買いだめ――不安の奴隷
小池都知事が、このままコロナウイルス感染が広まると首都封鎖をせざるを得ないとして、今週末の外出を控えるようにと記者会見で訴えていた。
危機感を訴えるのはよいが、それによって買いだめに走る消費者も出てきかねないのだから、買いだめを控えるようにとの明確な言及をしてほしかった。
外出を控えるといっても、花見など大勢人が集まる場所へ行くのは自粛してもらいたいが、近所のスーパーやコンビニへ買い物に行くぐらいのことまでやめてくれというわけでもないだろう。
不安に駆られて買いだめに走る人がまた現れるだろうと思ったら案の定そうだった。
スーパーを訪れている人が普段より多く見られたし、パンパンになったレジ袋を4~6個、自転車にぶら下げながら、フラフラと走っている主婦らしきオバサンを見かけた。
コロナウイルスは無論危険だが、こういう見境のない行動に走ってしまう人間も危うい。
日常に潜む危険はウイルスに限った話でなく、交通事故や窃盗などさまざまある。
不安に駆られて過剰な行動に走り、パニック状態に陥った人間がとんでもない人災を引き起こす可能性もある。
コロナウイルスだけでなく、このようなリスクとも向き合い闘わなければならないんだな。
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