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BIRDER6月号の見どころ

特集【ムシクイ類完全攻略ガイド】

ムシクイの見分けは難しい 
「“ムシクイ”をやりましょう……」
 BIRDERの特集内容を決める会議の場に緊張が走る──。(いいんですか?)(鳥の初心者がついてきてくれますか?)(ムシクイって禁忌じゃないんですね!)そんな心の声があちこちから聞こえる……。それでも、BIRDERがやらねば誰がやるというのか…!そんな不安と懸念(と多少のいざこざ)を乗り越え、2011年3月号以来,本当に久しぶりの「ムシクイ」特集です。
「ムシクイ」の仲間たちは「見分けがつかない」ことで有名です。この漫画に登場する「センダイムシクイ」「エゾムシクイ」「メボソムシクイ」「オオムシクイ」も「どれも同じじゃないですか」と言いたくなるほどのそっくりっぷり。今月のBIRDERは比較的わかりやすい声での見分け方のほか、見た目での微妙な違いも細かく解説しました。まずは鳴き声も特徴的で見た目も(比較的)見分けやすいセンダイムシクイから見分けてみませんか?

登場するムシクイごとに文字をそれぞれ変えているところが凝ってます

“作品になる”ムシクイ写真を撮るには?
 
バードウォッチャー人口を増やす起爆剤となったのが野鳥撮影なのですが、この撮影の分野でもムシクイは難敵です。「小さい・動きがはやい・色味が少ない」に加え、「そもそも撮ったムシクイが何かわからない」という始末。その結果、ムシクイを撮る人は識別が主な目的で,作品としてきれいに撮ろうという人は稀有といってもいいです。でも、そんな状況だからこそ、ムシクイの作品写真は選ぶ側の目を強く引きます。執筆者の野口さんは、身近な鳥の情景を感じさせる写真が持ち味で、今回も編集部の満場一致で表紙や扉も担当しています。記事では「ムシクイの声に合わせてリズミカルにシャッターを押す」という職人技も披露。さえずりを聞けば識別もできるし、いい写真のシャッターチャンスもわかるとは目から鱗です。今シーズンはぜひムシクイ写真で一目置かれるようになってみませんか?

新緑の中のさわやかなムシクイの写真を見れば,被写体としての魅力に気づくはず!

連載記事の見どころ

Zoomersの個視探々

 4月号から始まった新連載ですが、「個視探々」は「虎視眈々」にちなんだ造語、「Zoomers」も執筆メンバーが若手のZ世代あることと,拡大するという意味の「zoom」にかけているので,うまく言ったものだなと担当は感心しました。
 BIRDERでは特集と連載の内容の連動を意図して、事前に特集テーマを連載執筆者に伝えることがあるのですが、今月のテーマはその意図を汲んだのか単なる偶然か、ムシクイと「難識別鳥」の双璧をなすジシギ類です。ジシギの識別では翼や尾羽を開いた瞬間を撮影し、羽の本数や換羽状況を見て種類を見分けるといったエクストリームな技を要求されます。そんな相手だからこそ燃える(萌える)というわけで、鳥見の玄人達がジシギのどんなところを見て燃える(萌える)のか、その目の付けどころを紹介しています。

羽の縁とか換羽の状況など,本当に細かいところを見て識別しています

コラボ記事

 アークライトゲームスコラボ!
ボードゲーム「ウイングスパン 東洋の翼」で遊ぼう!

人気のボードゲーム「ウイングスパン 」。森林、草原、水辺が描かれたボード上に鳥カードを置いて、点数を競うゲームです。競争要素はあれど、美しい鳥のイラストが描かれたカードや穏やかな世界観から、ゲーマーにも大人気。2021年9月号では基本セット(北米の鳥)を遊びましたが、今回はアジアの鳥をテーマにした拡張セット「東洋の翼」が発売ということで、またコラボをさせてもらいました。アジアの鳥だけあって、日本で見られる鳥もたくさん! 新搭載のルール「つがいモード」で遊ぶ様子を、都市鳥を研究しているサイエンスライターの柴田佳秀さんと、海外での撮影経験も豊富な野鳥写真家菅原貴徳さんに鳥の解説マシマシゲーム実況してもらいました。その様子はYouTubeで公開されています。


バーダー2023年6月号

バーダー2023年6月号特集目次

●ムシクイの見分けは難しい (一日一種)
●ステップアップ式 ムシクイ識別の教科書 (梅垣佑介)
●ムシクイ類の生活史 (渡部良樹)
●“作品になる”ムシクイ写真を撮るには? (野口正裕)

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文一総合出版


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