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DXとマーケティングその31:DX戦略とマーケティング戦略

分析屋の下滝です。

DX(デジタルトランスフォーメーション)とマーケティングとの関係を考えてくシリーズの31回目です。

今回は、前回から引き続き、DX関連書籍の一つである『DXナビゲーター』をもとに、マーケティングとの関係を分析していきます。

これまでの記事

第1回はこちら。経産省のDXの定義とマーケティングとの関係について考察しました。
第2回はこちら。『DX実行戦略』におけるDXの定義とマーケティングとの関係について考察しました。
第3回はこちら。「無料/超低価格」のビジネスモデルを分析しました。
第4回はこちら。「購入者集約」のビジネスモデルを分析しました。
第5回はこちら。「価格透明性」のビジネスモデルを分析しました。
第6回はこちら。「リバースオークション」のビジネスモデルを分析しました。
第7回はこちら。ここまでの記事をまとめました。
第8回はこちら。「従量課金制」のビジネスモデルを分析しました。
第9回はこちら。『マーケティング大原則』という書籍におけるマーケティング定義を確認しました。
第10回はこちら。『マーケティング大原則』という書籍で紹介させている「戦略的コンセプト」をDXの視点から関係性を見ました。
第11回はこちら。DXの実行プロセスとマーケティングのマネジメントプロセスの関係性を見ました。
第12回はこちら。DXの実行プロセスとマーケティングのプランニングプロセスの関係性を見ました。

DXと経営篇
第14回はこちら。DXと経営との関係付けの準備を行いました。
第15回はこちら。DXと事業の定義がどのように関係するのかをみました。
第16回はこちら。DXと「われわれの事業は何になるか」と「われわれの事業は何であるべきか」がどのように関係するのかをみました。
第17回はこちら。DXの背景を整理しました。
第18回はこちら。DXの背景と「顧客は誰か」との関係を整理しました。
第19回はこちら。DXの背景と「顧客はどこにいるか」との関係を整理しました。
第20回はこちら。DXの背景と「顧客は何を買うのか」との関係を整理しました。

デザインドフォー・デジタル篇
第13回はこちら。『デザインドフォー・デジタル』というDXの書籍をもとにDXとマーケティングの関係をみました。
第21回はこちら。シェアード・カスタマーインサイトとマーケティングの関係を指摘しました。
第22回はこちら。シェアード・カスタマーインサイトとマーケティングでの新製品開発との関係を整理しました。
第23回はこちら。シェアード・カスタマーインサイトとマーケティングでのカスタマーインサイトとの関係を整理しました。
第24回はこちら。シェアード・カスタマーインサイトとマーケティングでのカスタマーインサイトチームとの関係を整理しました。
第25回はこちら。シェアード・カスタマーインサイトとマーケティングでのマーケティング情報システムとの関係を整理しました。
第26回はこちら。シェアード・カスタマーインサイトとマーケティングでのマーケティング情報システムでの情報ニーズの評価との関係を整理しました。
第27回はこちら。シェアード・カスタマーインサイトとマーケティングでのマーケティング情報システムでの社内データと社外データとの関係を整理しました。
第28回はこちら。シェアード・カスタマーインサイトとマーケティングにおけるマーケティング情報システムでのマーケティング・リサーチとの関係を整理しました。
第29回はこちら。シェアード・カスタマーインサイトとマーケティングにおけるマーケティング情報システムでの情報の分析と利用との関係を整理しました。

DXナビゲーター篇
第30回はこちら。『DXナビゲーター』というDXの書籍をもとにDXとマーケティングの関係をみました。

今回の内容

具体的には、今回は、戦略をテーマに考えてみます。以下の両者の戦略の関係を考えていきます。
・『DXナビゲーター』でのDXの戦略
・マーケティングでのマーケティング戦略

どちらも「戦略」という言葉を扱いますが、どのような関係になるのでしょうか? たとえば、次のような疑問が浮かびます。
・「DXでの戦略」の中に、「マーケティング戦略」が含まれるのでしょうか? あるいは、逆に、「マーケティング戦略」の中に「DXでの戦略」が含まれるのでしょうか?
・「DXでの戦略」内における「マーケティング戦略」は、「DXでの戦略」内ではない場合と比べて、特別な取り組みが生じるのでしょうか? あるいは逆の、「マーケティング戦略」内における「DXでの戦略」は、「マーケティング戦略」内ではない場合と比べて、特別な取り組みが生じるのでしょうか?

