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「数字の隣」に必ずあるもの 〜数えることの本質〜 シンタロウのさんすう vol.5

シンタロウです。僕はネコです。ある理由で人間の皆さんに読んでもらうための連載をはじめました。その背景はぜひこちらで復習をお願いします^^


では本題に入るにゃ。

前回の内容を覚えていますか〜? 数えることの本質。たくさんの数を数えるのは大変。だから「箱」で考える。それが○進法と呼ばれる数え方の本質でした。現在の人間は10進法で数を数えていることも、10進法を○進法に変える方法も、前回の内容でバッチリでしょう。(だよね??)

ではここでひとつ問いを。

あなたの日常では、どんな「箱」を使って数を数えていますか? 出来るだけたくさん、書き出してみてください。はい、ではスタート!!

…はい、ありがとうございます。何個くらい書き出せましたか〜?


飲み物 1本で500ml

卵 6個で1パック

1学年は1年間

トラック1週は400メートル

新幹線「のぞみ」は東京・新大阪間で14,720円

・・・・・・・・・


いや〜 実にたくさんありますよね。 あらためて、人間は数を数えることがたくさんあるってことがわかります。で、ここからが本題。


12_ふむふむ(考える)


数字の隣には、何がありますか?


今からある質問をします。質問の意味がわからない方もいるかもしれません。

数字の隣には、何がありますか?

よーく、見てくださいね。ちょっと何言ってるかわからない? もう一度いいますよ。

数字の隣には、何がありますか??

 できればボクが答えるのではなく、あなたに気づいて欲しいなって思っています。もう一度、よく見てください。


飲み物 1本で500ml

卵 6個で1パック

1学年は1年間

トラック1週は400メートル

新幹線「のぞみ」は東京・新大阪間で14,720円


さあ、数字の隣には何がありますか? もう気づいてくれましたよね。


単位


はい。数字の隣には、必ず単位があるんです。当たり前じゃないかと思うかもしれません。そうですね。当たり前かもしれません。でも、この当たり前のことをあなたはちゃんと意識していますか?


6個=1パック

1学年=1年間

トラック1週=400メートル

東京→新大阪の移動1回=14,720円


同じ数でも、単位を変えれば違う表現ができるんです。これが数の面白さだとボクは思います。


「老後2,000万円足りない」をどう評価しましたか?


ちょっと前に、人間の世界では「今のままでは老後2,000万円足りない」という試算が話題になっていました。ボクは猫なので全く興味はありませんが、人間の皆さんはそんなに重要なことなんですかね??

2,000万円というのがどういう金額か、実はピンとこない人もいるはずです。一般的なサラリーマンの収入が500万円、そのうち1年間に50万円を貯金できるとします。すると2,000万円という金額は40年分の貯金額です。

2,000万円=4年分の収入=40年分の貯金額

4年分の収入と考えれば、「たいした金額じゃない」と思う人もいるかもしれません。でも40年分の貯金額と考えれば、「とても大きな金額」と思うかもしれません。同じ数でも、単位を変えれば違う表現ができる。その数が多いのか少ないのか。良いのか悪いのか。感覚としてわかるようにもなります。

人間の皆さんにぜひ知ってもらいたいのは、数の表現は自由だということです。かつての人間も、数えるルールなど存在しない中で自由に発想し、「数え方」を見出しました。現代の人間はその恩恵を受けています。せっかく与えてくれた先人の知恵を、もっと楽しく有効に使いたいものです。


数は、自由を教えてくれる


そういえば、前回の内容でご紹介したこれ。

21(10進法)= 25(8進法)

これもまさに、ある数を違う表現にしたって話。今回のお話で伝えたかったメッセージです。


数字の隣には、必ず単位がある。

単位を自由に変えれば、数の表現も同じだけ変わる。

数は、自由を教えてくれている。


あ、うちのご主人様が家に帰ってきた。数学者のお仕事って、大変なのかな。なんかお疲れのご様子・・・ 今日もボクが癒してあげなきゃ^^♪

では今日はこのへんで。

最後まで読んでくれてありがとにゃ。


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シンタロウ(猫・オス)

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人間に算学を教える猫・シンタロウ。なぜか日本語を喋ることができる。前世は商人として財を成し、晩年は教育者として算学を子どもたちに教えていた。そして現現代。猫として生を受けたシンタロウは現代の人間があまりに数字を苦手としていることに剛を煮やし、ブログなどで人間に算学を教え始める。飼い主である夫妻は夫が数学者・妻が投資家。日中はふたりとも外出が多く、自宅でひとりぼっち。暇つぶしで書き始めた「シンタロウのさんすう」は、数字に苦手意識を持つ大人や子供に数の大事さをどう教えようか悩むパパやママが“ムッツリ”読んでいるともっぱらの噂。

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