課題(痛み)の検証
こんにちは。事業計画研究所です。
本日も「入門 起業の科学」田所雅之(日経BP社)の所感をレポートしていきます。
前回は、「エバンジェリストカスタマー」というテーマで話を進めていきました。
今回は、「課題(痛み)の検証」というテーマで話をしていきます。
プロブレムインタビュー
前回の記事では、プロブレムインタビューをするため、適切な相手、エバンジェリストカスタマーを探す必要性について話しました。
今回は、プロブレムインタビューでやるべきことに焦点をあてて話していきたいと思います。
プロブレムインタビューでは、顧客のより深い本音を引き出すために、1対1のインタビューを行うべきとされています。
インタビューのポイント
インタビューでは、さまざまなことを聞き出し、自らのソリューションについて検証していきたいとこですが、やみくもに質問をしても相手は良い回答をしてくれません。
本書ではプロブレムインタビューの際に気をつけるべきことをいくつか具体的にあげていますが、その中から厳選した2点をお伝えしたいと思います。
相手をよく知る
相手のことをよく知らなければ、聞いた話をどう解釈すればよいかわかりません。
相手のことをよく知ることが重要になり、エバンジェリストカスタマーであるかの確認をする必要もあります。
質問をする際には、自分の思い込みをいったん捨てて、仮に自分のアイデアを否定されたとしても、素直な態度で話を聞く姿勢が大切です。
さらに、質問はオープン・クエスチョンで行うようにしましょう。
「こんなときはAしますか?」
という聞き方では、質問者の想定・バイアスが大きく作用します。
これはクローズド・クエスチョンという、回答者に「はい」か「いいえ」の答え方をさせる質問の形態です。
そうではなく、オープン・クエスチョンでは、
「こんな時はいつもどうしていますか?」
という、「はい」か「いいえ」で答えられない質問をしましょう。
「未来」ではなく「今」に注目する
「このサービスが出たら使いますか?」
という質問に対して、効果的な回答を行うことはとても難しいです。
自分の未来の行動を想定したうえで回答する必要があり、深く考えてくれる方は多くはないでしょう。
そんなときに効果的な質問の仕方は、
「この課題に対して現状どのように解決していますか?」
といった切り口のものです。
「今後どのようになる予定ですか?」
という質問よりも、
「今どうしていますか?」
という質問のほうが答えやすいと思いませんか?
ジョブシャドーイング
インタビュー以外にも顧客の実態を知る方法に、ジョブシャドーイングというものがあります。
これは顧客の特定の活動を近くで観察し、その行動と経験を記録していくものです。
ジョブシャドーイングのいいところは、顧客が何らかの問題に直面したらすぐに分かることです。
その場面にこそ、顧客の課題が潜んでいます。
まとめ
今回は「課題(痛み)の検証」というテーマで話をしてきました。
「顧客にニーズを聞けば、課題はすぐに見つかるだろう」
といった考えはあまく、どのように課題を浮き彫りにし、潜在的な課題をあぶりだすかを徹底的に考える必要性を改めて感じすことになったかと思います。
次回は「ソリューションインタビュー」についての話をしていきます。
次回作をお待ちください!
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