以降の節では、以下を議論します。
1.『DXナビゲーター』でのDXの定義を確認します。
2.DXの取り組みにおける戦略の位置づけを見ます。
3.マーケティングにおけるマーケティング戦略を確認します。
4.DXでの戦略とマーケティング戦略との間の関係を考察します。

DXナビゲーターにおけるDXとは

前回の記事では、『DXナビゲーター』でのDXの定義を確認しました。大枠の確認だけであったので、詳細は見ていきませんでしたが、理解を深めるためにも、前回よりももう少しだけ詳細を見ていきたいと思います。

『DXナビゲーター』でのDXとは、以下の2つを同時に並行して行うことであるとされます。
1.既存の中核事業のデジタル化
2.新たなデジタル事業の創出(立ち上げ)

前回の記事で見たように次の図で整理しました。

また、『DXナビゲーター』では、これら2つをそれぞれ、S1曲線とS2曲線として次の図で示されています(p.21より)。

『DXナビゲーター』では、S1曲線の事業を維持しながら、S2曲線の新たな事業を立ち上げる、さらには2つの曲線の相互作用を管理する方法が解説されています。

そして『DXナビゲーター』では、このDXの取り組みを説明する枠組みとして、Why、What、How、Whereという4つの視点での整理を行っています。
・Why:なぜ行動するのか?
・What:何をするのか?
・How:どのように実現するのか?
・Where:どこで結果を見るか?

前回の記事では、次の図のように整理しました。

次節では、Whyの視点から、なぜS1とS2の同時の取り組みが必要なのかを見ます。

なぜS1とS2の同時の取り組みが必要なのか

『DXナビゲーター』では、従来型の企業が変革の必要性を感じて行動を起こした理由が以下のように整理されています。これは100回以上の取材調査により得られたもののようです。

・新しい競合相手による脅威
・既存の競合相手による脅威
・業界や顧客のトレンドの変化、新たなトレンド発生
・既存の中核事業を改善し、デジタルで拡張する機会(S1曲線)
・新規(デジタル)事業を立ち上げる機会と新たな成長機会(S2曲線)

詳細は次回以降で見ていきたいと思います。

DXにおける戦略

DXの戦略に対応する視点は、Whatになります。Whatの大枠は、次のようなステップで説明されています。
1.戦略的な目標を設定する。
2.戦略を支える適切なビジネスモデルをつくる。
3.各種プロジェクトを可視化して、全体像をつかみ優先づけの指針にする。

ステップ1では、次のような成果物が作られます。
1.S1の戦略
2.S2の戦略
3.S1とS2をうまく連携させるような包括的な計画

では、以下では、ステップ1を詳細に見ながら、戦略というテーマを中心として、どのような要素が指摘されており、それらの要素がどのような関係性になっているのかを詳しく見ていきます。

What章の冒頭で次の概要が説明されています。

この章では、次の3種類の要素を含んだ戦略を立てる方法を説明する。(a)デジタル化で主力製品の競争優位性を防衛し、強化することに主眼を置いた中核事業の戦略(b)さらなる成長を生み出す新規(デジタル)事業の戦略(c)この2つを結束させる計画だ。また、新規ビジネスモデルの創出方法と、戦略からビジネスモデルを導き出すための戦略施策のポートフォリオを変革メンバーが活用する方法についても解説しよう(図2.1)。 

『DXナビゲーター』,フランケンバーガーら、p.64

この説明をもとに、戦略に関わる箇所を次の図のように整理しました。

説明では「3種類の要素を含んだ戦略」とあるので、合計4つの成果物があるように読めますが、以下では次のようにも書かれていますので、ここでは3つであると解釈しました。

What(何をするのか?):中核事業の戦略、破壊的な新規(デジタル)事業の戦略、そしてこの2つを融合させて相互作用を適切に管理する計画の策定方法を説明する。また、価値創出と収益化の新しい方法を軸にしてビジネスモデルを開発する手順を示す。この新しいビジネスモデルは、戦略を実現させ、戦略から具体的なビジネスモデルへと会社を導くものにするべきだ。

『DXナビゲーター』,フランケンバーガーら、p.31

続けます。

次に出てくる要素は、「デジタル戦略」と「ビジネスモデル」、そして、これらの関係です。

デジタル戦略とそれを支える適切なビジネスモデルを策定する際にぶつかる難題は、どのように必要資金を賄うかの議論だ。(後略)

『DXナビゲーター』,フランケンバーガーら、pp.64-65

すでに述べた3つの成果物との関係は、この時点では明確ではないと思えましたので、分けて図示しました。

3つの成果物(戦略2つと計画1つ)に関しては、次のようにも表現されています。

DXの戦略策定がこれほど難しいのは、1つではなく3つの側面を考慮した戦略を考え出す必要があるからだ。
1 中核事業(S1曲線)の主要プロセスをデジタル化するための堅実な戦略が必要である。
2 中核事業とはまったく異なることも多い新規(デジタル)事業(S2曲線)を立ち上げるための戦略が必要である。
3 中核事業と新規(デジタル)事業との相互連携の可能性を検討し、計画する必要がある。

