【映画】「MEG ザ・モンスター」感想・レビュー・解説

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面白かったなぁ!

中国の沖合200マイルのところにある「マナ・ワン海洋研究所」は、アメリカ人の富豪・モリスを資金源に、世界一の研究設備が整えられている。海中に設置された施設では様々研究が行われているが、今回モリスを研究所に呼んだのには訳がある。
長年の仮説を検証するために潜行を行うのだ。
これまで世界一深い場所はマリアナ海溝だと思われていた。しかし研究所所長は、海底だと思っていた場所は実は硫化水素が堆積した場所に過ぎず、水温躍層のさらに下に温水の新世界が広がっていると考えていたのだ。操縦士のローリー他2名で、未知の世界へと足を踏み入れ、見事仮説の実証に成功した。
しかし、喜びでは終わらなかった。彼らが乗っているオリジン号が、何者かによる襲撃を受けているのだ。水深1万メートルの場所で、超巨大な不明生物にアタックされ、オリジン号は研究所と連絡が取れなくなってしまう。
彼らを救助するために、研究所の面々はある一つの決断をした。ジョナスの手を借りるというものだ。
5年前、ジョナスは原子力潜水艦の救助に向かった。一瞬の決断で生死が左右される場面で、ジョナスは原子力潜水艦の壁を打ち破ろうとする巨大な何かの存在を察知し、仲間数名の救助を諦めてハッチを閉ざした。11名を救助しながら、彼は臆病風に吹かれて仲間を見殺しにしたと非難され、今ではタイで飲んだくれて生活をしている。研究所にも、当時の彼のことを知る者がおり、ジョナスはあの時錯乱していたのだと、オリジン号の救助のためにジョナスに声を掛けることを諌める者もいた。
タイでジョナスに会うも、研究所の面々の話を聞く前から彼は救助の要請を断った。しかし、元妻であるローリーが深海に取り残されていると聞き、救助に向かうことを決意する…。
というような話です。

面白かったなぁ!ストーリー的にはホント、「巨大ザメと戦う」ってだけの話なんだけど、そのシンプルな物語でこれほど面白く出来るか、って感じでした。

この映画で描かれる巨大ザメ「MEG」は、実際には「メガロドン」と呼ばれています。隊長は21m~27mで、もちろん史上最大のサメであり、最強の生物です。どれぐらいデカイかというと、巨大なクジラも丸呑みしちゃうくらいです。このメガロドンは、200万年前に絶滅したと言われているんだけど、この映画ではそれがまだ生き残ってた、という設定なんですね。

全体のストーリー的にはどうでもいい話なんだけど、この「絶滅したはずなのに実は生きてた」って設定をリアルにするために、「水温躍層の下にさらに温水の世界がある」っていう話を持ってくるのが面白いと思いました。調べてないから分からないけど、これって仮説として実際に存在するんかなぁ。この映画の設定は、技術的な部分を見ると、ちょっと近未来だと思うんですよね。そもそも、海中にあれだけの研究所を建設する技術ってたぶんないし、海洋艇みたいなものも、恐らく現在の技術では水深1万メートルをあれだけ自在に動けるレベルじゃないと思うんですよね。だから、仮にこの映画で出てきたような仮説が実際に存在していたとしても、技術的にそれを検証できるレベルではないんだと思うんだけど、それにしても、まずこの最初の設定にワクワクしました。


そこから色々あって(この設定も上手いと思った)、彼らは否応なしにメガロドンと戦わなきゃいけない状況に追い込まれていきます。いやでも正直無理っしょ、って感じではあるんですよね。人間が戦える相手じゃないって。ジョナスも、研究所の面々が、「もう一回潜ってメガロドンを捕まえよう」的な話をしている時に、「別に好きにすればいいけど、お前らが潜っても、もう俺は助けにいかねーぞ」みたいなことを言うんですよね。「アイツと戦っても殺されるだけだ」って。

しかしまあ、状況的には「嫌でも戦わないといけない」って感じになっちゃったから、しょうがなく戦うわけです。ここでもジョナスは大活躍!いやムチャでしょ!みたいなことをひたすらやり続けるんですね。ジョナス、凄すぎ!

あと、所長の娘で同じく海洋研究学者であるスーインも結構ヤバイことするんですよね。このジョナスとスーインが中心となって、メガロドンに戦いを挑むことになるんだけど…怖すぎます!!無理だわ、あんなん。DJっていう名前の、遠隔操作を担当するスタッフがいるんだけど、彼の反応がごくごく一般的な人の感覚だと思います。ジョナスとスーインがちょっとイカれてるんですね。

でも、そんな二人のイカれっぷりがなかったら、もう大惨事っていうか、ある意味人類大ピンチ!みたいな感じだったわけで、別にこの映画の世界に住んでいるわけでもないのに、「あぁ、良かった」って思いましたよ、マジで。

そんなわけで、純粋に観ていてハラハラドキドキする、楽しい映画でした。メガロドン、僕らの世界にはいないといいなぁ(研究者的にはいてほしいだろうけど 笑)

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