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MBAで人生を前に進めた話|営業マンだった私が外資コンサルに転身できた理由

Vol.4 執筆者|川根 靖弘(2020年3月13日記)

皆さん、こんにちは。BOND-BBT Global Leadership MBA を2018年2月に修了した43期生の川根靖弘です。

リレーエッセイですので簡単に自己紹介。私も新野さんの所属するBONDカラオケ同好会(ボンカラ)メンバーであり、英語でのパブリックスピーチ&リーダーシップを学ぶBBT Bond Toast Masters Clubメンバーであり、Bond-BBT MBA Alumniグループ"豪研会"の副会長であり、MBA在学中に営業からコンサルタントに転職した元バンドマンです。

このエッセイは主に在校生に向けたものと認識している。特に、入学当初はめちゃめちゃ気合いも入っていてAir Campusへ週初めにバンバン投稿していたのにだんだんペースが落ちてきた、最近ちょっと小慣れてきてグループワークへの貢献度も下がり気味、Virtual Classもなんとな~く受講して出席要件のみ満たしている、、、そんな方々に届けたい。*入学検討中の方にはぜひこちらも。mbaSwitch MBAダイジェスト https://media.ohmae.ac.jp/archive/20191205_digest_ccbc1/

みなさんのMBAを志したキッカケ・原体験は、いつでも思い出す事ができるだろうか?

私はいまもハッキリと思い出せる。あれは28歳の時、初めての海外出張、スペインはマドリッドでのGlobal営業会議でのこと。日本代表として参加したものの、英語力不足から日本の成功例をアピールしきれない、40名ほどを前にした各国代表スピーチの場では質疑応答が怖くてスピーチ後にそそくさと壇上から退散、ネゴシエーションのトレーニングでは他国代表達のロジックの通った主張にボロ負け、国としての売上や貢献度は日本の方が高いのにも関わらずその逆の状況にある他国代表達の堂々たる存在感に萎縮しっぱなしの5日間、、、いまも昨日のことのように鮮明に覚えている。

合間合間に彼ら彼女らに質問した。「あなたはどんなことを学んで、どんなキャリアを積んで、いまの姿があるのか?」と。回答の多くにMBA、 Dr、 Global 企業を渡り歩いてのスキルアップ…私は痛感した、「あぁ、俺がいるこの場所は、あのくらい強いのが当たり前なんだな、最低限必要なものなんだな、Global で自由に働きたいなら、やるしかないな。」これが私のMBAを志すキッカケ・原体験となった。

マドリッド出張から帰国して即、各MBAスクールの資料を取り寄せた。私の置かれていた状況は、きっと多くの在校生と同じではないかと思う。仕事は辞めれないし休めない、土日祝に登校必須は難しい、国内出張が多いためオフラインのみはキビシイ、英語で学ぶ機会は大歓迎だがすべて英語だときっとついていけない、せっかく多大なコストを投じるのなら海外でも通じるMBAを…そうやって辿り着いたのがBond BBT Global Leadership MBAだった。

検討者説明会にて今もお世話になっている大先輩臼井さんや大谷さんのお話を聞き、入学を決意したもののイベントのタイミングは重なるもので、29歳で結婚、30歳で長女誕生、ようやく3年後の31歳で入学、晴れて”社会人・父親・学生”の三足の草鞋となったのだった。

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在校生のみなさんは、同期と現地卒業式の参加タイミングを約束をしているだろうか?私はこの約束に何度も何度も助けられた。

私の同期である43期生は”オンラインの大学院だからこそ、オフラインのつながりも大事に”をモットーに、四半期に1度以上の頻度で複数名で顔を合わせており、現地卒業式の参加タイミングを同期で約束しあっていた。同期との約束の日に卒業するためには、この科目をこのタイミングまでに履修完了する必要がある、確実にパスするためには次の順番で履修し、Pre-requiredの科目は早い段階ですべて履修完了…と計画・実行することでなんとか乗り越えた。

仕事と学習のストレスで突発性難聴になった時も、3科目同時履修でもはや仕事どころではなくなった時も、一科目を落とすことなく踏ん張れた。家族や友人や会社同僚とは一味違った存在、切磋琢磨しあえる仲間、サードプレイス的な集まりである同期の存在は本当に感謝しても感謝しきれない。