『DXナビゲーター』,フランケンバーガーら、p.65

ところで『DXナビゲーター』では「戦略」という言葉をどのような意味で使っているのでしょうか。次のように説明されています。

「戦略」、なかでも「デジタル戦略」という言葉は、近年とても頻繁に使われるようになった。デジタルマーケティング戦略から企業戦略まで、最近は何にでも「戦略」がつく。本書における「デジタル戦略」は、成熟企業がS1曲線、S2曲線それぞれのデジタル化活動の舵をとるために立案、実行するべき計画のことだ。この計画とは、凝り固まったトップダウンの戦略策定・実行プロセスではない。詳細は以降で説明するが、経営陣のみならずマネージャー層や従業員も関与させる必要のある、全社的な計画なのだ。
 戦略とは、一般的には、組織が目標を達成するために行動を記した計画といえる。(後略)

『DXナビゲーター』,フランケンバーガーら、p.66

ここからは、「デジタル戦略」とは、以下であるとされています。
・計画である(計画の一種である)
・全社的な計画である
・成熟企業がS1曲線、S2曲線それぞれのデジタル化活動の舵をとるために立案、実行するべき計画である

3つ目の項目は、S1曲線の戦略、S2曲線の戦略とどうか関わるのかは不明瞭と思えました。

そして「戦略」とは一般的に次のような要素で構成される計画とされています。
・組織
・目標
・行動

「デジタル戦略」の要素を中心に、次の図として整理しました。

次に、戦略と関係する要素として、「ビジョン」が議論されています。後にマーケティング戦略を議論する際に、ミッションや目的、目標といった戦略を決める前に定義される要素出てきますので、DXでの戦略でも似たような用語としてのビジョンの位置づけを確認しておきます。

自社の現状を把握できたら、次はこれからどこへ向かうのかを明らかにする番だ。どこへ向かいたいか、と言ったほうがよいかもしれない。自社を最終的にどのような状態にしたいのかを表す、野心的だが実現可能なビジョンを設定する。つまり、ビジョンや抱負は、戦略を実行して行き着く最終結果と考えることができる。ここで大切な助言を1つ。企業の軸としてすでに定義し、これまでの活動の指針としてきた全社的なビジョンや価値観を変える必要はない(文化の章[Chapter 8]で詳しく説明する)。大切に築き上げてきた価値観や基本理念を捨てるのではなく、そこにデジタル面のビジョンと抱負を追加する。変革失敗の理由として多いのは、デジタル戦略が野心的すぎることよりも、控えめすぎることだ。

『DXナビゲーター』,フランケンバーガーら、p.68

ここでは、「ビジョン」や「抱負」は、「戦略を実行して行き着く最終結果」とされています。また、ここでの戦略は、「デジタル戦略」のことのようです。

次の図として整理しました。「ビジョン(抱負)」の要素を追加しました。

続いて、企業がすでに定義している既存の戦略との関係から、これまで見てきたものとの関係を見てみます。

(前略)企業は決断力を持って、そして先を見越して、両S字曲線に並行して取り組む必要がある。では、これが既存の戦略にどう影響し、新しい戦略はいつ追加すればよいのだろうか? 次の3つが鍵となる。
1 収穫事業のデジタル化(S1曲線)で最大の成果を得るには、中核事業の既存戦略の見直しを行い、必要に応じて修正する必要がある。
2 新規(デジタル)事業立ち上げの指針をつくるには、既存の戦略を拡張して、新規(デジタル)事業向けの戦略を組み入れる必要がある。結果的に、成熟企業は2本のS字曲線を包含する広範な戦略を持つことになる。
3 両S字曲線のデジタルプロジェクトを支えるために、両S字曲線の戦略を連携させ溝を埋める役割を果たす包括的な戦略を新たに立てる必要がある(包括的デジタル戦略)。
3つの戦略について、もっと少し詳しく見ていこう。

『DXナビゲーター』,フランケンバーガーら、p.70

ここでは、3つの戦略があると書かれています。恐らく、ここまでで見てきた以下の3つの成果物のことだと思われます。
1.中核事業の戦略
2.新規デジタル事業の戦略
3.包括的デジタル戦略

1に関してはそのままの解釈ができそうです。

2に関しては、迷いました。「成熟企業は2本のS字曲線を包含する広範な戦略を持つことになる。」との記述が3のことかどうかが明確ではないためです。しかし、恐らく、3のことだではないかと解釈しました。

3に関しては、これまで「中核事業と新規(デジタル)事業との相互連携の可能性を検討し、計画する」とのように書かれてきたもののことと解釈しました。また、「包括的」と表現されている「デジタル戦略」は、「全社的な計画」として表現されていた「デジタル戦略」のことであると解釈しました。

