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「Eラーニング」を作成していて気づいた2つのこと

深沢真太郎のオリジナルプログラム「ビジネス数学アカデミア 」は6つのテーマで数字に強いロジカルパーソンを育成するコンテンツである。詳しくは私のWEBサイトを見ていただければと。(できればこの記事を最後まで読んでから_笑)


「体験」が価値のプログラム

リアルの場で行う、いわゆるオフラインの研修効果を100としたら、オンラインの研修効果は50くらい。そんな感覚を持っている。Mr.Childrenのライブを生で聴くのとDVDを観るのでは、得られるもの・残るものが感覚的に倍は違う。この感覚は人それぞれだろうが、「かなり違う」という点においては誰もが同意するところだろう。

ビジネス数学は学問ではない。リテラシー育成の教育だ。だから私が企業研修やビジネススクールの講義などでしていることは、皆さんが想像するかつての数学の授業とはまったく別次元のことだったりする。どう違うかはぜひ体験してほしいと思うが(笑)、簡単に申し上げると文字通り「体験」が価値になっているという点だ。

学校の数学は「理解」や「納得」がゴールだ。定義。論述。例題。解説。演習。これらを繰り返し、「理解」や「納得」ができればOK。

しかし私のビジネス数学はそうではない。「体験」することで、実際にその行為をビジネスの現場でもできるようになって帰ってもらわなければならない。

挨拶の大切さを教えることで、現場でも自然に挨拶できるようにさせる。
日常会話レベルの英語を学ばせ、現場でも自然に英会話ができるようにさせる。

そんなことと似ている。で、ここからが本題。

私のオリジナルプログラム「ビジネス数学アカデミア 」のオンライン版を作成している。いまこのような情勢であることはもちろん、今後は私が認定したビジネス数学インストラクターにもクイックに学んでいただき、現場での教育活動に活用して欲しいからだ。私のプログラムを使って認定インストラクターが勉強会を行う。私のプログラムを使って企業内で自主的に勉強会や研修会をする。そんな流れにしていきたいと思っているから。

オンラインプログラムはいわゆる「Eラーニング」にする。Zoomなどリアルタイムの会議ツールでやるのはあまり適さない。私のプログラムは板書やスライド、デリバリーする際の姿勢や身振りなども含めて「商品」になっているからだ。

Eラーニングのコンテンツを作っていて気づいたことがある。オフラインの研修でも同じではあるのだが、ちょっとだけ違うこと。より重要なこと。2つある。


① 受講者に預ける「問い」の質

オフラインの研修でも同じですが、やはり講師から投げかけられる問いが重要。特にEラーニングの方がより重要だなと感じる。

「なぜなのか、ちょっと考えてみてください」

「あなたの意見をまとめてください」

オフラインならこれでも成立することがある。場が盛り上がっていれば参加者は勝手に進める。講師がサボっても学びの場は(表面上)成立しているように見える。しかしオンラインだとそうはいかない。講師が預ける問いの質は極めて重要になる。

何を考えてもらうのか。何をディスカッションしてもらうのか。始点は? 終点は? 目的は? 意図は? 例えばどんなアウトプットを期待するのか? Eラーニングは実際に講師がその場にいない。受講者はひとり孤独で画面に向かい、自己の成長のために時間を割いているかもしれない。これは換言すれば、参加者はいくらでもサボれるということになる。「考えたフリ」「やったフリ」ができる。「体験」を提供する教育コンテンツにおいて、これは致命的なのだ(汗)。

いくらでもサボれる環境において、それでも自主的に「体験」をしようと思えるためには何がキーファクターになるか。講師から投げかけられる問いが上質であるか。なるほどそれなら考えてみよう、やってみようと思える問いかどうか。どう考えてもこれしかないのです。


②受講者を信じる

もっと本質的なこと。Eラーニングの方がより受講者を信じることが求められる。直接会えない相手に体験してもらうことを目的にする。最後は、受講者を信じるしかない。(ふた昔前くらいの)遠距離恋愛をするカップルは、直接会えない相手に自分を思い続けてもらうことを信じる。それと同じなのかもしれない。

そろそろまとめへ。


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Eラーニングを作成していて思ったこと

①と②を組み合わせてみる。

質の高い問いを投げかけ、あとは相手を信じる。

まさに教育者に必要なマインドだと気づく。そして実はEラーニングの方が、教育者として必要な資質がより強く求められていることに気づく。

熱量。空気。肌感覚。感動。オフラインで素晴らしい教育の場を作れる講師はたくさんいるだろう。私もそうでありたい。でも今回このEラーニングを作成していて思ったことがある。ひょっとすると、Eラーニングでも人に「体験」を提供し、気づきを与え、行動しようと思わせることができる講師・コンテンツが本物なのかもしれないなと。

もしこの記事を読んでいる教育者・研修講師がいたら、ぜひ自分のコンテンツのEラーニング作成をやってみてください。オンライン会議ツールやリアルタイム配信のオンラインセミナーではありません。参加者に対して一方通行でしか商品を届けることができない、Eラーニングの形です。自分の自力が試される、問われることがよくわかるはずです。仮にその作成したものを実際に活用しなかったとしても、きっと得られるものがあると思います。

どなたかのご参考になれば幸いです。


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最後までお読みいただきありがとうございました。
国内でただひとり、ビジネス数学教育家。ビジネスパーソンのための数学教育を提唱し企業人の育成に貢献。研修。講演。授業。面談。ゼミ。作家。講師育成。。。いろいろやっています。






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