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リカレント教育。日本でもようやく使われるようになった言葉。

「へ?」という方はぜひこちらを読んでみてください。ほぼ理解できる良書です。


稼ぐ力をつける「リカレント教育」
誰にも頼れない時代に就職してから学び直すべき4つの力 
大前研一/プレジデント社


学生時代に勉強したことを糧に社会人生を過ごす。定年まで。


それが通用しない時代になったことは言うまでもありません。働きながら定期的に学び直したり、最新のナレッジをインプットしなければ稼ぎ続けることはできない。そんな時代です。「定年」なんて概念も無くなります。

そんな時代に、ビジネスパーソンはどう数学を学ぶのでしょう。もちろん私の答えは「ビジネス数学を学ぼう」です。しかしその考え方は少し変わってきているのが本音です。どう変わってきたのかをここから述べることにします。

いつも言うことは同じ。これは私のひとりごとです。もしご興味ある人はこのまま読み進めてください。そうでない人は遠慮なくここで離脱すべし。貴重な時間ですから。じゃーねー。


では本題。


前提として、私のビジネス数学はこれまで様々な企業の研修に採用され、ビジネススクールの講義にも使われている。私の少人数ゼミにお越しになるのは本気で学びたいと思っているビジネスパーソンが100%だ。

しかし私はそれを「美しい」と思っていなかった。私のしている教育活動は本来、企業に勤める管理職などが学ぶものではなく、もっと若いうちに、むしろ学生時代にしっかり学ぶべきものだと思っていたからだ。「おっさん」ではなく「ピチピチのヤング」が学ぶのが理想。私のビジネス数学を学べる人の年齢層をどんどん下げていきたい。それが教育の形として美しい。そう思っていた。まとめるとこうなる。


これまでビジネス数学はビジネスパーソンが学ぶものだった。
しかし、理想は学生時代に学べるようにしたい。


そこで気づく。この考え方は、「学生」と「社会人」を時系列で分けてしまってると。もちろん「学生」が前、「社会人」が後だ。でも時代は変わった。社会人になっても定期的に学ぶ環境が求められている。もしかしたら、私がすべきことはこうなのではないか。


これからもビジネス数学は、やはりビジネスパーソンが学ぶもの。


例えばビジネスパーソンが成長のために数学的思考を鍛えたいとする。その場を大学に求めたとする。しかし大学とはアカデミックな場。理論は学べる。学べるが、それまでだ。私がビジネス系の研修講師をしているという事実を割り引いたとしても、客観的にそう評価せざるを得ない。理由はシンプル。これまでの大学はアカデミックという言葉を大切にすることで、実務家の教員を積極的に活用してこなかったからだ。


いくら経営学に精通しているとしても、鉛筆1本売ったことのない人が本当に経営を教えられるのか。


そのような主旨の表現が前述の大前研一氏の著作の中にあった。その通りだなと思う。ビジネスパーソンが学ぶ場として、大学では限界があるのだ。誤解して欲しくないが、大学の存在を否定しているのではない。機能が違うというだけだ。


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ではビジネスパーソンはどこに学びの場を求めるのか。例えばグロービスや有名ビジネススクール。いいですね。本気で体系立てて学びたいなら、いい選択だと思う。でも「数字に対するリテラシーを鍛えたい」「数学的思考を身につけたい」といったピンポイントな課題についてはどうだろう。おそらく有名ビジネススクールではなく、そのスペシャリストがそのテーマに限定して開いた学び舎が最適ではないだろうか。そしてせっかく学ぶのなら、密に、深く、質の高い学びがいいに決まっている。これは数学に限らない。心理学だって、コーチング理論だって、ワインだって、同じだろう。

これが、私がビジネス数学アカデミアという少人数制ゼミを用意した理由。ビジネス数学とリカレント教育を求めるすべての人に使って欲しいプログラムだ。


数学とは、論理である。数学には(ある種の)正解がある。一方、人間は論理的ではない。だから現実世界のビジネスも論理的に進まない。だからビジネスには正解がないと言われる。お気づきでしょうか。真逆なのです。

そんな真逆の対象をいかに融合させ、心地よい着地点を作り、知識と実践の架け橋を作るか。これが私の活動の本質である。自分で言うのもアレだが、誰でもできることではありません。とても価値があるものだと思っている。だから時代の変化を読み違えてはいけないし、ビジネス数学を正しい位置においておくことが重要なのです。

正しい位置とはどこか。まだ仕事の「し」も知らない学生ではなく、現役ど真ん中のビジネスパーソンがいつでもそのテーマで学びに来れる環境を用意しておくことだ。100人も200人も集めて浅い話をする場ではなく、少人数でじっくり対話し、自分の血肉にできる場。


私のビジネス数学は、リカレント数学なのかもしれない。

私のビジネス数学は、論理的でない数学なのかもしれない。



おっと。面白いキーワードじゃないか。

そんなことはない? 

申し訳ない。ひとりごとです。


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最後までお読みいただきありがとうございました。
国内でただひとり、ビジネス数学教育家。ビジネスパーソンのための数学教育を提唱し企業人の育成に貢献。研修。講演。授業。面談。ゼミ。作家。講師育成。。。いろいろやっています。


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