最終的に、次の図として整理しました。

まとめ

ここまでで、以下のwhatのステップでの1つ目を見てきました。

1.戦略的な目標を設定する
2.戦略を支える適切なビジネスモデルをつくる
3.各種プロジェクトを可視化して、全体像をつかみ優先づけの指針にする

1に関しては、概要を確認しました。しかし、各戦略の詳細についての議論はまだでした。今後の記事で議論していきます。

2と3に関しては、必要に応じて今後の記事で議論していきます。今回の記事では、以降ではマーケティングにおける戦略を見ていきます。

マーケティングにおける戦略

ここからは、マーケティングにおける戦略について見ていきます。『コトラー、アームストロング、恩藏のマーケティング原理』では、2章「企業とマーケティング戦略」において、戦略に関わる部分が議論されています。

全社レベルの戦略を策定する際には、まず企業全体としてのミッションを定義しなくてはならない(次項の図2.1参照)。次に、そのミッションを達成するために目的と目標を設定する。続いて、自社にはどのような事業および製品ポートフォリオが最適か、おのおのにどの程度の力を入れるべきかについて、企業の本部が決定を下す。その上で、全社の目標を達成するための戦略を今度はマーケティングなどの部門ごとに策定する。こうして事業単位、製品、市場レベルごとのマーケティング戦略計画が完成する。

『コトラー、アームストロング、恩藏のマーケティング原理』,コトラーら, pp.33-34

図2.1は次の図です。戦略計画策定のステップとされています。

図で示しているように、次のような流れであるとされます。
1.企業ミッションの定義
2.企業の目的と目標の設定
3.事業ポートフォリオの設計
4.マーケティング戦略など機能戦略の策定

ここで1~3までは企業レベルでの行為とされます。4は、事業単位や、製品、市場レベルでの行為とされています。

4の時点で、マーケティング戦略という言葉が出てきます。

また、4のマーケティング戦略は、1~3に従うとされます。つまり、1~3が4へのインプットとなります。

以降の節では、1~4のステップを順に見ていきます。

ミッション

まずはミッションから見ていきます。DXでの要素としては「ビジョン」が近いと思いますので、「ビジョン」との違いに着目したいと思います。

組織が存在するのは何かを達成するためであり、その目的は明文化されていなくてはならない。揺らぐことのないミッションの定義は、自らに対して次のように問いかけることから始まる。我々の事業は何か、顧客は誰なのか、顧客にとっての価値は何なのか、我々の事業はどうあるべきなのか。簡単そうに聞こえるが、これほど回答に窮する問いはない。成功を収めている企業は絶えずこれらを自らに問いかけ、考え抜いた上で適切な答えを導き出している。
 これらの問いに答えるものとして、多くの組織が正式なミッション・ステートメントを作成している。ミッション・ステートメントとは、自らを取り巻く環境の中で何を実現したいのか、組織としての目標を表明したものである。明確なミッション・ステートメントは、組織の構成員を導く「見えざる手」としての役割を果たす。

『コトラー、アームストロング、恩藏のマーケティング原理』,コトラーら, p.34

なお、「組織としての目標を表明したもの」この「目標」は原文では「purpose」です。

ミッションの具体例としては、以下があげられています(p.35より)。
・マクドナルド:お客様のお気に入りの食事の場とスタイルであり続けること
・レブロン:我々はライフスタイルと自己表現、成功と地位、思い出、希望、夢を販売する。
・味の素:わたしたちは地球的な視野にたち、"食"と"健康"そして、"いのち"のために働き、明日のよりよい生活に貢献します。
・ニトリ:ロマン:欧米並みの住まいの豊かさを、日本の、そして世界の人々に提供する
・リッツ・カールトン・ホテル&リゾート:我々リッツ・カールトンならではの経験を創造するそれは感覚を刺激し、幸福感をしみ込ませ、ゲストが自分でも気づいていなかった願いや要求までも満たすものである。

目的と目標

続いて、ステップ2の目的と目標の定義です。ミッションが目標(purpose)であったので、矛盾しているように読めるかもしれません。目的と目標は、原文では、それぞれ、objectiveとgoalです。

マネジメントの各段階で、企業ミッションは達成を支援するための詳細な企業目的や企業目標へと変換される。そして、マネジャーは目標達成の責任も負うことになる。消臭力、消臭ポット、脱臭炭など、消臭芳香剤を製造しているエステーを例に見てみよう。エステーは防虫剤のムシューダやネオパラエース、除湿剤のドライペット、家庭用手袋のファミリー、さらには使い捨てカイロのサーモケアにいたるまで、多様な製品を提供しているが、これらはすべて「世の中のより多くの生活者にエステーの製品を使用していただき、生活環境を豊かにすること!」とう趣旨のメッセージのもとにまとまっている。
 このメッセージ、つまり会社のミッションを達成するために「安全、安心、エコをキーワードにもう一度新しいお客様を創造する」という企業目的に具体化され、さらにこの企業目的を達成するために「付加価値の高い製品を開発する」という企業目標が設定される。マーケティングの戦略やプログラムは、この企業目標を達成するものとして策定されなくとはならない。(後略)

