
ソリューションインタビューとは、具体的なものが全くない状態で、解決策のアイデアについて検証することです。
さまざまな検証項目が上がる中、最も重要な目的は、実装を考えている複数の機能のうち、「顧客にとって最も大事な機能はどれか?」という見極めを行うことにあります。
機能の見極め
一連のインタビューを終えたら、想定していた機能に優先度をつけましょう。
また、インタビューの中で発見した新たな機能も優先度をつけて、追加しましょう。
優先度は「必須」「あったらいい」「不要」ぐらいの気持ちで3段階に分けます。
このうち、プロトタイプを作るにあたって必要なのは「必須」の項目に入った機能のみです。
ここで難しいのは、「必須」と「あったらいいな」の線引きです。
多くのスタートアップはカスタマーが望むと考えられるすべての機能を実装しようとします。
これは典型的な失敗例で、「あったらいいな」の機能をすべて実装しようとすると、最も検証に力を入れるべき「必須」の機能が顧客に受け入れられているのか、判別しにくくなってしまいます。
まとめ
今回は「ソリューションの検証」というテーマで話をしてきました。
ある調査によると、成功したスタートアップと失敗したスタートアップが書いたプログラムの量を比較すると、失敗したスタートアップのほうが明らかに多い、というデータもあるそうです。
ほんとうに顧客が望んでいる部分を探り当てることが必要で、「あったらいな」という機能や自社が強みとしている機能といった部分を排斥して考えるという、またしても困難な検証をしなくてはなりません。
各フェーズにおいて、明確な目的をもった検証を繰り返すことが全体を通して大切なことと言えるのかもしれませんね。
次回は「プロトタイプの言語化」について話していきます。
次回作をお待ちください!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?