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『MBAを取得してなにが変わるのだろうか?』これは決して少なくないコストをかけて学習を続けている、多くの在校生が抱えている共通の不安だと思う。なので私は、入学検討者説明会や新入生オリエンテーションでプレゼン機会をいただいた際には、積極的に私に起こったことを話すようにしている。

冒頭の自己紹介の通り、縁あってMBA在学中に転職をした。元々転職を目的としたMBA取得ではなかったものの、MBAでの学びを通じて視野が広がったこともあり、市場環境からみた自社×前職 の立ち位置と事業戦略への疑問、更に自分の置かれた場所で発揮できるバリューに物足りなさを感じていた新卒入社9年目の私は、MBA取得がなければ実現しえなかった転職機会に遭遇した。なにが起きたのかを包み隠さずお話ししたい。

様々な事情から、働きながら在学中であることを公にしない方も多くいると聞くが、私は当時むしろ積極的に在学中であることを公言していた。もちろん意識的に行なっていたことには理由がある、社内向けには私でなくても良い仕事は他のメンバーに振ってもらい、常に自分の片腕が空いた状態にして勉強時間の確保をしたかったため。一方社外向けには、友人知人に知恵と人脈の力を借りたかったためだった。

在学2年目、大学時代の友人の結婚式に参加、サークルの先輩であるSさんにMBA在学中である旨を話したところ、彼自身が転職経験のある現役コンサルタントだった。業界に興味があるのなら話しようか、とお声がけいただいた。MBAでの学びを通じてコンサルティングに求められる”Problem Solving”に強く興味を持っていた私は、それまでまったく意識をしていなかった転職とコンサルティング業界の話を聞くため、彼にアポイントをとった。

新宿の高層マンション群の片隅に、隠れ家のように佇む和食屋で乾杯。彼曰く、転職は年齢が高くなるほどそれまでの経験がどのように次のキャリアに役立つかを見られるため、いわゆる”軸ずらし”の転職は難しくなる。一方、年齢が低いうちはまだ”ポテンシャル”を見てもらえる可能性が残っており、君の年齢(32歳~34歳)は正直ちょうどその岐路にある、と。また、コンサルティングはクライアントの課題設定と解決が主たる業務であり、当然ながらファクトベースでモノを考え続ける必要があり、相手にきちんと伝えられる高いコニュニケーション能力も必須。また、自身の知見を常に最新の状態に保つ必要があり、言い換えれば恒常的に学びが求められる環境がこの業界の特徴であり、向き不向きがハッキリしていると思う、と。

私はこの話を聞き、課題設定と解決という業務はもちろんのこと、MBA取得後も学び続けられる環境下に自分の身を置くことに強く興味を持った。現状×前職 では、MBA卒業後にBondロスになることが明白であったことも背中を押したと思う。それではどこでコンサルタントになるか?と考え、A社、B社、D社、I社で働いている友人や知人に声をかけ直接話を聞きにいった結果、最も自分に合っていると感じたA社を志願し転職をした。

大学時代の友人の結婚式が1月中旬、転職が決定したのは2月中旬、あっという間だった。迎えた入社初日、同日入社となった同僚のうち、半数がMBA取得者だった。

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今回のリレーエッセイ執筆を依頼いただいた際、在校生の皆さんが"たのくるしい"時間を乗り越えるためにどんな話が原動力なるだろうかと考え、Bond-BBT MBA Global Leadership MBAを通じて私が掴んだ転機をお伝えした。

諸先輩方が仰る通り、MBA取得はゴールではないものの、新たなスタートに立つための切符にはなり得ると私は思う。そして、MBA学習を通じて得られるものは体系的な知識だけでなく、re-learningやre-skillへの積極的な取り込み姿勢を持つことであったり、なによりも志も能力も高く尊敬しあえる友人が幅広い世代に、様々な業界に、世界中にできることであると思う。

次に転機を掴むのはあなたかもしれない、そしてそれは明日急に目の前に訪れるかもしれない。MBAの学習を通じて、あなた自身の人生をぜひ前に進めてほしい。

43期 川根靖弘

<次回予告>

次は、吉井慎人さんにバトンを渡します。
MBAの学びを実務に生かす、若手経営者のストーリーテリングに乞うご期待!

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