『コトラー、アームストロング、恩藏のマーケティング原理』,コトラーら, pp.35-36

例であげられているエステーでの「ミッション」、「目的」、「目標」は次のようなものです。
・ミッション:世の中のより多くの生活者にエステーの製品を使用していただき、生活環境を豊かにすること!
・目的:安全、安心、エコをキーワードにもう一度新しいお客様を創造する
・目標:付加価値の高い製品を開発する

ここでは、企業目的や企業目標の具体的な定義はされていません。代わりに、ミッション、目的、目標の間の関係から、例を通じて説明されています。

これらの関係性は、「目的」は「ミッション」を達成するために具体化される。「目標」は「目的」を達成するために設定される、というもののようです。

事業ポートフォリオ

続いて、ステップ3の事業ポートフォリオです。

経営陣が次に取り組むべき作業は、企業のミッション・ステートメントと目的・目標に従って、企業を構成する事業と製品のポートフォリオを設計することである。最良の事業ポートフォリオとは、市場の機会に自らの強みや弱みをうまく適合させたものである。事業ポートフォリオは2段階で立案される。まず第1ステップとして現在の事業ポートフォリオを分析し、どの事業への投資を増やし、どれを減らし、どれを打ち切るかを決定する。そして第2ステップとして成長・縮小戦略を策定し、将来の事業ポートフォリオを形成する。

『コトラー、アームストロング、恩藏のマーケティング原理』,コトラーら, p.36

事業ポートフォリオの定義は、すこし読み取りにくいかもしれません。事業ポートフォリオとは、企業を構成する、事業と製品を集めたもの(collection)、とされています。

事業ポートフォリオの詳細は長くなるので、次回で議論したいと思います。ここの議論なしに進めると、次のステップ4のマーケティング戦略の議論が弱くなるかもしれませんが、いったん、進めてみます。

マーケティング戦略とは

同書では、マーケティング戦略を次のように定義しています。

マーケティング戦略では、企業全体のミッションと目的が明確化される。図2.4は、顧客主導型マーケティング戦略をまとめたものである。
 中心に据えられているのは顧客である。顧客のために価値を創造し、収益性の高い顧客リレーションシップを構築することが目標となる。次にくるのがマーケティング戦略であり、どの顧客を対象として(市場細分化とターゲティング)、どのようにするのか(差別化とポジショニング)を決定する。市場全体を把握した上で小さなセグメントに分割し、その中から最も有望なセグメントを選定して、そのセグメントで顧客対応と顧客満足に取り組むのである。
 続いてマーケティング戦略に従い、自社のコントロール化にある要素、すなわち製品、価格、流通、プロモーション(4つのP)を組み合わせて、目標を達成する仕組みを設計する(マーケティング・ミックス)。そして、最適なマーケティング戦略およびマーケティング・ミックスを見つけるために、企業はマーケティングの分析、計画、実行、コントロールを行う。

『コトラー、アームストロング、恩藏のマーケティング原理』,コトラーら, pp.46-47

最初の段落は少し議論が必要かもしれません。
・1つ目として、原著では、「マーケティング戦略」にあたる箇所は、「strategic plan(戦略計画)」だと思われます。
・2つ目として、「顧客主導型マーケティング戦略をまとめたもの」とありますが、原著では、「マーケティングの役割」を表す図だとされています。そして、この図は、「顧客主導型マーケティング戦略とマーケティング・ミックスの管理に伴う主要な活動」だと書かれています。

図2.4は次のような図です。

『コトラー、アームストロング、恩藏のマーケティング原理』の図2.4より

引用で説明されているように、図の中心にあるのは顧客に関わるものです。この顧客の次が「マーケティング戦略」だとされています。このマーケティング戦略とは、市場細分化、ターゲティング、差別化、ポジショニングを行うことだとされます。

マーケティング戦略の次にあるのが4Pだとされています。「マーケティング戦略に従い」とあるので、市場細分化、ターゲティング、差別化、ポジショニングを行うことがマーケティング戦略であると確認できます。

ここでの「マーケティング戦略」とはより限定的には「顧客主導型マーケティング戦略」のことのようです。これは以下の図でのステップ2にあたります。この図は、マーケティングプロセスを示しています。

『コトラー、アームストロング、恩藏のマーケティング原理』の図1.1より

図で示しているように、次のマーケティングのプロセスは以下のステップからなるとされます。
ステップ1:顧客ニーズの理解
・ステップ2:顧客主導型マーケティング戦略の設計
・ステップ3:マーケティング計画の設計
・ステップ4:顧客リレーションシップの構築
・ステップ5:顧客からの価値の獲得

