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足し算  〜大人が四則演算を学び直す〜 シンタロウのさんすう vol.8

シンタロウです。僕はネコです。ある理由で人間の皆さんに読んでもらうための連載をはじめました。その背景はぜひこちらで復習をお願いします^^



では本題に入るにゃ。

さて、今回から4回に分けてあるテーマの「学び直し」をしましょう。そのあるテーマとは、四則演算です。

「は?」

そう思った方がほとんどだと思います。冗談ではありません。もう一度言います。

皆さん、四則演算を学び直しましょう。

おいおい何を言っているんだという感じかもしれません。もちろんボクはあなたが四則演算ができないと思っているわけではありません。では例えば、ボクの次の問いにあなたは答えることができるでしょうか?

なぜ、4種類なの?

いかがでしょう。なぜと言われても、、、、と思った方は、ぜひこのままお付き合いいただきたいと思っています。人間は特に何も考えることなく、当たり前のように四則演算をしています。当たり前すぎて、ちゃんと考えたことがない。そういうものを改めて、根本から学ぶ。それが大人の学び直しではないかとおもいます。


「足し算」ってなんだ?

数の重要な性質に「増える」があります。例えばあなたの年齢は1年ほどに1増えます。歩けば、歩数は増えます。生きていれば、知人が増えます。そう、人は生きていると、増えるから避けることができません。

生きること=増えること

そう言ってもいいかもしれません。あ、ちょっと深いこと言ったかも(笑)

想像できないかもしれませんが、もしあなたが人間で、かつ「足し算」を知らないとします。無茶苦茶かもしれませんが、黙ってお付き合いください。あなたは人間です。でも「足し算」を知らないんです。

先ほどお伝えしたように、生きることは増えることです。あなたは間違いなく生きています。だから「増える」という概念から避けることはできません。あなたが「数が増えること」をどう表現するか考えるのは極めて自然だと思いませんか。これが、ボクが「足し算」の話からスタートしている理由です。



どうしても「増える」を表現したかった

左足を前に出す。これを一歩と言います。人間は次に右足を前に出すでしょう。同じだけ前に進むわけですから、これも一歩と定義できます。進んだ距離が増えます。これが「増える」です。明らかに一歩と違うわけです。大きい数です。そこでこの大きい数を何らかの表現で定義する必要があります。

(一歩)の次に(一歩)で、まとめると、(ながーーい距離)

(一歩)=1 ですから、

(1)の次に(1)で、まとめると、(ながーーい距離)

そこでこう表現します。

(1)まとめる(1)→(ながーーい距離)と同じ

2つの数を使うことで、新しい数を作れる。いわゆる「計算」という方法を発見しました。革命です。いや、本当にこれは革命です。だって、いったんこの考え方を認めれば、こんな表現(計算)もできますよね。

(ながーーい距離)まとめる(1)→ (ながーーーい距離)と同じ
(ながーーーい距離)まとめる(ながーーーい距離) →(ながーーーーーーい距離)と同じ

・・・・・・・・・・・・・・

ほら、いくらでも「増える」を表現できちゃいます。すごい。

(一歩)の次に(一歩)前に進んだ時の距離を人間は(二歩)と表現することにしました。別に(二歩)という表現じゃなくてもいいんです。(ニホ)でも(アホ)でも(バカ)でも言い方は何でもよかった。でも数えやすいという理由で(一)に対して(二)になった。漢字を見ればわかりやすいですね。そして「まとめる」と「→」をこのように表現することにしました。

1+1=2

つまり、

+ : まとめる
= : 同じ

こうしてみると、足し算とはまとめる行為なんですね。そして計算で使う「=」とは、同じであることを意味するものなんです。



算数に記号を使う理由

加えてお伝えしたいのは、このような計算をする際に記号をルールとして決めておくことがとても便利だということです。表記が楽だからです。実際に比較してみましょう。

(1)まとめる(1)→(ながーーい距離)と同じ

(ながーーい距離)まとめる(1)→ (ながーーーい距離)と同じ

(ながーーーい距離)まとめる(ながーーーい距離) →(ながーーーーーーい距離)と同じ


1+1=2

2+1=3

3+3=6


ほらね。スッキリしてて見やすい。記号を決めておくって、数を扱うにあたりとても重要なことだったことがわかるでしょうか。

今回お伝えしたかったことは次の通りです。


生きること=増えること
だから人間はまず「足し算」が必要だった
足し算の本質は「まとめる行為」であること
記号を決めてしまうことがとても重要だった


最後にちょっとだけ考えてみて欲しいです。もしあなたがパパやママだとしたら、自分の子供に「足し算」をどう教えますか? 「1+1=2」という作業を機械的に教えることを指していません。足し算をするという行為はなぜ生まれたのか。なぜ必要なのか。それを大人の難しい言葉ではなく、子供が感覚でわかるように伝えることを指しています。ほら、意外と難しいことに気づくでしょ?

次回は「引き算」についてお話をしようと思います。ぜひ次回までに考えておいてください。「引き算」の本質ってなんだと思いますか。何も知らない子供に、どのように伝えますか。

08_YES(そうそう!)


今日は我が家の旦那様も奥様もお仕事がお休みみたい。リビングで仲良くご飯を食べています。仲良しでいいね〜^^ 

ボクもそろそろガールフレンドが欲しいかも・・・ なんて(恥)

では今日はこのへんで。

最後まで読んでくれてありがとにゃ。


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シンタロウ(猫・オス)

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人間に算学を教える猫・シンタロウ。なぜか日本語を喋ることができる。前世は商人として財を成し、晩年は教育者として算学を子どもたちに教えていた。そして現現代。猫として生を受けたシンタロウは現代の人間があまりに数字を苦手としていることに剛を煮やし、ブログなどで人間に算学を教え始める。飼い主である夫妻は夫が数学者・妻が投資家。日中はふたりとも外出が多く、自宅でひとりぼっち。暇つぶしで書き始めた「シンタロウのさんすう」は、数字に苦手意識を持つ大人や子供に数の大事さをどう教えようか悩むパパやママが“ムッツリ”読んでいるともっぱらの噂。

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