図2.4に戻ります。マーケティング戦略と、それに続く4Pの詳細に関しては省略します。

4Pの次にあるマーケティングの分析、計画、実行、コントロールに関しては触れておきます。次のように説明されています。

企業はマーケティングのプロセスにおいて、マネジメントにも留意しなくてはならない。それには、(図2.6に示した)4つのマーケティング・マネジメント機能、すなわち分析、計画、実行、コントロールが含まれる。企業はまず、マーケティング分析を行い、その他のマーケティング活動に必要な情報と評価を入手する。そして全社的な戦略計画を立て、それを部門、製品、ブランドおのおののマーケティング計画やその他の計画への落とし込む。次に、その計画を実行に移す。コントロールでは、マーケティング活動の成果を測定・評価し、必要に応じて修正措置をとる。そして必要に応じて、再び分析が実施されるのである。

『コトラー、アームストロング、恩藏のマーケティング原理』,コトラーら, p.52

図2.6は次の図です。

この図からは、マーケティング戦略に関わる箇所は、マーケティング・マネジメントプロセスに含まれており、その中での「計画」に対応しそうです。

また、上記に図とマーケティングプロセスとの関係はどうでしょうか。本書では、明確には書かれていないように読めましたが、次のように解釈しました。以下のずい示すように、マーケティングプロセスでのステップ2と3が、「計画」に含まれるという理解です。また、計画の中での「マーケティング戦略など機能戦略の策定」に対応しそうです。

DX戦略とマーケティング戦略

ここまでの議論ともとに、DXでの戦略とマーケティングでの戦略との関係を考察します。

DXでの戦略に関わる要素は、次の図にまとめました。

whatで行うプロセスも同時に図示すると次のようになります。

『DXナビゲーター』における戦略の位置づけは、「中核事業の戦略」、「新規デジタル事業の戦略」、この2つの戦略を連携させる「(包括的な)デジタル戦略」の3つを策定するということ、捉えられそうです。

一方で、マーケティング戦略とは、市場細分化、ターゲティング、差別化、ポジショニングを行うことでした。マーケティング戦略は、他のプロセスでの一部となります。

これらの図からは、DX領域とマーケティング領域ともに、大きなプロセスの一部が戦略に関わるプロセスだと言えそうです。

では、どこまでのプロセスの範囲をもとに、DX領域とマーケティング領域の関係性を見て行けばよいでしょうか。

以下の図では、わかりやすように『DXナビゲーター』でのwhatでのプロセスと、マーケティング領域での各種プロセスの両方を載せています。

今後行っていくこととしては、DX領域での特にWhatのプロセスの対象範囲と、マーケティング領域でのプロセスの対象範囲を意識しながら、関係性を分析していくことがあります。つまり、両領域でのプロセスがどのように統合化・統一化できるのかという視点です。

マーケティング領域の対象範囲は、マーケティングマネジメントの枠組みが、一番大きな範囲を決めているように思えました。とはいえ、マーケティングプロセスの各ステップが、マーケティングマネジメントの枠組み内に含まれるかどうかはもう少し理解しないと分かりません。

上記の図をもとに、仮として、両領域の関係を分析する範囲を定めたとします。この関係に関して、いくつかの疑問を挙げてみます。

1.以下はどのような関係になるのか。
 ・DX領域:「ビジョン」
 ・マーケティング領域:「ミッション」「目的」「目標」

2.以下はどのような関係になるのか。これは本記事の冒頭で投げかけた疑問でした。
 ・DX領域:「DXでの戦略」
 ・マーケティング領域:「マーケティング戦略」
 2.1.どちらがどちらに含まれるのか:
  ・DXでの戦略」の中に「マーケティング戦略」が含まれるのか
  ・あるいは逆の、「マーケティング戦略」の中に「DXでの戦略」が含まれるのかどうか。
 2.2.どちらかに含まれることで、何か特別な取り組みが生じるのかどうか:
  ・「DXでの戦略」内における「マーケティング戦略」は、「DXでの戦略」内ではない場合と比べて、特別な取り組みが生じるのかどうか。
  ・あるいは逆の、「マーケティング戦略」内における「DXでの戦略」は、「マーケティング戦略」内ではない場合と比べて、特別な取り組みが生じるのかどうか。

3.以下はどのような関係になるのか。
 ・DX領域:「DXでの戦略」
 ・マーケティング領域:「マーケティングマネジメント」

以降の節では、これらの疑問に関して議論します。

ビジョン、ミッション、目的、目標

DX領域では、「ビジョン」が、マーケティング領域では、「ミッション」、「目的」、「目標」という似た概念が出てきました。

「ビジョン」は、戦略との関係で議論されていました。「戦略を実行して行き着く最終的な結果」をビジョンと呼んでいました。

このビジョンの捉え方は、Stuart CrainerとDes DearloveらのIn search of strategyという記事を元にしているようです(PDF)。

一方で、「ミッション」とは、「組織としての目標(purpose)を表明したもの」とされていました。

また、ミッションや目的、目標は、大きなプロセスの部分でした。「事業ポートフォリオの設計」というステップを挟みますが、このステップの次は、戦略に関わるものです。

これらだけの情報から何らかの結論を導くのは難しいかもしれません。理由だけ挙げておきたいと思います。スタートポイントとしては、「ビジョンとミッションの違いは何か」という点にあるとしました。
1.ビジョンの具体例が明らかでない。ミッションでは、具体例がありました。具体例を比較することで、抽象度や細かさの差異が分かるかもしれません。
2.ビジョンが生まれるプロセスが明らかでない。ミッションは、次の問いを元に定義するとありました。「我々の事業は何か、顧客は誰なのか、顧客にとっての価値は何なのか、我々の事業はどうあるべきなのか」。ビジョンは同じ問いから生まれるものなのでしょうか。あるいは、何をもとにして定義されるものなのでしょうか。

可能性としては、大きく以下がありそうです。
1.ビジョンとミッションは同じである。
2.ミッションからビジョンが生まれる。「目的」や「目標」のどこかに「ビジョン」は位置する。または、ビジョンは「目的」や「目標」同じである。
3.その他。関係がない。

以下、1と2の場合に関して考えてみます。

1の場合は、次のような関係になるとしました。事業と顧客に関する問いからスタートし、次にミッション(ビジョン)を定義します。その後のステップは、分岐するとしました。実際の順序は異なるかもしれません。たとえば、DXでの戦略策定は、事業ポートフォリオの設計が終わったあとでも良いかもしれません。

2の場合は、次のような関係になるとしました。この場合、ビジョンの定義を行う条件は、DXの取り組みがある場合だとしました。ミッションを定義した後のステップは、分岐するとしました。実際の順序は異なるかもしれません。


DXでの戦略とマーケティング戦略との関係

この記事の冒頭では、DXの戦略の中にマーケティング戦略が含まれるのか、あるいは逆の、マーケティング戦略の中にDXの戦略が含まれるのか、ということを疑問点の一つとして挙げました。

少なくとも、マーケティング戦略の中にDXの戦略は含まなそうです。マーケティング戦略とは、市場細分化、ターゲティング、差別化、ポジショニングを行うことだとされているためです。マーケティング戦略の中に、事業の戦略策定のプロセスは含まれません。

一方で、DXでの戦略の中にマーケティング戦略が含まれるのでしょうか。この点に関しては、もう少し見ていかないと分からないかもしれません。ただし、前回の記事で見たように、マーケティング戦略に関わる内容は『DXナビゲーター』からは直接は見つけられませんでした。従って、含まれるならどこなのか、を考察する必要があります。

含まれ方のパターンとしては、大きく2つが考えられます。一つは、各戦略の中に、マーケティング戦略が含まれるとする場合です。この場合は、戦略によってはマーケティング戦略を含まないかもしれません。たとえば、デジタル戦略の策定では含まないと思われます。なぜなら、特定の事業や製品が存在しないと思われるためです。

2つ目は、各戦略を策定するというのを大きなプロセスだと捉えて、その中にマーケティング戦略が含まれると考える場合です。ここでは、大きなプロセスは「戦略を策定する」としました。

しかし、この場合は、無いと思われます。というのもの、マーケティング戦略は、事業単位や製品単位、市場単位で決定されるものだからです。中核事業と新規デジタル事業の2つを同時に対象とした一つのマーケティング戦略となると矛盾が発生しそうです。

DXでの各戦略の中にマーケティング戦略が含まれるとした場合、マーケティング戦略に何か特別な取り組みが生じるのかどうかは、次回以降の記事で見ていきたいと思います。

マーケティングマネジメントとDXでの戦略策定との関係

続いての疑問としては、マーケティングマネジメント(分析、計画、実行、コントロール)とDXでの戦略との関係です。

マーケティング戦略は、マーケティングマネジメントにおける「計画」に対応するものでした。DXでの戦略(「中核事業の戦略」「新規デジタル事業の戦略」「(包括的な)デジタル戦略」)策定プロセスは、マーケティングマネジメントの各要素のどこかに含まれるのでしょうか。

直感的には、「計画」に含まれそうです。詳しい分析は、今後の記事で行いたいと思います。

今後の課題

今後の分析を進めていくにあたり、DX領域とマーケティング領域ともにさらに詳しく見ていく必要がある要素が残っています。この節では、何が残っているのかを挙げておきます。

DX領域では、以下の点に関して、詳しく議論しませんでした。
・各戦略の詳細のプロセスとそのプロセスにおいて関係する要素
 ・中核事業の戦略
 ・新規デジタル事業の戦略
 ・デジタル戦略
・ビジネスモデルを作るプロセスとそのプロセスにおいて関係する要素
・各種プロジェクトを可視化するプロセスとそのプロセスにおいて関係する要素

マーケティング領域では、以下の点に関して、詳しい議論にまでは至りませんでした。
・事業ポートフォリオの設計
・マーケティングマネジメントのプロセス
 ・分析
 ・計画
 ・実行
 ・コントロール
・マーケティング戦略の各要素
 ・市場細分化
 ・ターゲティング
 ・差別化
 ・ポジショニング
・4Pの各要素
 ・製品
 ・価格
 ・プロモーション
 ・流通
・マーケティングプロセスの各要素
 ・ステップ1:顧客ニーズの理解
 ・ステップ2:顧客主導型マーケティング戦略の設計
 ・ステップ3:マーケティング計画の設計
 ・ステップ4:顧客リレーションシップの構築
 ・ステップ5:顧客からの価値の獲得

まとめ

今回の記事では、戦略という視点をもとに、DXにおける戦略とマーケティングにおける戦略の関係を分析しました。

戦略という視点から、戦略という要素とその要素に関係する要素を議論しました。DX領域とマーケティング領域ともに、「戦略を策定する」というプロセスは、より大きなプロセスの中での一部と位置づけられていました。

DXでの戦略策定を含むより大きなプロセスと、マーケティングでの戦略策定を含む大きなプロセスが存在することは、この大きなプロセスレベルで、どのように互いのプロセスが関係するのかを明らかにする必要性を示しています。この関係を分析していくにあたり、さらに詳しく見ていく必要のある要素を特定しました。

また、DXでの戦略の中にマーケティング戦略が含まれるのか、あるいは、逆なのかという議論も行いました。ありえるのは、DXでの戦略の中にマーケティング戦略が含まれる場合であると考察しました。

次回は、DXでの戦略策定のプロセスとそれに関わる要素の詳細を見ていきます。このプロセスの中に、マーケティング戦略は含まれるのでしょうか。続きはこちら

これまでの記事

第1回はこちら。経産省のDXの定義とマーケティングとの関係について考察しました。
第2回はこちら。『DX実行戦略』におけるDXの定義とマーケティングとの関係について考察しました。
第3回はこちら。「無料/超低価格」のビジネスモデルを分析しました。
第4回はこちら。「購入者集約」のビジネスモデルを分析しました。
第5回はこちら。「価格透明性」のビジネスモデルを分析しました。
第6回はこちら。「リバースオークション」のビジネスモデルを分析しました。
第7回はこちら。ここまでの記事をまとめました。
第8回はこちら。「従量課金制」のビジネスモデルを分析しました。
第9回はこちら。『マーケティング大原則』という書籍におけるマーケティング定義を確認しました。
第10回はこちら。『マーケティング大原則』という書籍で紹介させている「戦略的コンセプト」をDXの視点から関係性を見ました。
第11回はこちら。DXの実行プロセスとマーケティングのマネジメントプロセスの関係性を見ました。
第12回はこちら。DXの実行プロセスとマーケティングのプランニングプロセスの関係性を見ました。

DXと経営篇
第14回はこちら。DXと経営との関係付けの準備を行いました。
第15回はこちら。DXと事業の定義がどのように関係するのかをみました。
第16回はこちら。DXと「われわれの事業は何になるか」と「われわれの事業は何であるべきか」がどのように関係するのかをみました。
第17回はこちら。DXの背景を整理しました。
第18回はこちら。DXの背景と「顧客は誰か」との関係を整理しました。
第19回はこちら。DXの背景と「顧客はどこにいるか」との関係を整理しました。
第20回はこちら。DXの背景と「顧客は何を買うのか」との関係を整理しました。

デザインドフォー・デジタル篇
第13回はこちら。『デザインドフォー・デジタル』というDXの書籍をもとにDXとマーケティングの関係をみました。
第21回はこちら。シェアード・カスタマーインサイトとマーケティングの関係を指摘しました。
第22回はこちら。シェアード・カスタマーインサイトとマーケティングでの新製品開発との関係を整理しました。
第23回はこちら。シェアード・カスタマーインサイトとマーケティングでのカスタマーインサイトとの関係を整理しました。
第24回はこちら。シェアード・カスタマーインサイトとマーケティングでのカスタマーインサイトチームとの関係を整理しました。
第25回はこちら。シェアード・カスタマーインサイトとマーケティングでのマーケティング情報システムとの関係を整理しました。
第26回はこちら。シェアード・カスタマーインサイトとマーケティングでのマーケティング情報システムでの情報ニーズの評価との関係を整理しました。
第27回はこちら。シェアード・カスタマーインサイトとマーケティングでのマーケティング情報システムでの社内データと社外データとの関係を整理しました。
第28回はこちら。シェアード・カスタマーインサイトとマーケティングにおけるマーケティング情報システムでのマーケティング・リサーチとの関係を整理しました。
第29回はこちら。シェアード・カスタマーインサイトとマーケティングにおけるマーケティング情報システムでの情報の分析と利用との関係を整理しました。

DXナビゲーター篇
第30回はこちら。『DXナビゲーター』というDXの書籍をもとにDXとマーケティングの関係をみました。

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